「『新型コロナ』は『ファントム・ウイルス』の『フェイク・パンデミック』」を証明する__『幸福の「経済」支配の「金融」』⑰[ロスチャイルド・システムの巨大すぎる犯罪_其の壱]

新型コロナ・ウイルス2019
虚構の「新型コロナ・ウイルス」__これは本当に「新型コロナ・ウイルス」なのか?__本当に、「狡猾で、厄介な」ウイルスなのか?__本当に、「感染が世界に拡大している」のか?

■「新型コロナ・ウイルス」の存在は、証明されたことがない__感染症病原体の特定の指針「コッホの四原則」を満たし、「新型コロナ・ウイルス」を(「分離=アイソレーション」だけでなく)「単離・クローン化=純化」し「人から人への伝染性を証明した」という論文は、存在しない

■「PCR検査『陽性』」は、「『新型コロナ・ウイルス』への感染」を意味しない__「PCRはRNAウイルスの検査に使ってはならない」と言い続けたPCR発明者の死を「待って」始まった「新型コロナ・パンデミック」は、「世界の一層の貧困化は『自然災害』である『コロナ』のせいだから、仕方がない」と世界に信じ込ませ、「ロスチャイルド・システム」の「世界独占『コロナ』ビジネス」の「不当な大儲け」から世界の目を逸らせるために、でっちあげられた

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1.世界の諸国政府の「新型コロナ『2類』感染症指定」は、事実上の「全体主義ナチス『全権委任法』」__市井の医師に「コロナ『病原体』診断・診療」をさせず、国家権力が全てを仕切って「感染拡大」「医療崩壊」「コロナ死」=「コロナ禍」そのものを捏造しながら、「コロナ貧困」を創出し、そのことへの批判を封殺する「ロスチャイルド・システム」の全体主義的官僚統制・情報言論統制の真実

hitler
Adolf Hitler

★WHOと世界の諸国政府・保健当局は「コロナ死・コロナ感染者数」を「でっちあげて」いる

「新型コロナ・ウイルス」に、2022年11月18日現在、全世界で累計6億3360万1048人が感染し、659万6542 人が死亡していると、WHOが言っています。(*1)

しかし、これは本質的に、全部「虚構の数字」「でっち上げ」です。なぜなら、「人から人へと広く『静かに』伝染する『狡猾で厄介なウイルス、新型コロナ』というものが本当に存在することは、未だ証明されていない」というのが、真実だからです。そして、「『新型コロナ』への感染の有無」を調べる方法としてWHOが今回初めて世界に推奨(強制)・導入した「PCR検査」は、実は「病原体の検出・同定ができない」「『新型コロナ』でなくとも、ある特定の『感染症』への感染の有無などはわからない」性質のもの____2019年12月に始まった「新型コロナ・パンデミック」は、その全体が「虚構・欺瞞」__もっと有り体に言うなら、「詐欺」__なのです。

その「虚構・欺瞞」が世界に「真実」として浸透したのは、世界の諸国民の大多数が「権威」として認める(或いは認めるように「思想統制」されている)WHOや世界の諸国政府が、そう「大本営発表」したからです。

しかし、この「大本営発表」を鵜呑みにしたとしても、日本での「コロナ死」は最初の1年間が8,588人、2022年11月19日現在の約3年間の累計が4万8159人(厚労省まとめ)です。これを「コロナ直前」の2019年「1年間」の他原因による死亡数__「自殺」が1万9,415人、「ガン」「心疾患」「肺炎」がそれぞれ37万6,392人、20万7,628人、9万5,498人(*2)__と比べると、「なぜ世界の国民経済が大幅減速し、貧困化が加速するほどにドラスティックな『感染拡大防止策』を、『世界規模で』採る必要があったのか」「基礎疾患のある人・高齢者以外は重症化・死亡例も極少ないのに、効果がないと言われ、反対に副反応で死ぬリスクすらある『ワクチン』を、若者も子供も打つ意味・必要が、どこにあるのか」「なぜもっと、『自殺』のように、『貧困』などの社会問題が大きく関わっていると思われる死因について徹底検証し、国民に周知して、早急に対策を取らないのか」などの疑問が生じます。これらの重大・重要な疑問に、WHOも世界の諸国政府も、きちんと答えようとはしていません。

そして、「コロナ死」数は、世界で「保健官僚によって『水増し』されている」という疑いを持たれていることは、欧米では、ロスチャイルドが96%を支配している主流派メディアですらも2020年8月頃から報じていることですが(*3)、日本では殆ど報道されず、されても「都市伝説・陰謀論」扱いです。

しかし、「本当は存在しない『新型コロナ・ウイルスの世界的伝染』によって人が死亡しているかのように見せかけるトリック」は、実は簡単です。「『新型コロナ』の感染が世界に拡大しつつある」という「情報」を世界が共有し始めた2020年1月の時点で、世界の諸国の保健当局は一斉に、「死亡診断書」の様式に、過去数十年で初めての、根本的、そして実は「非科学的・非常識的」変更を、「人知れず」加えていたのです。

従来なら、例えば基礎疾患がある人が、インフルエンザなどのウイルス感染症に罹ったせいで基礎疾患が悪化して死亡したとしても、それらのウイルスが死亡原因になることは、医学の世界ではありえないことでした。ウイルス感染後に「腎不全」で亡くなれば「死亡原因」は「腎不全」としなければ当然、死亡統計が狂ってしまうからです。このような「死因の決定の仕方」を変更し、例え直接の死亡原因が「交通事故」だろうが「溺死」だろうが、死亡後に「PCR検査」をしてそれが陽性なら、「死亡原因」を「コロナ」と書いて良い、という医学的・科学的に滅茶苦茶な方針が、「世界で」採られることになったのです。

さらに、「NYでは『コロナ死』なら病院が国から約416万円もらえる」「アメリカ政府が病院に払うメディケアの補償額は、通常の肺炎なら5000ドルだが、『新型コロナ』と申請すれば1万3000ドル、さらに人工呼吸器をつける状態になれば3万9000ドルになる」「日本でも厚生労働省新型コロナウイルス対策本部は、都や保健所に対して、新型コロナウイルス感染症患者について厳密な死因を問わないこと、陽性者であって入院中や療養中に亡くなった方について、厳密な死因を問わず新型コロナウイルス死として数えるよう通達」していた、という話もあります。(*4)

他でもないWHOと世界の政府・保健当局が、こんなデタラメの横行を「許した」__いえ、寧ろ「強制し、『故意に』蔓延させた」のです。

★「『2類』感染症指定」は、市井の医師が「『新型コロナ・ウイルス』の『不在』」に気付くことを妨害・阻止している

2020年1月28日、日本政府は「新型コロナによる感染症」を、感染症法上の「指定感染症」と検疫法上の「検疫感染症」、ともにペスト・結核・SARSなどと同等の「2類」に指定する政令を閣議決定しています。当初「10日間の周知期間を経て2月7日に」(*5)とされた同政令の施行は、WHOが1月30日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したため、2月1日に「急遽前倒し」されました。

この「『2類』感染症指定」によって、政府が「患者に指定医療機関への入院を勧告・強制でき、検疫段階で検査を受けさせること[、そして中国湖北省からの外国人入国拒否など]も可能とし」(*6)「[国民経済を圧迫することになる]就業制限ができる」(*7)ことになったわけですが、「エボラ出血熱など危険性が最も高い『1類感染症』に準じる形にすれば、患者の入国前の『隔離』や、ウイルスで汚染された建物の『封鎖』__といった踏み込んだ対応も可能になる。ただ、国内での患者の容体が比較的安定し、継続的な人から人への感染も確認されていないなど、現状はその段階とはなっていない」(*8)という新聞記事の言い方からは、「人から人への感染」さえ確認されれば「1類」にまで「格上げ」し、「政府・厚労省の『コントロール』を更に、できる限り強くしたい」という政府の意図が伺えます。

しかし、「新型コロナ」は本当に、そんなにも「恐るべき」感染症だったでしょうか?

「新型コロナ」は、厚労省も言っているように、「風邪」です。その症状からして、どう見ても「ただの風邪」だとしか思えません。昔から、基礎疾患のせいで「風邪」をこじらせて亡くなる方も、沢山いたのです。しかし、WHOと世界の保健当局は、「ただの風邪ではない」と言い張ってきました。

「パンデミック」ということを考えるときに、1人の人が、何かの病原体に「感染(infect)」することと、その人から、同じ病原体が他の人へ「伝染(transmit)」することは、「別物」として扱わなければなりません。強い「伝染性」があって初めて、「パンデミック(世界的大流行)」と定義されるからです。しかし、この「新型コロナ」の「伝染性」の証明は、その「存在」自体の証明同様、「発生」から丸3年が経とうとしている2022年11月現在に至るまで、ただの一度も為されたことがありません。

上述したように、「『コロナ』の『2類』指定」は、「WHOがまだ『緊急事態宣言』を出すには『時期尚早』としていた時に」出されたのです。そして、WHOが1月22・23日にスイス・ジュネーヴで「新型肺炎」について開かれた緊急委員会で「時期尚早」と判断したのは、「継続的な人から人への感染[つまり、『伝染』]が確認されていない」ということが理由でした。

しかしWHOも、まだ「人から人への感染が確認されていない」にも拘らず、1月30日には「緊急事態宣言」を発令します。「2類指定」して「外国への渡航自粛」や「外国人の入国拒否」を国民に強制することが「本当に」必要となる「パンデミック」の宣言は、3月11日のことです。これを「初動の遅れ」と批判されたWHOは、「我々が最高レベルの警報を発したのは[2020]年1月30日の『国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態』で、パンデミックだといった3月11日ではない。その間、警告を発し続けたが、対応したのは一部の国だけだった」(*9)と、意味不明な反論と世界の諸国政府への責任転嫁をしながら、肝心な「人から人への感染の確認」ができたか否かについては、その後一切言及していません。

「パンデミック」と断定するためには当然証明されていなければならないはずの「新型コロナの伝染性」は、2022年11月現在、未だに「未確認」のまま、「なんとなく、あったことにされている」のです。

本来、「5類」のインフルエンザ程度のウイルス感染症の診断には、「実際に電子顕微鏡などで『病原体』を観察すること」=「病原体検査」と呼ばれる検査法が取られます。

しかし、「2類」指定されたために、「37.5度以上の発熱・咳・のどの痛み」などの「風邪症状」が有る人は全て「新型コロナ感染」を「疑われ」「保健所への報告が義務」となり、「検査法」「死亡報告書の仕様」など、「診断と診療」に関するあらゆる手続きは、「緊急事態宣言」がなくとも「戒厳令下」と同様の、政府・厚労省「直接統治」となりました。

市井の医師は「病原体検査による診断と診療」から「門前払い」され、「新型コロナ」について疑問や不審な点があっても、医師・民間の専門家を含めた国民は、政府に意見したり、納得のいく説明を求めたりすることができない「重篤な非民主主義的状態」=「全体主義的官僚統制」下に置かれたのです。

★高い伝染性・致死性を持つ「ただの風邪ではない」恐ろしい感染症「新型コロナ・ウイルス」の存在は、科学的に証明されていない

感染症の病原体を特定する際の指針の一つとして、1874年にドイツの細菌学者ロベルト・コッホがまとめた「コッホの四原則」があります。

  1. ある一定の病気には一定の微生物が見いだされること
  2. その微生物を分離できること
  3. 分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること
  4. そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること

上記の四原則を用いて、コッホは結核菌やコレラ菌を発見したのです。

しかし、「新型コロナ・ウイルス」について、この「コッホの四原則」を満たした論文は未だありません。つまり、「新型コロナ・ウイルス『SARS-Cov-2(通称COVID-19)』の存在証明は、成されていない」のです。このことはイギリス保健省も公に認め、カナダ国立研究評議会は「地球上で誰も『COVID-19ウイルス(SARS-COV-2)』を分離特定したという記録はない」と表明しています。米国CDC疾病対策予防センターも、「分離抽出し定量化された『新型コロナ・ウイルス』を保持できていないため、人工的に作られたRNA(リボ核酸)を使って評価テストを行った」と言っているのです。(*10)

CDCが上記の評価で用いた人工RNAの遺伝子配列は、医療業界でいわゆる『中国論文』と呼ばれている、かなり胡散臭い論文を根拠にしています。なぜ「胡散臭い」のかというと、2020年1月に科学雑誌『Nature』(3月号)に掲載された「A New Coronavirus Associated with Human Respiratory Disease in China」(*11)というこの論文を作成したFan Wuら上海の中国人(欧米人一人含む)グループ19人と武漢の研究所は、論文を出したわずか10日後に解散・閉鎖してしまって(*12)、その後完全に「雲隠れ」してしまっているからです。

「胡散臭い」だけでなく、そもそも「この論文は、『遺伝子を決めました』と言っているだけで、伝染する能力があるとは言っていないし、証明もしていない」(*13)____。

私も『Nature』HPからこの論文のpdfをダウンロードして読みましたが、これは『Nature』誌上で「Case Report(ある患者の診療報告)」と題されたものであり、「2019年12月26日に、発熱、空咳、胸の痛み、倦怠感を訴えて武漢中央病院に入院した、武漢海鮮市場で働いていた41歳男性の肺から採取した液体を材料として、次世代シークエンス分析(Metagenomic RNA sequencing)によって全ゲノム29,903塩基を『決定(determine )』した」(*14)「インフルエンザなど他のいくつかのウイルス性呼吸器系疾患の可能性は排除した」と言っているだけで、「コッホの4原則」に従った「病原体とその症状の特定・確認」「人から人への伝染の確認」「伝染した人から同じ病原体が採取されることの確認」は、全くなされていません。

因みに、この論文は、この患者のCRP値(C-reactive protein_採血で見る炎症所見)が41.4㎎と非常に高くなっている、と書いていますが、(*4)の内海聡医師によれば、「典型的なウイルス感染症患者のCRP値は高くならない」というのが医学的常識だそうです。つまり、「この患者はそもそもウイルス感染症には罹っていない」可能性が高いという臨床的事実を、この論文はスルーしているということになります。

「コロナ『2類』指定閣議決定」と「WHOの『緊急事態宣言』発令」の直後の2020年1月31日、日本の国家機関(大臣官房厚生科学科/厚生労働省結核感染症課直属)である国立感染症研究所(以下「感染研」と略)が「新型コロナウイルスに感染した人からウイルスを分離することに成功した」と発表していますが、それを報じた新聞記事が「同研究所は感染者の、のどの粘膜などから検体を採取。別の細胞に感染させて増やし、ウイルスを分離した。遺伝子の配列を調べると、中国で公表された配列とほぼ同じ[(感染研によれば、99.9%同一)]であることがわかった」(*15)と言っていて、これも基準としたのは『胡散臭い中国論文』だということがわかります。

しかもその後、感染研はこの情報を、『胡散臭い中国論文』提出者たちが研究データ・サンプルごと、どこかへ行ってしまったように、「元のウェブからこっそりと削除している」(*16)のです。

この「更なる胡散臭さ」を「うっかり後追い証明」してしまったのが、報道TV番組の「コロナの女王」、感染研出身の「感染症専門家」岡田晴恵です。彼女は、その著書(*17)で、TVなどを通じてコネクションのできた厚生労働相ほか「厚労族議員」や厚労省と感染研の科学者・「専門家」たちの言動を記録し、「コロナ」関係の出来事の詳細な「年表」も作成していますが、面妖なことに、この「日本初の画期的な『新型コロナ分離成功』論文」にも「中国論文」にも、ただの一言も言及していません。彼女が唯一絶対的信頼を置く情報源は、感染研時代の上司で「WHOで感染症のパンデミック対策の実質的トップであった人物」「世界のウイルス学者のドンの一人」、田代眞人です。

厚生労働大臣に、「新型コロナ・ワクチン」を「指定」し、その接種を地方自治体に「指示」する権限を与える根拠法である『予防接種法』の2020年12月に追加された『附則』に書かれた「新型コロナ・ウイルス感染症の定義」も、「病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機構に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)」となっており、同年1月31日の「政府機関である感染研による『分離』発表」に言及していません。

★「PCR『陽性』」の本当の意味は、「本当は何なのか不明なウイルスの、『恣意的に選ばれた750分の1の部分』との一致」

PCRの発明によりノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリスは、生前「PCRはRNAウイルスの診断に使ってはならない」と言っていました。「生前」と言ったのは、マリス博士は「新型コロナ発生直前の2019年8月」に、カリフォルニア州の「自宅で、肺炎で」亡くなっているからです。

「自宅で肺炎のために亡くなるというのは、先進国においては通常はあまりないことであり、多くの疑問の声が上がっている」(*18)____これは完全な、「不審死」です。しかし「今」これを「不審死」と呼ぶことは「陰謀論」と決めつけられ、封殺されてしまうでしょう。

「PCRの真実」は、「『ファントム・ウイルス』新型コロナの『フェイク・パンデミック』の証明」の核心です。

そもそもPCR(Polymerase Chain Reaction)は、遺伝子ゲノムの極一部、20塩基×2=40塩基(「新型コロナ・ウイルス」の場合、遺伝子は約3万塩基といわれているので、その約750分の1)で設定した「プライマー」と同一配列の遺伝子を、試験管の中で数億倍にまで増やす「遺伝子増幅法」で、刑事事件における人物同定などに革命的な技術の進歩をもたらしましたが、一方で、マリス博士の警告の通り、「病原体の検査にはふさわしくない本質的な欠陥があることが明確」(*19)になっています。

PCRの「99%の特異性」とは、「病原体遺伝子全体の特色を99%の確率で捉える」という意味ではなく、正しくは「『プライマー』の40塩基の塩基配列が、検体側のテンプレートと完全に相補的関係にある時にのみ、連鎖的DNA合成が起こる」という意味です。

「750分の1の断片の『完全』一致」は、どう転んでも「全体の一致」にはなりません。

かなり大雑把ではありますが、例え話で説明してみましょう__750ピースのジグソーパズルに「星雲シリーズ」があって、その全ては、隅っこが「宇宙の暗黒」で、全く同じ形をした真っ黒なピースがどのパズルにも一つあるとします。これらを「全く同じ色と形のピースが750個のうち一つあれば、比べた2つのパズルは同じもの」という基準に当てはめてしまうと、「バラ星雲」も「馬の首星雲」も「アンドロメダ星雲」も全部「同じもの」、という滅茶苦茶な結果になってしまいますが、PCRを「新型コロナ」への感染の診断法として使うということはそれに近い、と言えます。これがPCRの「交差反応」です。

「新型コロナ・ウイルスの検査」と言われれば、誰しも「新型コロナ・ウイルス『だけ』に反応するのだろう」と思うでしょう。しかし、実はインフルエンザ、アデノウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、その他のウイルスにも「影響・干渉」を受け、「陽性」を示してしまうことがあることを、PCR検査キットの注意書きは「告白」しています。だからこそ、「検査キットは研究目的にのみ使用すること。(感染の)診断結果としては使用してはいけない」とも、書いてあるのです。まさしくこれこそが、マリス博士の「警告」でした。

また、鼻腔など検体を取った場所に「単にウイルスがいただけ」かもしれません。バクテリオ・ファージなど感染の危険のない不活性化したウイルスも、PCRは拾います。或る瞬間に生きたウイルスが粘膜などにいても、その後人間の免疫システムが働いて「感染」しない可能性も高いのです。「PCR『陽性』」即「(何らかのウイルスへの)感染」とすることでさえ、「科学的態度ではない」というしかないでしょう。

★WHOが流布した非科学的ナンセンス__「『無症状感染者』が感染拡大させている」

「PCRは遊離の感染症ウイルスを検出できない」「ウイルスの遺伝子配列を検出できるが、ウイルス自体は検出できない」__つまり、「PCRはウイルスの病原性を証明できない=病原体ウイルスの診断に使えない」ということを繰り返し言っていたマリス博士が亡くなるのを待つかのように始まったこの「新型コロナ・パンデミック詐欺」のトリックの中核に、この「PCR検査による『新型コロナ』への感染の診断」という「新しいギミック」を据えたのは、「世界の保健当局の権威」を自認するWHOです。

遺伝子変異速度の高いRNAウイルスである「新型コロナ」にPCRを使うと、高確率で「偽陽性・偽陰性」を生じるということを、WHOは逆手に取り、「Test, Test, Test!」(*20)とテドロスが叫んで、世界に高価な「PCR検査キット」を大量に売り捌いたのです。

そして、「ロシアン・ルーレット」そのもののPCRを世界の諸国民に強制し、健康な人、「ただ風邪をひいただけの人」を「感染者」「無症状感染者」「『偽陰性』感染者」に仕立て上げ、その周辺の人々を「濃厚接触者」とすることで広汎に「就業制限」を強制して人々の所得を減少させた。「○○でクラスター発生!」「第○波襲来!」とTVに叫ばせ、政府に「緊急事態宣言」を出させて国民経済を更に広く、酷く、減速させ、多くの人を貧困で苦しませ、自殺に追いやり、基礎疾患のある多くの人々、特に高齢者と貧困者を、治療を受けることもできずに死なせた____。

「新型コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群(SARS)に比べ、したたかでやっかいなウイルスだ」「軽症者や無症状の人が通常に生活し、ウイルスを拡散している可能性がある」「今後、SARSのように感染力の強いウイルスに変異し、1人から十数人に感染を広げる『スーパースプレッダー』が出現しないともいえない」(*21)と初期の頃メディアに頻繁に登場し、「かもしれない」だけで「怖いコロナ」を煽りに煽っていた政府のコロナ分科会会長・尾身茂は、バリバリのWHO「広報マン」です。しかし、事実上「『コロナの恐怖』を日本に広めた元凶」の一人であるこの尾身茂は、実は「専門家」の肩書を持ちながら「ADEって何?」などとトボけたことを言うような「ド素人」なのです。(*22)

ADE(抗体依存性感染増強)とは、「ワクチンが作った抗体によって、免疫細胞などのウイルス感染が促進されてしまうことであり、さらに、感染した免疫細胞が暴走し、症状を悪化させてしまう現象のこと」(*23)です。しかし、怖いのは、それだけではありません。

分科会、専門家会議だけではない、厚生労働大臣も、厚生労働省も、ワクチン学界理事会も、誰も、「ADEがわかる人がいない」(*24)状態で、日本と世界は「『新型コロナ』だ!」「PCR検査だ!」「ワクチンだ!」と煽られ、走らされてきたのです。

 

(次稿「『コロナ・ワクチン』は、これから私たちに何をするのか?__『新型コロナ「フェイク」パンデミック』を、『公共貨幣』で克服する(仮題)__『幸福の「経済」 支配の「金融」』⑱[ロスチャイルド・システムの巨大すぎる犯罪_其の弐]」に続きます)

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(*1)WHO Coronavirus(COVID-19) Dashboard(covid19.who.int)

(*2)このパラグラフの数字は全て、厚生労働省HP「人口動態統計」(「死亡数」「コロナ統計」2022年10月8日)による

(*3)「Daily COVID Death Count Could Be Scrapped: A Review Will Examine Reports That Officials Were “Over-exaggerating” the Number of Deaths from Coronavirus(毎日の『コロナ死』全数把握、廃止されるか_保健官僚たちがコロナによる死亡数を『誇張しすぎている』との複数の報告を検証する)」『The Telegraph』(telegraph.co.uk/politics/2020/08/09/daily-covid-death-count-could-scrapped/)他、『The New York Times』 2020年8月10日

(*4)『医師が教える新型コロナワクチンの正体__本当は怖くない新型コロナウイルスと本当に怖い新型コロナワクチン』内海聡(NPO法人薬害研究センター理事長/Tokyo DD Clinic院長)(p.62-63)

(*5)「新型肺炎 国内初 人から人感染か/武漢に未渡航 奈良の運転手」『産経新聞』2020年1月29日付

(*6)「新型肺炎 中国初の死者/無症状感染 対策限界/『日本、重症者出さぬ医療態勢が課題』」『産経新聞』2020年2月3日

(*7)(*5)に同じ

(*8)(*6)に同じ

(*9)「WHO 司令塔役に限界/パンデミック認定1年 遅れた初動/弱い権限・財政 米中のはざまに」『朝日新聞』2021年3月10日付

(*10)CDC 2019-Nobel Coronavirus (2019-nCoV) Real-Time RT-PCR Diagnostic Panel. http://www.fda.gov/media/134922/download

「リアルタイムPCRにおけるRNAウイルスの検出は、必ずしも『伝染性のあるウイルスの存在』或いは『2019-nCoV(新型コロナ)が[問題になっている]臨床的症状群の原因物質であること』を明示するものではないかもしれない」(”Detection of viral RNA may not indicate the presence of infectious virus or that 2019-nCoV is the causative agent for clinical symptoms.”)と、CDCも言ってはいます。

(*11)Fan Wu et al.  “A New Coronavirus Associated with Human Respiratory Disease in China”   Nature,  March 2020  579 (7798) : 265-269 https://www.nature.com/articles/s41586-020-2008-3.pdf

(*12)(*4)に同じ

(*13)『新型コロナワクチンの闇__厚労省[劇薬に相当]審議結果報告書の意味すること[卵巣が危ない!]』大橋眞(感染症・ウイルス・免疫学専門家/徳島大学名誉教授)(p. 35)

(*14)『PCRは、RNAウイルスの検査に使ってはならない :PCRの発明者であるキャリー・マリス博士(ノーベル賞受賞者)も、PCRを病原体検査に用いることの問題点を語っている』大橋眞(徳島大学名誉教授)によると、「関連する遺伝子配列を並べて比較して、使用頻度の最も高い塩基をつなげていきながら、全ゲノムとして結果を出すようなアルゴリズム」であるこの「次世代シークエンス」によって決定されたゲノム配列は、「実在するウイルスのものであるという保証はなく、キメラ状態の遺伝子配列であると考えた方がよい」そうです。

(*15)「ウイルス分離成功 感染症研、ワクチン開発期待」『産経新聞』2020年2月1日付 第23面6段目(いわゆる「ベタ記事」です)[ ]内ブログ筆者注

因みに、『日経バイオテク』(オンライン)が、「国立感染症研究所、同研究所が開発した細胞で新型コロナウイルスを単離」という記事(2020年2月2日)を発表していますが、これは1月31日の「分離発表」のことで、単に「分離」を「単離」と混同しているだけです。感染研自身が、「単離は(技術的に困難なので)できていない」と言っています。

(*16)(*4_p. 74)[ ]内ブログ筆者注

(*17)『秘闘:私の「コロナ戦争」全記録』岡田晴恵

(*18)(*14_p. 5)

(*19)(*14_p. 6)

(*20)「Test, test, test:WHO chief’s coronavirus message to world」reuters.com/article/us-healthcare-coronavirus-who-idUSKBN2132S4

(*21)尾身茂(元WHO西太平洋地域事務局長・H26年4月から地域医療機能推進機構理事長)談「猛威振るう新型肺炎/感染拡大 今後の見通しは/強いウイルスへ変異も」(聞き手 伊藤真呂武)『産経新聞』2020年2月3日 第5面

(*22)(*17_p. 248)「岡田さん、ADEって何?僕はそんな細かなことはわかんない、知らないよ」____尾身は2020年2月3日の新聞で「日本政府がWHOの緊急事態宣言を待たずに、指定感染症と検疫感染症の指定を決めたことは評価できる。武漢市から政府派遣のチャーター機で帰国した日本人全員に対し、念のためウイルス検査を行い、『陰性』が出るまで確認する方法を取ったのも安全策と言えるだろう。結果的に、無症状の感染者を見つけることができた」(*21)と、政府の「2類指定」に「専門家」として「お墨付き」を与えた上で、何気なく「当然、従来の『まともな』ウイルス検査」が行われたかのような「印象操作」をしながら、WHOの「(PCR)検査、検査、検査!」政策を推進しました。

(*23)(*4_p. 126)

(*24)(*17_p. 249)

天皇陛下のご意向が、「摂政設置」ではなく「譲位」であることの意味を考える__『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効宣言・原状回復のみが、天皇と日本国民の戦後70年の苦悩を完全解消する

天皇、皇統、国体、憲法と典範、日本の「主権」__もう「無効論」抜きの議論は筋が通らない。天皇のご意向の実現、「有識者会議」では「棚上げ」されるだけ。GHQ『憲法』『典範』の改正ではなく、無効宣言で、天皇と皇室に権威と自治・自決権を取り戻す

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「天皇『生前退位』のご意向」報道が曝した、戦後日本支配層と知識層の無為無策・未必の故意

2016年7月13日、NHKが「天皇陛下が『生前退位』のご意向を示されている」と報道。国内外に驚きをもって迎えられた。「宮内庁関係者の話で明らかになった」とのことだが、一方で宮内庁長官・次長が揃って「否定に躍起」となるなど、異様かつ不審な内容であった。(「死」を連想させる「生前」、必ずしも連続性を伴わない「退位」は不適切な言葉であるが、報道のままに記す。)

「 宮内庁の山本信一郎次長は13日夜、NHKが最初に生前退位について報じた後に宮内庁内で報道陣の取材に応じ、『報道されたような事実は一切ない』と述べた。宮内庁として生前退位の検討をしているかについては『その大前提となる(天皇陛下の)お気持ちがないわけだから、検討していません』と語った。さらに『(天皇陛下は)制度的なことについては憲法上のお立場からお話をこれまで差し控えてこられた』とも話した。」(朝日新聞デジタル2016年7月13日21時50分  http://www.asahi.com/articles/ASJ7F6W4MJ7FUTIL04G.html)

宮内庁として一切検討していない。天皇陛下のご意向と、実現できるかは別の話だ」(宮内庁幹部の話、朝日新聞  2016年7月14日)

宮内庁、近く公表へ」「現行の皇室典範は天皇の譲位を認めておらず、法律の改正が必要となる。関係者によると、陛下は数年前から生前退位を要望され、同町で内々に検討を進めていたという。」(日本経済新聞  2016年7月14日)

 「生前退位  実現手探り」「法整備には時間必要」「天皇陛下自らが公式に意向を表明されるのは、『国政に関する権能を有しない』とする憲法の規定に抵触する可能性も指摘される」(日本経済新聞  2016年7月15日)

「(天皇の「退位」のご意向について)宮内庁の風岡典之長官は14日の定例会見で『天皇陛下は憲法で国政に関する権能を有しないとされており、このような具体的な制度について言及されたことはない』と否定した。/ しかし、ある宮内庁関係者によると、天皇陛下は5年以上前から退位について話されていたという。退位は皇室典範の改正が必要なため、慎重な手順が求められる。「天皇の意向」で法律改正が進められた形になると憲法に抵触するからだ。長官の「否定」はこのためだろう。」「関係者の証言から天皇陛下が退位について述べられていることは事実とみられるが、結果的に論議の前に意向が伝わったことは、改正に向けた動きを制約する可能性もある」(編集委員 井上亮  日本経済新聞 2016年7月15日)

これらの記事を総合して理解できることは、①陛下は5年以上前から「退位」のご意向を示されていた。 ②天皇陛下は、制度的なことについては憲法上のお立場からお話をこれまで差し控えてこられた。③GHQ『皇室典範』は天皇に退位を許していない。④『日本国憲法』は天皇が典範改正への要望を持ち、そのご意向を表明することを許していない。⑤宮内庁は、5年以上前から天皇陛下より要望のあった「退位」について、一切検討していないし、するつもりもなさそうである。ということである。

『週刊新潮』7月28日号によれば、風岡典之長官は2012年6月の長官就任時から、2009年に始まった天皇陛下、皇太子殿下、秋篠宮殿下による「三者会談」に、オブザーバーとして同席していた。「天皇陛下はその場で、皇太子殿下と秋篠宮殿下に対し、御身の処し方について繰り返しお話しになった。居合わせた長官も結果として、聞くともなしに、『ご意向』を聞き及ぶ形となる。直接、幹部に退位のご意向を表明することはお立場上無理なので、こうした手法が用いられたのです。」(宮内庁幹部の話、同上)

だが、風岡長官は、「三者会談」で“漏れ聞いた”天皇陛下の「退位」のご意向を、実質無視した。「ご意向に沿ったプラン作りは、実現性が疑問視され、遅々として進まなかった」(同上)というが、「天皇の御意向の実現への最大の障害は『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』である」というあまりにも明白な事実を宮内庁は無視し、天皇陛下の切羽詰まった末のご要望を無視した。そして、陛下のご不興を買っていた。

今年5月に、宮内庁は陛下の昨年の「拝謁・ご訪問」等のご公務345回のうち「拝謁」100件に関して、大幅見直しを敢行し、その原案を侍従長がまとめて陛下にお見せしたところ、「いつになく強いご難色を示された。『こうした案を出すくらいなら、以前より私が考えてきたことは、なぜできないのでしょうか』というようなお言葉でした」(同上)

宮内庁は、天皇陛下のお苦しみを最も近くで知ることのできる立場にありながら、それに対し指一本動かさなかった。それどころか、「天皇陛下は憲法で国政に関する権能を有しないとされている」などと、逆に、ご意向を「表明」された陛下をたしなめた。陛下の難しいお立場をお察しすべき「三者会談オブザーバー」の意味を理解していなかったのか?まさかお叱りを受けたことへの意趣返しではあるまいが…。

一般国民であっても親が高齢になってくれば、「もしもの時介護はどうしよう」とか、早めに考えておくのが普通であろう。「その備えが全くないGHQ『皇室典範』はおかしい」と対策を講じるどころか、陛下御自身が発しておられるSOSをここまで無視する非道ぶり。宮内庁の仕事は天皇陛下のお世話ではなく、「『日本国憲法』逸脱」を監視することか?

また、「結果的に論議の前に意向が伝わったことは、改正に向けた動きを制約する可能性もある」ということは、陛下のご意向によるGHQ『皇室典範』の改正を疎んじた宮内庁が「自作自演」で陛下のご意向をリークし、否定して見せ、「陛下の発言が違憲であるとの議論が巻き起こり、改正に向けた動きが制約される」よう仕組んだ、と勘繰ることもできる。

反対に、憲法の問題でそれはできないから、改正の必要がある、だから自民党の「お試し改憲」に組み込んでしまおう、という安倍政権の企みでは、とみる向きもあった(いしかわ じゅん 『hanada』2016年9月号)が、いずれにせよ、政府の反応も、報道に見る「識者」のコメントも、どれもこれも論点がズレている。

誰も彼もが、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』が有効であり、「無効論」などというものは存在しないという前提で論じているからである。『日本国憲法』の無効に言及したのは、南出喜久治との共著『日本国憲法  無効宣言』のある渡辺昇一の『悠久なる皇室』(『正論』2016年9月号)だけであった。

当然、天皇陛下がなぜ、「摂政」でなく「譲位」を望まれているのかを論考したものは、私が見る限りなかった。

GHQ『皇室典範』16条2項は「天皇が、精神もしくは身体の重患または重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、摂政をおく」としている。つまり、このたび表明された天皇陛下のご意向が、「高齢になり、体調も万全ではなくなってきたので『摂政』を立てたい」とのことだったのであれば、『日本国憲法』やGHQ『皇室典範』の枠内で実現可能なことであり、何の問題もなかったはず。

だが、陛下がお望みになっていることは「摂政の設置」ではなく、「譲位」なのである。

天皇陛下は何故、物議を醸すことが明らかな「譲位」を、と望まれているのだろうか?

私は、「天皇陛下の『生前退位』のご意向」報道と、それへの反応自体に、その答えがあると確信する。

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昭和天皇は、皇太子時代に大正天皇の摂政を経験されたが、ご自身の晩年の御不例時にも、摂政設置をお嫌いになったという。「病弱な大正天皇」という印象を、多くの人は持っているが、実はこれは大正天皇が親しかった原敬首相の暗殺後に流布された「プロパガンダ」であり、大正天皇は政治的に利用され「押し込め」られた、とする説もある。(原武史『大正天皇』)

摂政設置時とは、事実上の天皇「空位」であり、「国家の変局」である。「空位」は天皇という存在そのものの権威の著しい低下と、それに伴う「天皇(位)の政治利用」を招く。

陛下はそのことを以て「摂政設置」をお嫌いになっているのだろう。しかし、それだけではない。

『日本国憲法』の「象徴天皇制」によって、天皇位は戦後ずっと「疑似空位」状態・「心理的押し込め」状態にあった、ということもできるのではないか?

連合国は、『日本国憲法』の前文で日本を連合国の保護国として規定し、9条で二度と武器を取らないよう宣誓させただけでなく、「象徴天皇制」「国民主権」という空文によって天皇からその権能を剥奪し、「人間宣言」「開かれた皇室」というおためごかしによってその権威をも貶めようと企図していた。

『日本国憲法』の「象徴天皇」には、「本音と建前」がある。おそらくは天皇ご自身や、大多数の、天皇陛下を崇敬する国民が、自然に、そして正しく想起するところの「日本の魂・誠の象徴」「日本国民統合の象徴」が「建前」であり、『日本国憲法』の真の制定者であり、真の権力者である連合国の企図する「俗化・無力化・非権威化した、名ばかりの天皇」が「本音」である。

天皇が真実象徴するものは、「日本は万世一系の天皇によって統べられる国である」という事実、日本の歴史・伝統・国体そのものである。

天皇は、世界に類なき、尊い存在であるがゆえに、国際共産主義者の主導する連合国が、暴力と欺瞞と無法を以て破壊せんと躍起になっているのである。

「戦後レジーム」という名の国家の変局において、その初期から既に、天皇の権威は貶められ続けてきた。

天皇陛下は、「摂政設置」による二重の天皇の「権威低下」「空位による政治的真空」を恐れられたのではないか?

『日本国憲法』が天皇から国政に関する権能を剥奪したのは、まさにそれを狙ってのことだったのである。

今、日本のみならず、世界中がテロ、暴力、侵略の混沌の中にある。中国は今この時を狙い澄ますかのように、自衛隊機へレーダー照射、尖閣に230隻の文字通りの「人海戦術」で侵略への準備を着々と進めている。この状況下で天皇の身に深刻な事態が発生したら…。中国は、礼に則って手出しを控えたりは絶対にしない。

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「天皇陛下のご意向」報道で明らかになったことは、「天皇陛下のご意向尊重派」と「GHQ『憲法』『典範』遵守派」の対立構図の存在である。前者は殆ど一般国民であり、後者は主に政府・官庁関係者、学者といった「権力側」の人々である。二極にきっぱり分けることは難しいが、前者を潜在的賛同者も含めて(『日本国憲法』)「無効派」、後者を意図的・無意識的含めて「有効派」と考えることもできる。

日本国憲法で、天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であると規定されています。この規定と、国民の幸せを常に願っていた天皇の歴史に思いを致し、国と国民のために尽くすことが天皇の務めであると思っています。》(今上陛下、1998年のお誕生日にあたっての会見で、平成10年を迎え昭和の時代と天皇のあり方が変わってきたことについて。『週刊文春』2016年7月28日号)

象徴としての務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべきだと考え、大きく公務を減らしたり代役を立てたりして天皇の位にとどまることは望まれていない》(NHK報道、2016年7月13日)

「生前退位 『認めるべき』 77%」「天皇意向表明  80%が問題なし」 (日経新聞 世論調査  2016年7月25日)

昭和天皇の「国民と共に歩む」天皇像を受け継がれ、「国と国民のために尽くす」ことを明言されてきた今上陛下は、二度の大手術とご高齢にもかかわらず、激務をこなしてこられた。国民は、そのお姿に感激しながらも、心配申し上げていた。その陛下が、「天皇の勤めを充分に果たすことができないのであれば『譲位』するべきだ」とのお考えであるらしい、それならば、陛下のご意向通りに一刻も早く「譲位」がなされ、陛下にはゆっくり御静養いただきたい、その為に政府は最善を尽くすべし、と大多数の国民が考えている。

「無効論」は今のところ全く周知されていないが、上記世論調査が示すように、8割の国民が、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の規定よりも、天皇陛下のご意向の方を尊重すべきと考えている。この人々は、「無効論」を知れば賛同するはずだ。

天皇陛下の「譲位」のご意向を、最速で実現するために最善のことは、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認及び大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認を、国会で単純半数の賛成で議決し、天皇陛下に宣言して頂くことである。

天皇が自身の意向を表明することすら「違憲」にしてしまう『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』が、天皇の生殺与奪の権を握っているも同然の現状は、異常である。しかもあらゆることが矛盾をはらみながら、複雑に絡み合っている。それを一挙解決できるのは、無効宣言しかない。

GHQ『憲法』『典範』の無効宣言と同時に、大日本帝国憲法と明治の皇室典範の復原が確認され、『日本国憲法』制定以前の原状回復が成る。占領以前に可能であったことが、法的に全て可能になるのである。

簡単に言うと、「いいとこどり」である。「象徴天皇」条項、9条、前文など『日本国憲法』の害毒部分は即刻廃棄し、有用な部分があれば大日本帝国憲法を改正し取り入れる。改正の発議は天皇による自衛隊は「大日本帝国陸海空軍」となり、自衛隊をがんじがらめにしている「ポジティブ・リスト」が普通の軍隊並みの「ネガティブ・リスト」になり、軍隊が国を護るためにすべきことは全てできるようになる。GHQに削除された刑法の利敵行為条項も戻り、「スパイ天国」の汚名も晴らせる。時限立法で『日本国憲法』の有用部分を残し、数年かけて下位法律・法令の改正及び運用により適応させる。無効論者を入れて公開討論しながら進めれば良い。

何より、皇室の自治権が復活し、皇室の問題は皇室内で解決できる、本来の状態に戻る。天皇陛下の譲位のご意向に沿って、(皇室会議でなく、まして有識者会議などでなく)皇族会議で、粛々とお決めになれるのである。そのことは、逆に言うなら、皇室問題について素人である我々国民とその代表たる国会は、皇室問題について考える必要はない、ということである。これで、「退位ご意向」報道が心配していた問題の殆どは解決する。素人や反日集団の関与の恐れが大きい「有識者会議」に丸投げする等は、以ての外である。

「有識者会議」に重要問題を丸投げすることで、無為無策のうちに日本が滅びてゆくのを、傍観しようとしている戦後日本の支配層の「未必の故意」も、無効・復原宣言が粉砕する。

ここで、「GHQ『憲法』『典範』遵守派」の「識者」達のいう、「天皇陛下の『譲位』のご意向」実現に伴う問題がどんなものか、見てみよう。

「…『譲位』が往々にして政争の具にとされ、摂関政治や院政といった変則的政体を生み出して政治が混乱に陥った往時を深刻に反省し、また、皇位継承をめぐる対立から生じた流血の秘史を繰り返さないことを切に願って、皇位継承権を有する者の範囲と皇位継承の原因とを厳しく限定したのが明治の御代に確立した不変の原則であった。明治・大正両帝の戦前期はもとより、戦後も戦争責任への真摯な思いから、何度か「退位」を願われた昭和天皇も最終的には皇位を全うされている。」(『「ご存在」の継続こそ』 大原靖男  『WILL』2016年9月号)

「……政治権力者など外部によって譲位・退位などが強要されたり、時の天皇が影響力を残したりするために恣意的に譲位・退位するケースもあり、皇位の安定を確保するためにはこのようなケースを排除できる制度設計が必要となる。」「憲法が規定する『国民統合の象徴』は、天皇が如何なる政治的な立場にもお立ちにならないことを求めている。特定の政治的な立場にお立ちになれば、賛成・反対の論争の渦中に入って『敵』をつくることになり、国民を統合することはできない。皇室には政治的対立を超越し、国民を統合する機能が求められている。別のテーマでも『ご意向』が示されることがあるとすれば、皇室のご尊厳が傷つくことにもなりかねない」」(「天皇陛下『譲位のご意向』に思う:皇室典範改正の必要はない」 八木秀次 『正論』2016年9月号)

『皇室典範は終身制を採用しており、天皇の退位(譲位)は認められない。そして、憲法と法律に従い、常に内閣の助言と承認のもとに行動するのが立憲君主である。」「(陛下が「退位」のご意向を示され、「皇室典範の改正を希望された」ことは)あくまで内々のご意見であり、…国会や内閣が法的に拘束されるわけではない。もし内閣が天皇の私的ご発言に法的に拘束されることになれば、それこそ立憲君主制に悖ることになろう。」「国民の多くが…ご心配申し上げているのは間違いなかろう。しかしそのことと、生前の「譲位」を認める事とは、区別して考えなければならない。新旧皇室典範の制定に当たっては、過去の歴史を踏まえ、譲位制のメリットとデメリットを検討したうえで終身制を採用しており、その判断は重いからである。」(『「陛下のご意向」と立憲君主制』 百地章 『WILL』2016年9月号)

大原靖男は、昭和天皇が「退位」を望まれながら、「戦争責任への真摯な思いから」断念なされたようにいっている。つまり大原自身も「昭和天皇に戦争責任があった」と思っている、ということか?連合国の「天皇制強権」「軍国主義」説を信じているのか?

百地章は天皇陛下の「ご意向の表明」を「立憲君主制に悖る」というが、現実に日本の元首であり立憲君主である天皇を、まったく権能のない、「象徴天皇」という無力な空気のような存在である、と規定しているのが『日本国憲法』である。天皇に立憲君主としての務めを果たさせていないのは、『日本国憲法』なのである。

そもそも、戦後憲法学者の言う「立憲主義」とは「天皇から権能を剥奪し、皇室統制し、皇統断絶を企図する『日本国憲法』を天皇に遵守させる」主義である。

大日本帝国憲法下、天皇は「不裁可する権限」を持つ「至高の権威」であり、「不裁可しない憲政の常道」を実践する立憲君主であった。

日本に立憲主義を取り戻すためには、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効を確認し、大日本帝国憲法と明治の皇室典範を復原するしかない。

明治天皇と大正天皇の時代と、昭和天皇の戦後時代とでは、皇位継承をめぐる状況が全く違うこともキレイに無視されている感がある。明治・大正時代には、側室制度もあり、宮家ももっと沢山あって、皇位継承者の数を心配することはなかった。

歴史上には、自らの政治的野心から、操りやすい方を天皇に擁立するなどの争乱は確かにあったが、それとて結局は「男系天皇」での継承は成ってきたわけで、今、平成の日本が直面している、皇統断絶の危機には比べようもない。

今まさに、日本は、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』によって、怒涛の侵略を受けているのである。

8月3日朝、秋田沖250㎞の日本の経済水域に北朝鮮からのミサイルが落ちた。こんなことがあっても尚、『日本国憲法』にがんじがらめになった日本政府のできることは「厳重抗議」しかない。だが、その物理的攻撃の危険よりもさらに、皇統の危機は深刻である。ミサイルが降ってこようが、日本の国土が戦場になろうが、日本は必ず復興する。

だが、天皇の存在しない日本は、もう日本ではなくなるのだ。

日本の支配層は今、かつてないほどに、日本が破滅に向かっていることに無頓着になっている。だから、日本の皇統に関する重大問題についての天皇陛下のご意向の表明を、(その表明が『日本国憲法』に抵触する)「天皇の私的な発言」などと言ってしまうのだろう。

 

上に見たとおり、「無効論」を無視した議論では、重大な論点が欠落する。

それは、①日本がポツダム宣言を受諾した瞬間から、ずっと、天皇は日本統制の為に、連合国に政治利用され続けている。②『日本国憲法』の「象徴天皇制」と「国民主権」によって、天皇はいわば「強制的に(立憲君主の地位から)退位させられた」③連合国という外国勢力とそのシンパである国内の国際共産主義者たちは、無神論・唯物論の立場から「万世一系の天皇」を憎悪し、世界同時革命の遂行の邪魔である「祭祀王=天皇」を抹殺したい勢力である。④『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』は「天皇制廃止」=「日本の国体破壊」を目的に作られた、「国際共産主義という政治的立場に立った」ものである。⑤『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の制定は違法であり、それを隠蔽するため、連合国・GHQは「日本人が自主的に帝国憲法を改正した」という嘘をついた。⑥その嘘をついたという事実を隠蔽する為に、GHQは日本人にWar Guilt Information Programという洗脳教育を施した。⑦WGIPの一環である東京裁判で、日本人は全員戦争犯罪者にされた。⑧同様に、大日本帝国憲法が「天皇制強権支配と侵略的軍国主義の温床」であったというのは、連合国の戦争犯罪を隠蔽・正当化するための虚偽であったことである。

特に、⑧大日本帝国憲法が「天皇制強権支配と侵略的軍国主義の温床」であるということが虚偽である、という認識は重要である。殆どの戦後憲法学者が「無効論」で大日本帝国憲法の現存が確認されるということに拒否反応を示すのは、「戦前=悪」「大日本帝国憲法=悪法」のプロパガンダを信じているせいだからである。

「戦後レジーム」とは、日本人を「東京裁判史観」という虚偽の歴史認識で洗脳し、検閲で真実を隠蔽して日本を情報統制するシステムである。

中国を侵略して、南京大虐殺をしたのだから中国の言いなりになるのも仕方がない」というのが代表的な「東京裁判史観」に支配されたものの症状である。

「北朝鮮の人民を奴隷扱いしたのだから日本人が拉致されても仕方がない」というのも同様だ。最近は、これに「韓国の女性を拉致して性奴隷にしたのだから、仕方がない」というのも加わって、これらの特定アジア国民への批判だけを罰する、「ヘイトスピーチ法」なる日本人の言論弾圧法もできた。

WGIPは、私達の祖父に「中国侵略」「南京大虐殺」「慰安婦強制連行」の汚名を着せたが、同時に、今上天皇の父君・昭和天皇にも、「HIROHITO=HITLER」という侮辱を与えた。

昭和天皇はマッカーサーに国民の命乞いをされ、国民とともに「堪え難きを堪え、忍び難きを忍」んでその御命を全うされた。今上陛下は、そのご遺志を継いで「国民と共に歩み、国民に尽くす」と仰せられ、今そのご高齢とご不例の御身に鞭打って尚、国民の為にお務めになっている。

1998年5月、今上陛下は皇后陛下と共に英国を訪問された。バッキンガム宮殿正面から延びる大通り「The Mall」を、エリザベス女王と最高位の馬車に乗り、近衛騎兵に護られながらパレードされた陛下は、日の丸の小旗を打ち振って歓迎する群衆の一角を陣取る、第二次世界大戦でビルマなど東南アジア戦線に従軍した退役軍人らに迎えられた。馬車が近づくと、彼らは一斉に馬車から背を向け、英国では中指立てより失礼な「裏Vサイン」を突き出し、ブーイングの嵐を見舞った。「クワイ川マーチ」を口笛で吹き、大きな日の丸の旗が燃やされた。陛下は勿論、何事も無かったかのように平穏なご様子でこれをやり過ごされた。

これに先立つバッキンガム宮殿での饗宴で、天皇陛下は第二次世界大戦における英国軍人の「苦しみに対し、深い悲しみと痛みを覚える」とのお言葉を述べられていた。(新聞報道で分かった元英国兵の言う「日本軍の残虐行為」とは、違反行為のあった捕虜が、水の入ったバケツを持って立たされた等の、小学生の罰並みのものだった。他は「食料・医療品が不足していた」など、日本兵も同じ苦しみを味わった事柄であった。東南アジア戦線の日本兵の80%が疾病・飢餓で亡くなっている。)

その翌年1999年には、中国の江沢民が訪英。天皇陛下が乗られたのと同じ最高位馬車に乗りたいとゴネて顰蹙を買っていた。彼の命令で、「The Mall」に集まった亡命チベット人による抗議活動は、英国の警官隊によって徹底的に排除された。BBC等英国TVはこれを報道したものの、「昨年、日本の天皇への抗議は『言論の自由』として見逃したのに、なぜだ。これが民主主義か」と正論を吐いたのは『チャンネル4ニュース』のジョン・スノウだけであった。

ことほど左様に、「東京裁判史観」は世界中に浸透しており、日本国内では、直接罵声を浴びせられることは少ないだろうが、海外在住の日本人は人種差別とは別の非難の目、蔑んだ目で見られることも珍しくはない。英国では左翼インテリが多く、口角泡を飛ばした悪口雑言罵詈讒謗の嵐に遭うことことすらある。私は故郷の英雄・吉田松陰先生を「好戦的超国粋主義のファシスト」と罵倒され、「天皇陛下を尊敬している」というと、「低能の国粋主義者め」と、毒々しい憎悪の表情で、吐き捨てるように言われた。動悸がし、体中が怒りで震え、頭が真っ白になるあの感覚は、日本では経験したことのないものだった。

天皇陛下の英国ご訪問でも、人々の関心は専ら「HIROHITOの息子AKIHITOは英国に謝罪するのか?賠償金を払うのか?」と下世話な戦争・金絡み。世界で一番古い国の、世界で一番長く続いている皇統の帝王を迎え、そんなことしか言えない人々の民度の低さが悲しい。

だが、大方の日本人と同様、彼等も真実を知らされていない。虚構で固めた歴史観では、本当の反省はできようはずもない。かくて連合国側の国民達も、「国際戦後レジーム」からの脱却を必要としている。

『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効宣言で、全世界に昭和天皇と日本の名誉回復を宣言、全世界の人々の「無知の知」への覚醒を促す

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『日本国憲法』の真の目的は、日本人の魂の武装解除である。

「日本の美しい魂」の象徴である天皇の無力化こそが、日本人の無力化に直結する__それが『日本国憲法』のいう「象徴天皇」=「権威なき天皇」の正体である。

『日本国憲法』が天皇の権力と権威を、そしてGHQ『皇室典範』が皇室の自立と自治を剥奪し、皇統を途絶えさせ、天皇という存在を消滅させることによって、かつて「精神性」だけで、世界の大国米英に歯向かったあの日本人の牙を折り、腑抜けにすることができる、連合国はそう信じた。

戦前、日本は核を持っていなかった。物量では圧倒的に不利であった。しかし連合国は日本を恐れた。

天皇陛下の為に、いつでも躊躇せず命を投げ出す日本人を、連合国は恐れたのだ。

「天皇を東京裁判にかけて処刑してしまえ」__いきり立つ米国世論を抑えたのは、「天皇を殺せば、日本人は最後の一人になるまで戦いをやめない。米国兵を皆殺しにするまで、日本人は止まらない」という知日派の言い分であった。核兵器でも何でもない、日本人の大和魂を、彼らは恐れたのである。

だが、大日本帝国の皇軍兵士の勇猛さは、「民間人虐殺」を行う「残虐さ」とは違う。天皇陛下の為に戦う、という名誉が皇軍兵士に規律正しさを与えていた。その事実は、日本人と、全ての連合国国民に知ってもらわなくてはならない。

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天皇とは、日本の国体とは、憲法と典範とは、何であろうか?「戦後レジーム」はどのようにしてそれらを軽視し、骨抜きにしてきたのか?

典憲は、『憲法の憲法』である立体構造の『規範国体』を文字で掬い取って平面的に投影して書き写したものである。『規範国体』が『本質』であり、『典憲』はその『属性』としての影絵である

「このうち、皇室の家法である典範とは、明治典範などによってある程度成文化されたものの、成文化による表現に馴染まず、あるいは、成文化することによって誤解や誤用が生じる恐れのある事項、たとえば、『三種の神器』、『宮中祭祀』などの古来から皇統と不可分に受け継がれた不文慣習法の総体としての『正統典範』のことである。天皇と皇族に適用されるものであって、国家と国民の全体に適用される憲法とは、それぞれ法の守備範囲を異にする。」(p.13, p.12 『とこしへのみよ』南出喜久治)

「古代以降、皇位継承について成文化された規定はなかった。1889(明治22)年、大日本帝国憲法とともに、皇室に関する初めての成文法である皇室典範が制定された。」「ただ、皇室典範は一般法規とは異なり、憲法から超越した宮務法とされ、『皇室典範ノ改正ハ帝国議会ノ議ヲ経ルヲ要セス』(大日本帝国憲法74条)として、議会が法改正に介入することはできなかった。」(編集委員 井上亮  日本経済新聞 2016年7月18日  『「自ら譲位」 封じた歴史』)

だが、GHQ『皇室典範』は「憲法」の下位法、単なる「法律」とされた。

「この新皇室典範の立案過程で、皇室に関する事項だけを定めた同法を一般の法律と同列に扱うべきかどうかが問題になった。皇位継承に関わる重要な法律なので、『天皇の意思を関係させないのは妥当か』『天皇の発議により国会の議を経る特別な法にするのが適当』との意見があった。」「結局、一般法と同列とすることになり、天皇は改正には一切関与できなくなった。国民主権と政治的権能を持たない象徴天皇を定めた新憲法のもと、皇室を特別扱いするする法にすることは避けられた。」(編集委員 井上亮  日本経済新聞 2016年7月18日  『「自ら譲位」封じた歴史』)

さらりと流してあるが、これは大変なことである。私達国民に分かりやすい言葉で言い換えると、

①連合国は、天皇家からその家憲である皇室典範をとりあげ、代わりに「単なる法律」である同名の『皇室典範』を制定したが、②「皇位継承に関わる重要な法律」であるにもかかわらず、その実態は「皇位継承を困難にする」法律である。④「国民主権」「象徴天皇制」により政治的大権を剥奪された天皇は、「改正発議の大権」も奪われ、改正には一切関与できない。⑤「国民主権」の『日本国憲法』の下位法であるGHQ『皇室典範』に縛られる天皇の存在は、「国民の下僕」???⑥『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』は、「皇室を特別扱いしない法」である。

「皇室を特別扱いしない」なら、国民と同じかというと、そうではない。天皇には職業選択の自由など、国民が享受している各種の自由と権利がない。私有財産もなく(『日本国憲法』8条、88条)、私的ご旅行ですら、つい最近まで全くなかった。権利など全くなく、義務ばかり。その扱いは完全に非人道的である。

そのうえ、陛下が「国民に尽くす象徴天皇」として完璧であろうと努力されればされるほど、公務は増え、その御身体に鞭を打つ結果となってしまう。そして、「これ以上無理をすると、公務に支障をきたしてしまう」という責任感からの御判断で「譲位の意向」を示せば「違憲」と騒がれ、「慎重に」という一言で、事実上棚上げされてしまう。

これは「特別扱いしない」のではなく、完全な弾圧・迫害である。

だが、GHQ『皇室典範』の立案段階では、当のGHQですら「皇位継承を崩御に限るのは、自然人としての天皇の自由を拘束しすぎる。」として、退位の自由を認めるべきだといっていた。が、GHQお手盛りの「憲法普及会」の副会長となる国務大臣の金森徳次郎は、「天皇に私なし、全てが公事」と言って天皇の意思による退位を否定した。

その後、「終生公人としてその地位を守らなければならないのは天皇のあり方としてひどすぎる。」(1956年5月の参院内閣委員会)といった「天皇の基本的人権」に鑑みた退位論など、退位論議は散発的に行われたが、そのたびに内閣法制局や宮内庁が否定し続けた。その理由は①「歴史上の上皇などの弊害」②「天皇の自由意思に基づかない退位の強制があり得る」③「恣意的な退位は天皇の地位の安定性を損なう」であった。(日経新聞2016年7月18日)

①は非現実的、②・③は話が逆だ。

「象徴天皇」こそが、「天皇の自由意思に基づかない(立憲君主という地位からの)退位の強制」であり、「天皇の地位の安定性を損な」った最たるものであった。

「国民主権」を高らかに宣言した『日本国憲法』が制定された時、事実上主権は連合国総司令官SCAP・GHQにあった。「(象徴天皇という)天皇の地位」を「国民の総意」ではなくGHQが恣意的に決定し、「主権者」と持ち上げられた国民は皆「蚊帳の外」に置かれていたのである。

『日本国憲法』公布記念式典の勅語には「この憲法は…自由に表明された国民の総意によって確定されたのである…」とあり、枢密院では顧問官の美濃部達吉博士が憲法改正に反対の意を示しただ一人起立をしなかったほかは、全員が賛成だったことになっている。が、枢密院議長清水澄博士は、新憲法施行後の9月25日に入水自殺をし、大日本帝国憲法に殉じた。『日本国憲法』施行の日のしたためた『自決の辞』には、昭和天皇の戦争責任の否定、平和愛好の性質故の開戦反対の事などが訴えられ、日本と天皇の将来を憂う言葉が綴られていた。

『日本国憲法』に反対して自殺された清水博士のことは、憲法論議に全く登場しない。だが、今上陛下はご存じのはずだ。清水澄博士は父君・昭和天皇の憲法学の師であったのだから。

清水博士も、東條英機ら「A級戦犯」等という名で処刑された戦争指導者達や、散華した皇軍将兵も、『日本国憲法』が有効とされてのさばっている限り、天皇陛下の公式の顕彰・追悼を受けることができない。

祭祀王たる天皇が、真実と誠の言葉を自由に発することを禁じる『日本国憲法』とは、なんと罪なものであろうか?

天皇陛下のその本当のお苦しみを、我々国民に知らせずにいる『日本国憲法』への盲従とは、なんと情けないものであろうか?

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前述した「憲法普及会」は、GHQの監督下、帝国議会により組織された、「官製の洗脳運動体」(南出喜久治)であった。まず「憲法研修会」で664人の公務員(各省庁及び警察庁から50名ずつ)を教育し、全国各地で講演会を催し、最高学府で学んだ者ほど『日本国憲法』絶対教にはまり、思考停止するという状況が生まれた。一般国民向けの冊子『新しい憲法  明るい生活』も2000万部(全世帯に一冊ずつ)配布され、映画、紙芝居、カルタにまでなり、「臣民の全ての階層を洗脳した。」

そして、今や、学童時からGHQ教育で洗脳された世代と、その世代に育てられた子の世代が、日本支配層・権力層の中枢に蔓延している。「『日本国憲法』有効」を大前提として構築された戦後日本で生まれて育った人々である。

かくして、「天皇軽視」の傾向は左翼政治家のみならず、宮内庁、外務省、文科省にも蔓延することとなった。

『憲法無効論とは何か』の著者で、「新しい教科書をつくる会」理事として『新しい公民教科書』第三版を執筆した小山常実によれば、文科省が行う教科書検定は、公民教科書から「立憲君主」「国体」「家族」という言葉を消し去り、「祖国防衛」を否定し、「国民とは今現在生きている人だけ」と書くよう執筆者に強制しているという。世界が絶賛する日本の素晴らしい伝統である、家族主義という「利他主義」の基本を無くそうとしているのである。亡くなった家族を「国」の一員と認めないなら、先祖崇拝は廃れ、祭祀王たる天皇の存在理由も無くなるというわけだ。

天皇とは祭祀王であり、「万民の父母」であり、天皇家は日本という大きな家族の宗家である。ヨーロッパ王家のような征服王ではないのだ。故に、搾取者である王族をギロチン刑に処した、フランス革命の生んだ人権宣言を、日本に持ってこられても違和感しか覚えないのは当然である。フランス式の「搾取されないよう、権力を縛る為の憲法」ではなく、「権力と権威の分立」の大日本帝国憲法で、戦前の日本は立派に立憲政治が機能していた。

共産主義が人々に受け入れられないのは、彼らの言うことが嘘ばかりだからだ。嘘ばかり言っているくせに、それに賛同しない人々を「頭が悪く理解できない」と見下しているからだ。

同様に、「南京大虐殺」「慰安婦性奴隷強制連行」を事実として戦後70年談話を書いた外務省と政府自民党の政治家も、「東京裁判史観」を真実として国民に提示し続ける学者達も、『日本国憲法』絶対教信者の憲法学者も、「頭が悪い」と見下されるのはどちらか、そろそろ立ち止まってよく考えた方が良い。

貴方達を、私達はもう信用できない。私達の大切な御親である天皇陛下の「譲位」のご意向を、「有識者会議」などにかけて「慎重に何年もかけて検討」するとは、「本当に大変なことになるまで手をこまねいて見ている」ということだと、国民は気付いている。

天皇の「譲位」問題を、「有識者会議」に任せるということは、ナチスの「全権委任法」による政権奪取の如く、国民が知らないうちに日本を滅亡の危機に追い込む謀略である。

そんなことはない、というなら、せめて今すぐ「『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』無効論」を国民全体に周知せよ。嘘ばかりいう貴方達に、「南京虐殺はあった」などと未だに言っている貴方達に、「『無効論』なんてくだらない」と、国民の代わりに勝手に決めて欲しくない。国民に周知し、反論があるなら無効論者を相手に堂々と公開討論でするがよい。

天皇陛下と国民を愚弄するのは、いいかげんにせよ。

日本国民は、やくたいもない「国民主権」など要らない。そもそも、一体本当に、私達は「主権」とやらを行使できたためしがあったか?もし本当にそんなものがあるのなら、私たち国民は、今それを行使したい。

日本国民は、天皇陛下に立憲君主としての大権をすべてお返しし、「至高の権威」として、日本を滅茶苦茶にしている人達に、正気を取り戻させていただきたいのです。

もとの貧しくとも清廉な、美しい誠の心を持った日本に戻すために、国民がはっきりと目を覚まし、しっかりと歩いてゆけるように、「万民の父母」として、見守っていただきたいのです。

『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効・大日本帝国憲法と明治の皇室典範の復原宣言を、国会が議決し、天皇陛下に宣言していただくことを、国民は望みます。

すめらぎいやさか。

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325機のB29爆撃機が投下した、36万1855発のナパーム弾により、26万7171軒の建物が消失、100万8千人がホームレスに。8万3793人が死亡、4万918人負傷。1945年3月10日夜の東京大空襲。

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『東京大空襲―B29から見た三月十日の真実』を読む

東京大空襲

著者・E.バートレット・カーは、朝鮮戦争にも従軍経験のある戦史家である。元軍人らしい緻密で正確な描写で、1945年3月10日の東京大空襲とそれに至るナパーム弾M-69や戦略爆撃機B-29の開発過程、爆撃作戦の立案と遂行という「報告書」を作成した。

M-69が如何に日本中を火炎地獄に陥れるのに効果的であるかの説明はもちろんのこと、この都市爆撃案を支持していたのが軍人ではなく、NDRC(国家防衛調査委員会)やCOA(作戦分析者委員会)の顧問等民間人であった、という事実に戦慄した。グアムの基地の病院に新鮮なミルクを提供するため乳牛数十頭を本土から運ぶとはさすが物量のアメリカ、等と感心しているどころではない。

訳者の計算によると、東京大空襲における「焼夷弾の雨」とは、36万1855発のナパームが325機のB-29から2時間15分に亘って降り注いだものだそうだ。一夜にして26万7171件の建物が焼失、100万8千人の家が奪われ、8万3793人が死亡、4万918人が負傷したことを思えば、2時間15分「も」なのか「たった」なのか、言葉を失う。合掌。