ロスチャイルドが仕掛けた誰も知らない「世界金融大戦争」__『幸福の「経済」支配の「金融」』⑧[ロスチャイルド・シュープリマシー 其の肆]

mount rushmore

「征服者」たち__「アメリカン・インディアン」ラコタ族の聖地ブラック・ヒルズ、マウント・ラシュモアに刻み付けられた「アメリカ合衆国建国の父」のうち4人の頭像

■世界の諸国の法律とそれに優先する「国際条約」は、ロスチャイルドが作っている__ロスチャイルドの「国際金融サギ__世界『金融奴隷』売買」を取り締まる法律は存在しない

10.『アメリカ合衆国憲法』「通貨発行権」規定は、ロスチャイルド銀行権力に有利に制定された

アメリカ独立宣言

ロスチャイルドは、アメリカ植民地13州独立派が「ヨーロッパ銀行権力からの独立」を意味して「Bank Wars」と呼んだ1776年と1812年の二度のアメリカ独立戦争を、「宗主国イギリス王室政府」と「植民地独立勢力」両方に「両建て融資」して、アメリカ合衆国「建国」に深く関わっています。

「アメリカ合衆国『独立宣言』」に署名した60名の「Founding Fathersアメリカ建国の父」のうち41名を占めるフリーメーソンが「ロスチャイルド・ロビー」として働き、『アメリカ合衆国憲法』の起草会議では「議会が『紙幣発行の権威(authority)』を持つ」とする条項が拒否され、と同時に「連邦政府が『紙幣発行の権能(ability)』を持つことを『特に否定』する」条項もまた、拒否されました。このことは要するに、「ヨーロッパ銀行権力の、独立後の『連邦政府』を傀儡とした『通貨発行権』独占統制の完全回避」という「植民地独立派の悲願」は、その憲法に反映されることがなかったことを意味します。__そして20世紀に、「FRB『連邦』準備制度」という、「ロスチャイルド・プロパーの中央銀行」を、生み出すことに繋がっていくのです。

フランス革命・ナポレオン戦争、アヘン戦争、明治維新、イタリア統一運動でフランス、ドイツ、イギリス、中国、日本、イタリア(+バチカン)の中央銀行(或いは管財権・徴税権)の乗っ取り・私設、即ちこれらの諸国の「『通貨発行権/信用創造権』の私有・独占・統一のシステム設立」に成功したロスチャイルドは、アメリカでは難航した(*18)「ロスチャイルドの中央銀行FRB設立」を、1913年、前年の全候補者融資による「出来レース」大統領選挙で擁立した民主党ウッドロー・ウィルソン大統領の手によって、遂に成し遂げます。

以来、アメリカの「金と権力」は全て_大統領も議会も政財界も_ロスチャイルドの意のままに動いてきました。ロスチャイルドが「世界第1の経済・軍事大国」アメリカ合衆国の法律・制度を作っている__「ロスチャイルドがアメリカの『社会』そのもの__そのアメリカが制覇する『世界』は、ロスチャイルドの『所有物』」__それが現在世界の真実なのです。

11.「為替操作国」という不審な非難と1980年代「日米貿易『構造障壁』協議」の共通点__「金持ちにしておいて、その『富』を根こそぎ強奪」作戦

この章の最初に、「ロスチャイルドの『市場原理主義・金融資本全体主義独裁体制』の『世界金融支配スタイル』は、『戦争統制経済/官僚統制政治』と『管理通貨体制』」と申し上げました。

その根底に流れるのが、ロスチャイルドのフランス革命で「世界の普遍の政治思想」となった「自由と人権(権利)・民主主義」__ロスチャイルドが擁立した「世界の指導者」であるアメリカ大統領や、ロスチャイルドが私設した国際機関の代表、国連などが「私は/私たちは、『自由と人権・民主主義』の名の下にこの法律を作った」と言えば、その法律によって実際に「自由と人権・民主主義」が侵されても、私たち世界の諸国民は誰も異議を唱えられない。その法律を変えることも、「悪法制定」の責任を追及することもできない。なぜなら、その大統領、国際機関は「私たち自身が選んだ」のだから、「世界の悪法・悪政の責任者」は私たち世界の諸国民自身である__というロスチャイルドの独裁支配に大変便利な制度です。

ロスチャイルドの「自由と人権・民主主義」のいかがわしさについては、稿を変えて更に詳述するとして、ここでは「米中経済戦争」「新型コロナ世界恐慌」と「中央銀行デジタル通貨」という現在進行中の究極の「戦争統制経済/管理通貨モデル」についてみていきましょう。

2017年に米大統領に「民主的に選出」された不動産王/億万長者ドナルド・トランプが、2011 年に日本を抜いて「世界第2位の経済大国」となった中国が「『為替操作』をして米国に『貿易戦争・経済戦争』を仕掛けている」と騒いでいたのは記憶に新しいところです。

「新型コロナ・パンデミック勃発直前」の2019年8月5日には米財務省が中国を「為替操作国」に認定したと発表、「明示的に『通貨戦争』の領域に踏み込んだ」(*19)と通貨専門家が指摘したのもつかの間、「新型コロナ・パンデミック勃発直後」の2020年1月13日には早くも認定を解除。(*20)

しかし、米国によるこの「『為替操作国』批判」は、その全体が、明らかにおかしい。「為替操作国」とは、その二つの根拠法_1988年米国「包括貿易・競争力法」と2015年米国「貿易円滑化・貿易強化法」_によれば、「効果的な国際収支の調整を阻害するような行動」や「不公正な手段で国際貿易上の競争優位を得ること」を実施する国を指し、米国は、中国がそれに該当すると判断したということですが、その基準・判断要件はあまりにも米国側の「恣意的」「我田引水的」にすぎます。

「為替操作国」認定に必要条件である3基準は、①対米「財」貿易収支(対米貿易黒字)200億ドル以上、②経常収支(経常黒字)対GDP比2%超、③為替介入による外貨購入が対GDP比年間2%超、且つ過去12カ月中6カ月以上介入_そして、2019年5月現在で中国は①に抵触(対米貿易黒字2019年5月現在で4190億ドル)しているだけです。「為替操作国・監視リスト」常連のドイツ・日本は同項目「対米貿易黒字」がともに680億ドル、項目②がそれぞれ7.4%と3.5%の「二項目抵触」で「要監視第1位」中国を「2位、3位」で追っています。ちなみに、ロスチャイルドが作った「アジアの金融版イスラエル」シンガポール(「要監視第9位」)は、①がマイナス60億ドル(つまり赤字)なのに②が17.9%、③が4.6%で過去12カ月中6カ月以上と、②③の数値が突出しているところが興味深いところです。(*21)

トランプは「16年の選挙キャンペーン当時から『他国の通貨安誘導により米国の輸出競争力が影響を受けている』と主張。『中国を即座に為替操作国として認定する』と公約して」おり、「財務省ではなく商務省ルートで強引に中国を操作国に認定する可能性も」あった(*22)そうですが、そのことを知ったうえでこの「為替操作国認定要件」を見てすぐ思い出すのは、1980年代、戸惑う「世間知らず」の日本を、「ロスチャイルド金融マフィアの番頭」米国商務省・通商代表部(USTR)が貿易相手国への罰則集「スーパー301条」を盾に、「日本社会の『構造』自体が日米貿易の『障壁』になっている(だから全て米国に都合よく作り替えろ)」と一方的に「吊るし上げ」た、いわゆる「日米貿易『構造障壁』協議」です。

ロスチャイルド金融資本家連合は、1970年代に日本を「高度経済成長」させて「世界第2の経済大国」にし、1980年代にその「蓄積された富」を「回収」した__そして今、2008年のリーマン・ショック後に独り「人民元安」政策(これこそが「為替操作」の最たるものでしたが、なぜかこの時に限って、米国は「為替操作国」認定していません)を取ってこれを乗り切り、「世界第2の経済大国」になった中国の「1%に集中された90%の富」を、全く同じ手で「回収」しようとしているのです。

12.日本の国民経済を破壊し、国民精神を折った「レーガノミクス」=「金融グローバリズム『世界人類総債務奴隷化』の嚆矢」

さて、1980年代、急速に(金融的に)「お金持ち」になった(させてもらった)日本は、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(*23)とおだてられ、NYマンハッタンの「ランドマーク・タワー」ロックフェラー・ビルや、西海岸の名門ゴルフ・コースなど米国の超高級物件を多数買収して米国民の顰蹙を買いましたが、一番大きな「買い物」は、日本政府の「外貨準備」という名の「米国債買い」でした。これは米国ロスチャイルド金融資本家連合の罠であったことは、明らかです。

1985年には、日本はアメリカを追い抜いて「世界最大の債権国」になってしまったのです。日本が追い抜いたアメリカは、この年「世界最大の債務国」に転落しています。しかし、それは「日本がアメリカよりも経済的優位に立った」ことを意味しませんでした。なぜなら、「世界最大の債権国」である日本が「(『世界最大の債務国』となった『気の毒な』)アメリカや発展途上国など『資本不足国』に対して資本供給を行う義務を負う」という国際協定が、いつの間にかできていたからです。そして、この国際間の為替取引を効率よく行うためには「金融自由化(規制緩和)は不可避」であり、日銀が「低金利政策を追求」したことは「当然の流れ」であったのです。(*24)

1980年にまず「外国為替管理法」が改正されます。そして1982年、元ハリウッド俳優ロナルド・レーガン米国大統領と「ロン」「ヤス」と呼び合う「なかよし」であることを売りにした中曽根康弘内閣の下で、米国「レーガノミクス」と英国「サッチャリズム/ビッグバン」の名で呼ばれた「金融自由化・金融規制緩和」「金融グローバリズム」に呼応した金融・エネルギー・通信・運輸産業の「効率性向上のための民営化」_日本電電公社(1985年4月)、日本専売公社(1985年4月)、日本国有鉄道(1987年4月)などの「株式新規上場」_が開始され、100万人以上の新たな「大衆株主」を創出。銀行は「お願いですから借りてください」と一般国民に融資を勧め、「にわか投機家」達が「土地ころがし」にいそしんだ暴力団らとともに、「狂乱のバブル膨張の宴」に参加させられることになります。

ここでも、「国民全員参加でバブルを膨張させた」という「国民の自己責任」説がロスチャイルド銀行権力のアリバイとして用意されていました。

1983年秋には、来日したレーガン大統領が、「日米円ドル委員会」という「日米間の対等な『交渉・合意』ではなく、ロスチャイルド金融資本の『上意を下達』するだけの組織」を発足、1984年には「円転換規制」を全面撤廃させて「国際金融取引の自由化」を加速させていました。これが、「自由貿易(グローバリズム)を護るため、日本に不利な『円高ドル安』路線で先進5か国が協調」した1985年の「プラザ合意」に結実するのです。

この一連の「金融自由化」政策とは、「米国(と国際金融投資家、つまりロスチャイルド金融資本家連合)だけが得をする、米国に有利な『為替操作』の貿易相手国への強制」に他なりませんでした。世界で一番悪質な「為替操作国」は、米国だった__そして、それら全てを「裏の裏」で操作していたのは、「世界の金融大元締め」ロスチャイルドだった、と言うのが真実でした。

日本国民は、1868年「明治維新」=「ロスチャイルドの日本金融侵略」の「見えない『債務奴隷』の首枷」、1945年の「仕組まれた敗戦」「永遠に終わらない占領」の「見えない『債務奴隷』の手枷」に引き続き、1985年「プラザ合意」=「連合国による『究極の為替操作』」とそれに続く「仕組まれたバブル狂乱・崩壊」で「永遠に外せない『債務奴隷』の足枷」を嵌められ、「永遠のデフレ・スパイラル地獄」に突き落とされてしまったのです。

13.「外貨準備」という「裏返しの『債務』」と「米国国際緊急事態経済権限法」の不条理な恐怖__これはもう「金融テロリズム」である

日本と中国には、もう一つ「対米国」事案で大きな共通点があります。それは、両国ともに「外貨準備」と称して大量の米国債を保有している、ということです。

しかしながら、「日本と中国は大量の米国債を保有しているから、ともに『米国の債権者』であり、米国に対し経済的・金融的有利に立っている」ということにはなりません。

「現実に起きているのは、[日本と]中国がアメリカへの輸出によってドルを入手し、そのドルによって米国債を購入しているということに過ぎない。アメリカ政府が財政赤字をファイナンスするために[日本と]中国からドルを借りているのではない。アメリカの経常収支赤字が[日本と]中国にドルを保有させ、アメリカの財政赤字が米国債というドルの最も安全な運用手段を提供しているだけなのである」(中野剛志『富国と強兵 地政経済学序説』p.106 太字および[ ]内筆者挿入)

また、「為替市場で日本円が急騰するような局面で円高を抑制するためにドル買い介入が行われることがある。急激な円高で日本の製造業が苦境に陥るのを防ぐために円高防止のために日本円を売り、ドルを買う介入が行われる。或いは米国ドルが急落し、ドル急落を回避するために日本政府がドルを買い支えるための介入も行われる。この為替介入を行うのは日本政府であり、その政策上の権利は財務省が握っている。財務省は政府短期証券を発行し、円資金を調達して、その資金で米国国債を購入する。日本政府が調達する資金の出どころは基本的に日銀である。/つまり日本政府は日銀から資金を借りて、そのお金で米国国債を購入するのである」(植草一秀『「国富」喪失』2017年3月発行p.23 太字筆者)

このような「外貨準備」は、2017年1月時点で1兆2315億7300万ドルにのぼり、証券分は1兆438億ドルで、その約80%が米国債。日本政府は約8000億ドルの米国債を保有していたことになります。もう少し『「国富」喪失』から引用してみましょう。

「行き過ぎた円高を回避するために安くなり過ぎたドルを買い、ドルが価値を回復し、値上がりした時点で購入したドルを売却する。こうすれば日本政府の外貨保有高が膨張することはない。しかも安過ぎるときにドルを買うのであるから、やがて価格が回復した時点でそのドルを売却すれば為替差益も獲得できる。/ところが日本の為替介入は、全く様相が異なる。ドルを購入したきり売却したことがないのである」(同上 p.24)

『「国富」喪失』によれば、2007年7月2012年1月までのリーマン・ショックを挟んだ4年半に、日本の「外貨準備」投資元本合計152兆円が、急激に進行した円高ドル安(124円から75円)のため98兆円に減じています。日本政府が、「資産運用」に失敗して54兆円の損失を計上した、ということです。年金資金運用会社GPIFが1000億円の損失を出したときは大騒ぎしたメディアが、「国民の資産運用」に失敗し54兆円もの巨額の損失を出したという事実、「減損処理、減損会計・時価会計」という、日本政府自身が金融機関や企業に強制してきた会計処理を政府が全く行っていない事実については沈黙したことは、この「外貨準備」=「米国債保有」が「米国に対する『債権』」ではなく、純然たる「米国への資金供与」であること、それを政府もメディアも知っていて国民から隠蔽している、ということの証左でしょう。

更に言えば、日本と中国が保有するこれらの米国債は、米国債の発行元に電子登録されている__つまり、すべてFRBの管理下にあり、アメリカ合衆国の国内法の下に服しているのです。「このため、もし[日本や]中国がアメリカに対して敵対的な行動を起こした場合には、アメリカ政府は『国際緊急事態経済権限法(International Emergency Economic Powers Act)』に基づき、[日本や]中国が保有する米国債を没収することができる[……]そうなった場合、直接的な経済的打撃を受けるのはアメリカではなく、[日本や]中国の方」(中野前掲書 p.107)なのです。

「借り手は貸し手に被害を与えることで利益を得ることができるが、借り手に被害を与えて利益を得られる貸し手はいない」____エドワード・ルトワック

ロスチャイルドの国連は、第二次世界大戦「停戦」時、東京裁判という連合国判事・弁護士も認める「政治ショー」で日本に「中国侵略・南京大虐殺」などの冤罪を着せたうえ、それを根拠に「連合国に、日本国と日本国民の『生殺与奪の権』を差し出します」と宣誓する『日本国憲法』を持たせてこれを遵守する義務を負わせ、『国連憲章』「敵国条項」で「もし日本とドイツが国連加盟国に対して敵対的な行動を起こした、と当該加盟国が『感じた』ならば、国連決議なしにこれを攻撃してもかまわない」という人権蹂躙の「永遠の『敗戦奴隷』の軛」を日本とドイツにかけています。1995年に「死文化」決議が採択されていますが、「批准」はされていないので、「敵国条項」は今も『国連憲章』から削除されず、有効なままです。

「敗戦奴隷統治法」『日本国憲法』とともに、「日米安保」という、「対等な独立主権国家間の軍事同盟」どころか、「日本全土基地化・日本全土治外法権」という完全な「不平等条約」「基地植民地統治法」を、そうとも知らずに後生大事に護持させられている日本の戦後政治は、1952年4月27日、「対日講和条約」「日米安保条約」「日米行政協定」とともに発足した在日米軍副司令官をトップとし、その下に外務省北米局長を日本側のトップとして置く「日米合同委員会」と、「影のGHQ」ディロン・リードが設立した「日銀政策委員会」「経済同友会」「経団連」を通じてロスチャイルド金融資本家連合の「上意」を①日本官僚と②内閣に「下達」することで成り立っています。

日本は、「民主主義国家」どころか、独立主権国家ですらないのです。

 

(次稿「ニコラ・テスラの「無料Wi-Fi電力」発明封殺、「スター・ウォーズ計画」、サイバー・テロリズムと「世界統一中央銀行デジタル通貨」で完成するロスチャイルドの「シン世界秩序」(仮題)__『幸福の「経済」支配の「金融」』⑨[ロスチャイルド・シュープリマシー 其の陸]に続きます)

__________________________

(*18)90%が農業従事者で、「自由主義貿易=グローバリズム」よりも「国民経済・実体経済」を重視してほしい新生アメリカ合衆国国民の意思は無視され、1791年と1816年に事実上のロスチャイルドの中央銀行(株の7割を独占)である「第一合衆国銀行」と「第二合衆国銀行」が設立されていますが、どちらもアメリカ合衆国議会の承認を必要とする、しかも「20年限度付」の「認可法人」でした。1811年に最初の認可期限が切れ、議会が承認しなかったため、1812年6月から1815年2月まで「第二のヨーロッパ銀行権力からの独立戦争」が戦われた末の、「第二合衆国銀行」設立でした。ロスチャイルドが「目にもの見せてやる」とアメリカ植民地13州独立派を脅して起こしたこの戦争に反対した英国首相パーシバルは、1812年5月11日、暗殺されています。

(*19)国際通貨研究所主任研究員 武田紀久子「ドル売り・人民元買い 通貨安戦争に向かう米中 禁断の“為替介入”シナリオ」(『週刊エコノミスト』2019年9月24日号 p.22)

(*20)「為替操作国」Wikipedia

(*21)(*22)武田紀久子「『通貨の武器化』と先制利下げ  “ドル安政策”を選んだ米国」(『週刊エコノミスト』2019年8月20日号 p.86)。*21の「為替操作国」基準値は2019年5月に「改訂」されています。出所は「米財務省 Macroeconomic and Foreign Exchange Policies of Major Trading Partners of the United States」(上記論文中の日本語版は武田紀久子作成)この表の中で、「『為替操作』監視国リスト」2位、4位、6位のドイツ、アイルランド、イタリア3国の③為替介入による外貨購入が「__(非該当)」となっている理由はおそらく、アジア・パシフィック周辺諸国の「管轄」がFRBであるのに対し、ドイツ、アイルランド、イタリアの「管轄」はECB 欧州中央銀行だから。ヨーロッパ諸国の「基軸通貨」は「ユーロ」であり、既に加盟国だけでなくヨーロッパ全体の「通貨主権」がロスチャイルドEUに強奪されている。その上にロスチャイルド米国から「為替操作国」認定される可能性を常にちらつかせられ、種々の「罰則規定」で「脅迫・規制・統制」されている、ということです。ちなみに、選挙中は「[中国は]為替操作のグランドチャンピオン」とまで言っていたトランプは、大統領に当選してすぐに(2017年4月13日)前言撤回しています。

(*23)エズラ・ヴォーゲル『ジャパン・アズ・ナンバーワン』

(*24)鈴木正俊『誰が日銀を殺したか』p.144

「『金融』という『奴隷制度』」の呪縛から解き放たれたとき、世界人類は「人と人との信頼こそが本当の『信用貨幣』」=「『お金』は要らない」という救世の真理に到達する__『幸福の「経済」 支配の「金融」』④[嚆矢の章 其の参_経済的正義の全世界的実現]

cloud eye

7.「『善き世界』へのグランド・デザイン」を世界の諸国民全員が共有して、世界から「今すぐ」、「戦争と金融恐慌・貧困と格差」を創出した「『金融資本』独裁体制」を完全廃止・永久禁止し、「地球と人間」中心の「善の『世界』貨幣・経済・政治システム」を手に入れる

「私が『通貨』を統制してさえいれば、国家の政事を誰が執り行うかなどは、どうでもよいことである」( I care not who controls nation’s political affairs, so long as I control her currency. )____マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド、1790年

世界は今、「金融詐欺師」ロスチャイルド(*4)の「『市場原理主義・金融資本全体主義独裁体制』世界『債務奴隷』支配」下にあります。

現在世界の倫理基準で明らかに「犯罪」とされている「詐欺」「全体主義」「奴隷制度」によって、それと知らず、しかし現実に、全世界の諸国民は支配されている__この真実を、全世界の諸国民があまねく認識・理解することでのみ、世界の諸国民は、「今すぐ『奴隷支配』の軛から自らを解放できる方法」「今すぐ世界から戦争・テロと貧困・格差を根絶する方法」を、世界の諸国民自身の手で、「選び取る」ことができます。

「『利他』と『誠』の心」と「庶民の常識(common sense)」に基づいた、「必要情報の完全開示」「公議公論」によって「世界の諸国民の政治意思」が導き出され、それが「社会的正義の全世界的実践」に生かされる「真正『世界』民主主義」を、世界は手に入れることができるのです。

250年をかけて設計構築された、「自由と人権・民主主義・法治主義・資本主義・官僚制度」などを始めとする種々の現行「社会制度」は、全てがロスチャイルドの「金融奴隷制度」を補完するために、「世界ねずみ講の胴元」ロスチャイルドによって作られた、「不正の制度」です。その制度内で、「制度執行者」に過ぎない政治家・官僚に文句を言い、その首を挿げ替えるという従来のやり方では、「世界人類総『債務奴隷』支配」の現状を変えることは、絶対にできません。

タイム・リミットが迫ってきている「世界人類と地球環境の完全破滅」を回避するために、「今すぐ」「絶対に」必要なのは、全世界における「『負債の貨幣』と『金融』という『奴隷制度』」の完全廃止・永久禁止です。

本書『幸福の「経済」支配の「金融」』は、全世界の諸国民全員を原告とする「ロスチャイルドの『市場原理主義・金融資本全体主義独裁体制』(国連/IMF・EU「金融グローバリズム『新世界秩序=ねずみ講』新奴隷制度」、BIS・ECB「世界中央銀行カルテル」、「国際金融証券株式市場・統一『カジノ』経済」、CIA・MI6・GAFAM/世界メディア・学界「世界情報・通信・言論統制システム」の四機関を基軸オペレーション・システムとする「無限の資金調達権力『通貨発行権/信用創造権』の秘匿・私有・独占・統制システム」)の告発・完全廃止・永久禁止」と、「『善き世界』へのグランド・デザイン全世界共有」を提案します。

その「嚆矢」となるこの章の締めくくりとして、「正・善の社会制度」の私案を、解説とともに以下に提示します。

8.水・エネルギー・最低限の衣食住・医療・教育・Wifi通信・交通・運輸……世界の諸国民の「ライフライン・サービス」は、「善の貨幣・経済制度」で完全公共化・無料化できる__世界から、貧困・格差は「今すぐ」消滅する

「正・善の社会制度」の核心は、「『負債』ではない/『利子・債権債務』が付与されない/『返済』の必要のない、『公共物』たる貨幣」或いは「無貨幣」による、「地球と人間」という「自然資本」を大切にする「再生可能」「地産地消」を基本とした「完全循環経済」です。ここに、「負債の貨幣」「金融(金融市場)」「富の偏在」という概念は存在しません。

「人類は、もう二度と『奴隷制度』を持たない。『支配』しない。『支配』されない」__そう宣言し、「負債の貨幣」「金融」が「奴隷制度」であるという事実を、世界で共有します。

「『お金(或いはそれに類した「モノ・サービス」の交換の記録・計算ユニット)』は『無』から『創造』され、『実体経済・国民経済』の中だけを『循環』し、一定期間を過ぎれば『償還』(回収)される」__これだけを、「『お金』の真理」とします。「お金」は交換・記録の機能だけがあればいいので、これに「支配の道具」「投機的利益を生み出す道具」「価値を保蔵し、『富』を形成する道具」としての機能を付与することを、永久禁止します。そうすることで、これらをシステマティックに利用して、極大利潤を得るために「ロスチャイルド金融資本」「ロスチャイルド国際金融軍産複合体」が惹起・創出してきた戦争・革命・テロ・金融恐慌・貧困・格差・差別と地球環境破壊など世界の重大問題が、一挙に根絶・解消されます。

「正の資本主義」に於ける「資本」とは、「地球と人間の供給能力」という、「自然資本」のことです。これを「金融資本絶対優越主義」と勝手に読み替えた「ロスチャイルド金融資本全体主義独裁体制」が、「限りなくゼロに近い『コスト』(=無償)での『搾取』を最善」として「奴隷化」してきたのは、世界人類だけではありません。彼らはかけがえのない地球資源を大量に使い捨て、世界の山・森・川・海を汚し、破壊することで、地球だけでなく、月も火星も、おそらくは太陽系全体を「私有」できるほどの、普通の人々には想像もつかないほどに巨大な富を蓄積・独占してきました。

「善き世界」を目指す私たちは、「『無』から『創造』した『返済する必要のないお金』」を、汚染・破壊された地球環境の修復・保全・美化と、全世界の諸国民の「全て」に「衛生的・健康的・文化的・倫理的な生活」を保障するための公共事業・インフラ整備とその運営に使います。人材・資源・技術など「供給/『資本』能力」の足りない地域/コミュニティ・国には、他地域/コミュニティ・国が「世界一家族主義」「共存共栄」の精神で、「無償」協力します。また、全世界の全ての国民の「衣食住」が「オーダーメイド」「オンデマンド」中心になれば、「使われないモノが大量生産され、大量に余る」という「愚」を犯さずに済みます。

「完全に再生循環可能にデザインされた、地球と人間に優しい『世界最高・最善』の技術」で提供される「『衣食住』・水・エネルギー・医療・教育・Wifi通信・交通・運輸など国民の『ライフライン・サービス』」は、全世界で、「地域/コミュニティ・国・世界への貢献」への対価として、全国民に無料で供給されます。「一生懸命働く、正直で誠実な人間が決してバカを見ない世界」が、実現するのです。

「地域/コミュニティ・国・世界への貢献」には、「自宅回り・地域/コミュニティ・国と世界の自然環境の修復・保全・美化」「地域/コミュニティ・国・世界への『ライフライン』の対環境技術向上・インフラ整備・運用・供給」とともに、「子供を産み、育て、立派な『社会人・世界人』にすること」「明るく幸せな家庭を作ること、家を住みやすく、清潔に保つこと」が、第一に含まれます。「家事・育児」は、「世界の全女性に(『奴隷』のように)無報酬でやらせる労働__『シャドウ・ワークshadow work(*5)』」ではなく、「善き世界」を構築するためになくてはならない、最も大切で大変な仕事です。

「善き世界」では、職業に貴賤はありません。どんな仕事・労働にも、それぞれに目指すべき「最高の技術・精神」があります。熟練が褒讃されることはもちろんですが、一生懸命、真面目にそれを目指す努力こそが、尊いのです。その努力こそが、実体経済・国民経済における「供給能力」=「資本」なのです。「金融」のように、人を騙し、支配し、破滅させながら、そもそも「公共物」である「お金」を右から左へ動かしただけで巨額の富を得るような不公平・不公正・不条理は、「善き世界」では存在を許されません。

「善き世界」を目指す社会では、全世界の全ての人々は、「自分と家族の今日の住み家、食べ物を得るために、不当に安い賃金で身を粉にして働き、体を壊す不安に怯え、永遠に抜け出せない貧困の地獄に心が折られる」ことから完全に解放され、「自分と他者とを幸福にするために働く喜び」「自分が世界のかけがえのない一員であることを自覚する誇り」を得ます。

「衣食足りて礼節を知る」人々が暮らす、「一人一人の顔が見える」社会では、「法律」は「人に迷惑をかけない」「お天道様が見ている」だけで十分です。それでも起こる問題は、「地域/コミュニティ・国・世界」の各単位で選出された「賢人」(「アメリカン・インディアン」(*6)の「メディシン・マン」や「村の長老」的な、「倫理オンブズマン」)が「利他と誠」「庶民の常識」「先人の知恵」を基に「大岡裁き」を下せばよい。

地球は、私たち人類を「棲まわせてくれている」、感謝して大切にしなければならない「家」。世界の人々は、それぞれの「個性」が尊重されながら、しかし一人一人が「家族の一員」としての責任を果たす「一つの家族」です。道を誤った者があれば、きちんと己の誤りに気付くよう導き、地域/コミュニティ・国・世界の中で意見の対立があったなら、「必要情報の完全公開」の上、「賢人」が議長となって、皆が納得するまで「公議公論・完全公開討論」を続ける。全ての議事録が、発言者全員が「文責者」となる、「全世界完全公開の公文書」として保管され、「決定」後も、合理的理由があればいつでも、誰でも、議論への差し戻しができる。「賢人」も常に批判の対象となり、「無謬」は存在しない。故に、全世界の諸国民が衆知を集めて「輔弼」する。それが、全世界を幸福に導く「真正民主主義」「真正グローバリズム」の核心です。

そして、これらの全てが、「『負債の貨幣』と『金融』という『奴隷制度』の完全廃止・永久禁止」の後、「負債ではない、返済しなくていい貨幣」によって、或いは「人と人との信頼」=「無貨幣」によって、実現できるのです。

9.ロスチャイルドの「金融資本全体主義独裁」の下で言われる「合法」は「不正ではない」ことの証明ではなく、「権利」は「利権」の耳ざわりの良い「言い換え」である

「『正の貨幣制度』=『減価する貨幣/誰の『負債』にもならない貨幣』」は、これまでになかったわけではありません。しかし、古代エジプトにあった「穀物倉庫システム」はローマ帝国に征服されて潰え、1750年代のアメリカ植民地13州の「地域通貨コロニアル・スクリップ」による「失業者・浮浪者・乞食ゼロ、世界一の生活水準達成」の経済繁栄は「ロスチャイルドの共犯者」ヨーロッパ銀行権力によって潰されました。

私たちが「日本を近代化することで欧米列強の侵略から免れた」と教えられてきた「明治維新」の実相は、江戸幕藩体制下の「『減価する貨幣』コメ本位制」破壊、「世界最古の先物取引市場」堂島米会所など日本の金融市場を支配する「江戸期日本の財閥」の解体と「ロスチャイルド化」、「ロスチャイルドの幕府・倒幕勢力『両面融資(ヘッジファンド)』による『日本金融侵略』『日本債務奴隷化』」でした。日本はこの後、近衛文麿と吉田茂らによる「昭和維新」(第二次世界大戦の『敗戦・占領』劇)に於いて、連合国GHQ(→国連)=米軍(米国防総省・国務省)をフロントとする「ロスチャイルド国際金融軍産複合体」により「基地植民地奴隷化」され、今に至ります。

ロスチャイルドGHQに与えられた、「日本国民は自らの『生殺与奪の権』を、自ら進んで『支配者』連合国(国連)に献上する」と前文で宣言する『日本国憲法』によって、日本国民は天皇・首相以下全員が縛られていますが、その『日本国憲法』に優先するのが、1951年の「日米安保」と同時に設置された、在日米軍副司令官をトップとする「日米合同委員会」の決定、つまり「米国防総省・国務省が『代理人』を務める『ロスチャイルド国際金融資本』の意向」なのです。「日米合同委員会」の日本側トップ(米国/米軍の下位)は、首相ではなく外務省北米局長です。歴代首相に「政策提言」__事実上の「政策指示」を与える経団連・経済同友会が、『日本国憲法』よりも早く、1946年にGHQによって設立されている事実からも、日本の財界と官僚を「準・執行者階級」に置いた「ロスチャイルドの日本金融支配」の実態は見えているのです。

しかし、これを曖昧にし、隠しているのが「民主主義」と「法治主義」です。「日本の最高法規である『日本国憲法』を『民主的に』『制定』したのは外ならぬ日本国民自身である」という欺瞞によって、ロスチャイルド連合国の「誣告・名誉毀損(『南京大虐殺・中国侵略・性奴隷・強制連行』など)」「日本国の主権侵害」「現在・過去・未来の日本人の基本的人権侵害」「『国連憲章』敵国条項と『日米安保』による日本全土基地化・治外法権化(=日本の領土侵略)」という犯罪が、隠蔽されています。

世界の諸国の「憲法・法律」は、実質的にロスチャイルドの犯罪を「合法化」するためのものであり、世界の諸国民が「法律によって与えられた」と勘違いした「権利」とは、その「法律・制度の『本当の』設計者」であるロスチャイルドが最終的に利潤を得るための「利権」に他なりません。

BIS・ECBをトップとする「世界中央銀行カルテル」で、世界の殆ど全ての市中銀行も支配する「世界金融ねずみ講の胴元」ロスチャイルドには、世界の諸国の中央銀行への「借金」に対する「利払い」(日本の場合は2020年に「国債費」と称して87.8兆円の「借入」、23兆円の「利払い」)のほか、ロスチャイルドの私有する全ての国際金融証券株式市場における国債や株式取引など、世界で実行される全ての「お金の移動(transaction)」で、「手数料」が入ります。

ことほど左様に、全世界で、ロスチャイルドの「金融奴隷支配」は、ロスチャイルドが設計・設置した「不正の社会制度」によって隠蔽されながら、実施されてきました。

その「金融資本全体主義独裁体制」は、2045年に到来するとレイ・カーツワイルが予言した「シンギュラリティ」によって「完了」します。ロスチャイルドの「世界中央銀行カルテル」が推進している究極の管理通貨「世界中央銀行デジタル通貨」で、究極の「ロスチャイルド統制経済システム」__「金融システムからの、人間の完全締め出し」__が、完成することになるのです。

今現在、世界のあらゆる「人間の仕事」は、工場など下層から「AI/ロボット」によって代替が進み、世界の貧困化に拍車をかけていますが、それはこの「シンギュラリティ」によって「完了」し、「世界人類総『失業』=世界人類総『絶対貧困』化」が現実のものとなります。

「世界完全AI管理社会」が現実のものとなったその時、「無情・非情」のAIが「無感情」に地球上から「廃棄処理/排除」するものは、グローバリズムの最終形態「世界経済・通貨の完全デジタル化」で「モノ化→数値化/データ化」され、AIによって「非『AI人材』=『デジタル社会の不要物』」と断定された私たち「世界人類の99%の『絶対貧困者』」と、そして、修復不可能なまでに汚染・破壊され臭気を放つ「ゴミ屋敷化」した地球そのものかもしれません。国連安保理常任理事国・米英仏ロ中とドイツ・日本など世界の先進国政府は、「トランスヒューマン・ポストヒューマン(脱人間化)」「火星移住」を既に準備し始めています。

「世界のデジタル化」で、古代バビロニアからヒトラー・ナチスに至るまで、「絶対君主制」「全体主義独裁体制」が「独裁者」以外の全てを支配するために実施した「言論統制=検閲・洗脳・焚書坑儒・世論誘導・歴史改竄」の全てが、至極簡単なものになります。

「国連SDGs」を主導し、国連の「ビッグデータ」研究所が建設され始めている中国では、既に人民の「クレジット・データ」がスコア化・等級化されて「人間の完全AI管理社会」が一部実現していますが、「通貨」までもが「完全デジタル化」して「デジタル通貨」しか流通しないとなれば、それはまさしく、人間の「生殺与奪の権」を無機物に投げ渡すことを意味します。「シンギュラリティ」後には地球の砂漠化が進み、食糧生産も「工場生産オンリー」になり、お金が無くて電気も使えない貧困者は、食べ物を買うこともできず、死ぬしかないのです。

「負債の貨幣」「金融」という「奴隷制度」が向かっている未来は、そんな「ディストピア」__それでもまだ人は「こういう世界を、私たちが選んだ」と、いうのでしょうか?

ロスチャイルドはもう、「ロスチャイルド陰謀論を信じるバカ」というプロパガンダで世界の諸国民を騙すことさえも、必要なくなるのです。

私たち先進国の人間は、例え「ホームレス」になっても「何とか生きてはいける」__「今のところは」。「新型コロナ」という、ロスチャイルドが仕掛けた「バイオ金融戦争」を、世界の諸国民は生き延びることができるかどうかも、わかりません。ロスチャイルドIMFは、「コロナ後の全ては不確実」と、完全に「他人事」として私たち「ロスチャイルドの無自覚の債務奴隷」を突き放しています。もう、「無力な庶民にできることは限られている。問題が大きすぎて、何をどうしていいか、わからない」と思考停止している時間は、ないのです。

「『負債の貨幣』と『金融』という『奴隷制度』の完全廃止・永久禁止」の「世界国民運動」を、始めましょう。手始めに、身近な人に「『利子のつくお金』は詐欺で、本当なら、税金も保険料も払わなくていいし、食料も水も電気も家賃もGAFAも、世界完全公共化で無料にできるらしいよ」と、話しかけてみましょう。そしてみんなで、「貧乏な人など誰もいない世界」のことを、「みんながその気になりさえすれば、今すぐ実現できること」として、話し合いましょう。

「邪悪が勝利を収めるのに必要なことは、善良な人々が何もしないでいること、ただそれだけで足りる」(The only thing necessary for the triumph of evil is for good men to do nothing.)____エドマンド・バーク

__________________________

(*4)このロスチャイルドですら操る「本当の、『影の支配者』」が存在する可能性は、あります。「負債の貨幣」「金融」を完全廃止・永久禁止して世界から戦争・革命・テロ・金融恐慌と貧困・格差・差別を根絶した後、ゆっくりと「真正民主主義」的「公議公論」で、検証してゆきましょう。

(*5)世界の女性たちが当然のように「無報酬」で働いてきたことを「影の労働」として批判したオーストリアの哲学者イヴァン・イリイチは、「ジェンダーフリー/男女平等」を唱える一部のフェミニストに攻撃されました。

(*6)映画『モヒカン族の最後』にも出演した、ラコタ族のラッセル・ミーンズが主催した「AIM(アメリカン・インディアン・ムーブメント)」の趣旨に敬意を払い、本書は「アメリカ先住民」ではなく、「アメリカン・インディアン」の語を使います。

「善意」と「利他心」が満ち溢れる「幸福な世界」の実現は、「正しい貨幣・経済・政治システム」の存在を「知る」ことから始める__『幸福の「経済」 支配の「金融」』②[嚆矢の章 其の壱_「正の社会制度」「不正の社会制度」]

kagayaku ryu-un

1.地球環境と世界人類の危機・苦境は、「不正の社会制度」の「意図的な放置」によってもたらされている

全ての「社会制度/思想」には「正」と「不正(負・邪・悪)」があります。

問題は、「社会制度は人間が作った」という真理が曖昧にされていることです。人間社会に「善」を為す「正の社会制度」は、「皆を幸福にしたいという『善意』と『利他心』で作られる」ので、善良な設計者たちは謙遜して「私達が作ったのではない、『自然発生的に』出来上がったものだ」というかもしれません。しかし、「不正の社会制度」は全て、「『支配の道具』として、特定の人間の『悪意』と『利己心』によって作られたもの」です。

「すべての社会制度には『正』と『不正』がある」__これは「社会制度の真理」です。しかし、このことを「社会制度には『正と不正の二面性』がある」と解釈することは間違いです。「正の社会制度」と「不正の社会制度」は、同じ名前を持つ別物だと考えなければ、「不正の社会制度」がもたらす諸問題を、解決することはできません。なぜなら、「不正の社会制度」とは、一つの社会制度の「悪用法」に他ならないからです。

「社会制度には『正と不正の二面性』がある」という考えからは、「そういうものなのだから仕方がない、どうしようもない」という「思考停止」しか導き出されません。そして、世界の諸国民を「思考停止」させて「民を愚かに保つ」ことこそが、「支配の道具」として設計された「不正の社会制度」の「設計者/支配者」の、そもそもの狙いです。

ヘーゲル「弁証法」的に言えば、まず「社会制度/思想」の「基本機能」を「テーゼ(正)」とし、それの「悪用法」としての「不正の社会制度」を、「正の社会制度」とは「制度設計者」の違う別物、「アンチテーゼ(不正)」としてきっちりと分けたうえで検証し、その社会制度/思想の「『正しい』、本来の用途」を「公共・共存共栄」の視点から「衆知」を集めて模索[止揚]する。そうして得たものが「ジンテーゼ(合)」_真に「正/善の社会制度」と呼べるものなのです。

「不正の社会制度」の「設計者/支配者」は、常に「社会制度/思想は『難解』なものであり、『専門知識・専門技術』を必要とする。『専門家・学者』(即ち『設計者/支配者』とその共犯者/幇助者)に任せなさい」といって「不正の社会制度」への庶民の素朴な疑問・疑念を矮小化・無視します。しかし、「不正」とは「歪み」__「不正の社会制度」は、所詮は「正の社会制度」の「偽制」、世界の諸国民を「支配」するための「おためごかし」に過ぎないので、その「専門知識・専門技術」も「虚構」です。『裸の王様』の詐欺師の仕立屋が「『バカには見えない織物』の素材や織り方・仕立て方についての『専門知識・専門技術』は難解すぎて一般人には理解できないから、説明しても無駄だ」というのと同じです。

「社会制度」が「一般人に分かるように説明することが不可能なほどに難解な理論で作られた」ということは、「民主主義」の誤謬を「衆愚政治」で片付けるのと同じ「説明責任の放棄」_「自家撞着」「自己破綻」です。「奴隷制度」を「不正」と認める「民主制度」を奉じるというなら尚更、全ての「社会制度」の制度設計者・運営者は、全ての国民の全ての疑問・疑念に答え、納得させる義務があるはずです。それが為されない「社会制度」を、信用してはなりません。それは「サギ」「犯罪」であると、告発すべきなのです。

2.フランス革命「自由・人権と民主主義」が「奴隷制度」存続に加担している

フランス革命「自由と人権」「立憲主義・人民主権」をスローガンとする近現代「民主主義」は、「正しく、崇高な思想」の体を取っているだけに、「奴隷制度」そのものよりタチの悪い、「不正の社会制度」の最悪のものの一つです。

「民主主義」の核心は、「世界の諸国民みんなが幸福に暮らせる社会を、みんなが納得する制度によって築く」ことのはずです。しかし、現実には戦争・貧困・格差・差別は根絶されるどころか拡大する一方。そして世界は、「主権者」であるはずの世界の諸国民の望まない、「カネと権力」の暴力が横行する理不尽なものになり果てています。

「『民主主義・法治主義』『自由主義・人権主義』は、『奴隷制度』やその一種である『絶対君主制』等の『支配・被支配』の構図を打ち破るため、社会的弱者と大多数の『普通の人々』のために作られた」と、世界の諸国民は信じています。「そのように信じ込まされている」のです。

「『自由』と『人権』『立憲民主主義』は、『民衆』が起こした『革命』によってもたらされた(『民衆』の手によって、『自然発生的に』作られた)思想・社会制度である」という、現代にも受け継がれる「社会通念」をもたらしたフランス革命の思想的支柱「啓蒙主義」には、しかし、「全ての人間は『自由と人権』を生まれながらに有する。ただし、奴隷・有色人種とその混血・女性は、魂を持たない『半人間』であるため、『自由と人権』の恩恵にあずかれない」という、「普通の人々」は見落としてしまいがちな、「生命保険」まがいの「細則(small print)」がついていました。

「国民を苦しめた『支配者』国王」を倒し、その「カネと権力」を「民衆」の為に使うはずの「革命」は、実際には、打倒した国王から簒奪した「カネと権力」を、「新しい指導者」=「革命政権」に与えました。「民衆の代表」と思われた「革命政権」は、事実上の「新しい支配者」に過ぎなかった__「支配者 vs 被支配者」の構図は、邪悪の社会制度「奴隷制度」が初めて作られた古代バビロニアと相も変わらぬ形で継承されたのです。

フランス革命、イタリア統一運動(バチカン政権転覆)、明治維新(江戸幕藩体制転覆)、ロシア革命、文化大革命__近代以降の全ての革命は、そのような「支配者交代劇」「茶番」に過ぎませんでした。

フランス革命以来、革命・戦争惹起を「生業」としてきた国際共産主義(コミュニズム・インターナショナル)国家社会主義(ナチズム)が、第二次世界大戦・東西冷戦で「正義の連合国(=国連)」に「打倒」されたあと、その「悪の代表国」であるロシア・中国・ドイツ・日本が、「旧『世界の敵』」でありながら、揃いも揃って世界トップ・レベルの金持ち国となり、「1%が99%の富を独占する」世界「ねずみ講」カーストの頂上付近にその座を得たことが、その証拠です。しかし、ロシアも中国も、ドイツも日本も、実は「支配者の下僕」に過ぎず、「支配される側」にいます。250年前から、全ての戦争・革命は「社会制度設計者」による「出来試合=自作自演=ヤラセ」だったのです。

3.「不正の『世界』社会制度」を作る者が、世界を支配している

「奴隷制度」を生んだ古代「文明」社会以来、近世まで、世界の「支配者」は、支配される者の「目に見える」帝王・領主や宗教団体などでしたが、近現代社会では、「カネと権力」という「匿名性」の陰に隠れて「支配の為の『世界』社会制度」を「設計」し、私設した国際機関と世界の諸国家の政府を「フロント組織」として「使役」して、その「社会制度」の「法整備・施行・運営」をさせる、「世界にその存在を知られていない極少数」が「世界の本当の支配者」です。世界の諸国民がそれと知らないうちに、「支配・被支配」の構図が「変質」したのです。実際、世界の諸国民に「奴隷」とされている自覚は全くありません。

「グローバリズム」という「不正の社会制度」、「『ねずみ講』型『新』奴隷制度」を、「立派な、素晴らしい政治経済手法」として数世紀にも亘って世界の諸国政府が推進してきた結果、今、「世界に遵守させることができる『社会制度』を作る者が、世界を支配できる」仕組みが完成しています。

「一国の『憲法』を作る者、その憲法よりも優先する『国際条約』を作る者」が、現在「真に世界を支配」しているのです。

私達世界の諸国民は、「私達は『国民主権(民主主義)』の国に住んでいるから、私達の国の『憲法』は私達(の代表の国会議員)が作った」と思い込んでいますが、そうではありません。

『日本国憲法』「日米安保」は誰が作りましたか?__第二次世界大戦で日本を「征服」した「連合国(=国連)」です。『国連憲章』という、世界の殆ど全ての国が調印し、「遵守」することになった「国際条約」は、誰が作りましたか?__私達世界の諸国民は、「(世界は「民主主義」なのだから)国連加盟国全員が話し合い、合意して内容が決められた」となんとなく「善意に想像」していますが、もちろん違います。しかし、実際問題として、『国連憲章』を誰が作ったか、「文責者」を問うことは世界の諸国民にはできない仕組みになっています。

例えば、『日本国憲法』は、「第二次世界大戦における日本の『戦争犯罪』と、それを惹き起こした『非民主主義的』国体(つまり、『天皇制』という『絶対君主制度』)を『改善』するために『正義の連合国GHQ』が作って与えてくれた」ことになっていますが、「南京大虐殺」や「中国侵略」「慰安婦『性奴隷』化・強制連行」など「日本の戦争犯罪」は全て「冤罪」であったことが証明できます。(*1)ということは、『国連憲章』「敵国条項」も、「東京裁判」も『日本国憲法』も、「サンフランシスコ講和条約」も「日米安保条約」も、戦後日本の「国連(=米国)至上主義」政策も、全て「誣告・名誉棄損・脅迫による強制」という犯罪だということになります。(*2)しかし、「制度設計者=支配者」側の国連を告発する「法的手段」は、「被支配者」である日本と世界の諸国民には与えられていません。

これは、本書が提示する「世界の諸国民は『不正の民主主義』で騙されている」ことの、多くの証拠の一つです。

18世紀にフランス革命を裏で指揮して「『自由・人権・民主主義・資本主義』が正義」という「洗脳」を全人類に施した者が、20世紀に国連を「私設」し、『国連憲章』「敵国条項」で日本を「敗戦奴隷」に仕立て上げ、戦後の日本搾取を「法的に」正当化し、全人類を「奴隷支配」しています。

その支配の実態を認知・理解するためにはまず、私達は「『不正の社会制度』の『近代化』の真実」「『支配者』によってタブーにされた『お金』の真理・真実」を知らなければなりません。

(次稿『幸福の「経済」 支配の「金融」』③[嚆矢の章 其の弐 封印された「正の貨幣制度」]に続きます)

__________________________

(*1)「『南京大虐殺』の虚構」の完全証明 ①東京裁判と「南京安全区国際委員会」そして南京の人口 

ロスチャイルド国際連合は、『日本国憲法』と日米安保条約によって、日本の主権と独立を簒奪し、日本民族の名誉と尊厳を蹂躙している__『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版3/5]

「慰安婦『強制連行・性奴隷』説」は完全に破綻している__慰安婦には「職業選択・廃業・外出・外泊の自由」があった。__唯一客観的に検証された朝鮮人元慰安婦・文玉珠の体験記を精読する①

(*2)「日本国憲法改正」「日本国憲法無効論封殺」「天皇譲位特例法対応」は日本の本当の支配者・米国防省の命令だ!__近衛文麿、吉田茂、岸信介の裏切りと亡国の罪を、今改めて問う__『日本国憲法』無効確認への道①

東京裁判と対で、天皇と日本人を虐待し侮辱する『日本国憲法』の「改正」では、日本の「主権と独立を喪失した敗戦奴隷」の立場は変えられない__『日本国憲法』無効確認への道②

無限の資金調達権力「通貨発行権/信用創造権」私有・独占・統制で世界の金融経済・軍事外交を完全掌握するロスチャイルド国際金融資本家連合の「80億総債務奴隷支配」を今、脱却する__『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[嚆矢の章①まやかしの「自由、人権と民主主義」]

鶴ヶ峰八幡宮の竜

(「消滅危機」にある我がふるさと山口県阿武町「鶴ケ嶺八幡宮」の守護龍)

1.良心的「普通の人々」が誰も知らない「完全な自由/権利」という邪悪の存在

フランス革命の思想中核である啓蒙思想の雄ジャン・ジャック・ルソーは「完全な自由とは、最も不完全な自由である。人の自由を奪う自由もあるからである」と言ったそうですが、「人を騙し、傷つけ、殺したりする『自由』や『権利』などあり得ない」というのが、「人の迷惑になるな」という真っ当な教育を受けた「普通の人々」の「常識 common sense 」です。

「完全な自由/完全な権利」の存在を許せば、世界は弱肉強食の無法地帯になる__こんなことは、18世紀啓蒙思想の哲学者でなくとも、「わかりきったこと」であったはずなのです。しかし、「自由と権利(人権)」の問題は、「誰も反対することができない(=批判を許されない)」まま、現実的な公議公論に付されることの無いままに置かれて現在に至ります。

そして、良心的な普通の人々が、自身の「自由と権利」が他者の「自由と権利」を損なうことをおそれる利他心から、その行使を躊躇・辞退する一方、同じ良心から他者の「自由と権利」の追求を妨げないことで、結果、250年を経て21世紀の今日、「ささやかな庶民の自由と権利」を自ら放棄する圧倒的大多数を足蹴にして何の良心の呵責もなく「無制限の自由と絶対的権利」を貪る極少数が頂点に立つ「グローバリズム『ねずみ講』ピラミッド」は、完成してしまいました。

この世界では、「自由と権利(人権)」は、むしろ「良心的な普通の人々」を縛る「奴隷の軛」として機能しているのです。

現代に出現した「たった十数人が残りの80億人分の富を独占」する超絶格差・絶対的階級世界は、フランス革命後の世界が信じた「自由・平等・博愛」とは真逆の、犯罪者と利己心の強い者が利益を得る「詐欺師のパラダイス」です。

この「ねずみ講」ピラミッドの設計者・構築者(=胴元)であるたった十数人のロスチャイルド国際金融資本家連合が手中にした「完全な自由」「完全な権利」こそ、「カネと権力」の究極形態、無限の資金調達権力「通貨発行権/信用創造権」でした。

2.「従来型領土的侵略」のウラの、誰も知らない「新しい侵略戦争」「新しい帝国主義/植民地主義」

「民は生かさず殺さず、愚かに保て」__これは奴隷・異民族支配の定石とされてきた有名な言葉ですが、私達世界の諸国民の殆どは、私達がロスチャイルド国際金融資本家連合に「所有」される「債務奴隷」である事実を知りません。本ブログが「無自覚の債務奴隷」と呼ぶ所以です。「情報社会」などと呼ばれる現代ですら、世界人口80億の大多数は、「通貨発行権」「信用創造」どころか「ロスチャイルド」の名も聞いたことがないか、「バカげた陰謀論」の枕詞として記憶の片隅にあるくらいでしょう。

「世界初の近代的中央銀行」と後に呼ばれる株式会社イングランド銀行が1694年に登場し、「金融経済の邪まな支配力」について世界の諸国民同様「無知」な英国王を「ペテン」にかけ、まんまと「通貨発行権」を騙し取った時、それは、「通貨発行権という国家の経済主権の強奪=経済侵略」という、「新しい侵略戦争」の形態が秘密裏に創出された、ということを意味していました。

このほぼ百年後、18世紀末に初代ロスチャイルドと12人の実力者達が構成するロスチャイルド国際金融資本家連合が始動させた世界経済統合支配計画とは、アメリカ独立戦争(第一次・第二次)・フランス革命、ナポレオン戦争、アヘン戦争……と、「従来型」の領土的侵略・国家転覆/政権奪取のウラで、密かに「本当の侵略」=「経済侵略・経済植民地化」(●ロスチャイルドの中央銀行設立とそれへの「通貨発行権」集中 ●予算配分権掌握による立法・行政・司法[政治三権]統制 ●「国債引受」という名の「国家への高利貸付」をし、当該国家の「大債権者」となり、徴税権も統制してその国を政府・国民ごと「債務奴隷」として支配)を行うことに他なりませんでした。

日本を「近代国家」へと生まれ変わらせ、「欧米列強の侵略を撥ね退ける原動力」となったはずの明治維新も、「誰も知らない『昭和維新』」「誰も知らない『平成維新』」へとつながるロスチャイルド国際金融資本家連合による「日本金融経済侵略」=日本の「金融植民地化」「基地植民地化」の始まりだったのです。

江戸幕府転覆・明治維新、イタリア統一、日清・日露戦争、ボーア戦争、ロシア革命……。「帝国」を打倒した表向きの「革命/戦争」のウラで、これらの「革命/戦争」を両面融資したロスチャイルドの「秘密の金融帝国とその金融植民地」が、着々と世界にその版図を拡げていたのです。

3.まやかしの「奴隷解放」後の、誰も知らない「新奴隷制度」

目に見える領土的侵略のウラで、目に見えない「ステルス金融経済侵略」が進行していたのと同時に、「目に見える鎖に繋がれた奴隷」達もまた、南北戦争「奴隷解放宣言」などによって「目に見えない鎖に繋がれた、新しい形態の『ステルス』奴隷」へと、当の奴隷達も知らないうちに、変容させられています。

古代メソポタミア、バビロンの昔から、大きな富を持つ者がより多くの奴隷を抱え、権力を誇示していましたが、これは「奴隷主が奴隷とその家族に住居と食料を与え、できるだけ多く労働させ、かつ逃亡を抑止するために奴隷頭/軍隊に監視させる」つまり「莫大な奴隷所有コストがかかる」ことを意味していました。

ロスチャイルドの「ステルス経済侵略装置」=「グローバリズム『ねずみ講』ピラミッド・スキーム」の下では、ロスチャイルド国際金融資本家連合が全世界の諸国を「大債権者」として「政府(立法・行政・司法)と国民」ごと債務奴隷として「所有」しています。この世界の「債務奴隷」達は、ロスチャイルド人事の中央銀行・金融政策決定機関とロスチャイルド人事の国際共産主義政治運動体・労働組合、そしてロスチャイルド人事の官僚・議員・裁判官の合作による「労働基準法」「働き方改革」などによって「賃金」を限りなく低位に統制され、「(本当は払わなくていい利子分25~35%を含んだ)高い物価」「(本当は払わなくていい)税金」を払わされ、「過労死するほど(奴隷)労働」させられ、「経済成長」を強要されて、「最低コスト/最高効率による最大利益」を、「ねずみ講」ピラミッド・スキームの胴元ロスチャイルドに吸い上げられています。

全て表向き、「『このシステムは民主的に決まったこと』と勝手にカン違いした世界の国民が、自主的に、自己責任でやっていること」です。

4.本当は「山賊行為/詐欺行為=不正」だと誰も知らない現行の貨幣・経済システム

「貨幣」は、人の手によって「無」から「創造」され、社会の中を人の手から人の手へ(或いは口座から口座へ)渡ることで「所得」を生み出し「無」へと「償還(=消滅)」される、「経済システム」の「単位」として機能する「メカニズム/社会制度」です。

もともと「誰のものでもない」=誰の負債にもならないはずの「貨幣」は、水やエネルギーなど自然界から人の利用に供されるものと同様に「公共物」として扱われるべきものなのです。

古代メソポタミア・バビロンの時代から「債権債務を生じ、『債務』で支配する道具」「蓄財し、それを一族で相続し続け『支配を恒久化』し、或いは投機的利益を得るための道具」として「公共財たりうる貨幣」を民のために使わず私物化・悪用した金融業者らが、イエス・キリストがその生涯でただ一度見せた「暴力行使」の対象となった(*1)こともあり、キリスト教はじめイスラム教、仏教など世界的宗教全てが「付利・高利貸」を「罪」として禁止していたのです。(*1『新約聖書』ヨハネ福音書2章13 – 25節/マタイ福音書21章12 – 16節「Cleansing of the Temple(宮清め)」)

然るに、カソリック教信国の国王を規制でがんじがらめにするローマ・カソリックと、6人の妻達との離婚・再婚のことで対立していた英国王ヘンリー8世が、1545年「高利貸法 Usury Act」で、なぜか「ローマ人に規制付きの付利・高利貸を認可」(英国王のお墨付き、事実上の「規制緩和」)して以来、「貨幣は負債(利子は正当)」が正当化され、「金融の国際化・自由化」=グローバリズムとともに「国際標準化・普遍化」されてしまいました。

更に、ロスチャイルドの「グローバリズム『ねずみ講』金融経済システム」下においては、「貨幣」の真の、そして倫理的に正しい、「公共物」たる性質は「世界の金融支配者」ロスチャイルドによって積極的・意図的に隠蔽され、「『公共』のフリをしたロスチャイルドの中央銀行」がその「公共物たる貨幣を私物化」し、「国債引き受け」と称して高利を付けて政府に貸し付け、その利息を国民に「税金」の名目で支払わせていますが、これは、人々が通行することで自然に出来た道を暴力で占拠し、通行料/通行税を取る「山賊行為/詐欺行為」と同じです。両替商・銀行など金融業者が「貨幣は負債(だから利子は正当)」と人々を欺いて搾取してきたことも同様の犯罪行為です。

この不正な貨幣・経済システムは、天才金融アーキテクト、ロスチャイルドの18~19世紀「金融近代化/国際化」(=中央銀行「通貨発行権」中央集権化=ロスチャイルドの私有・独占・統制)、20~21世紀「金融ビッグバン」=「世界金融化」(=世界の諸国家の「株式会社化」=ロスチャイルド中央銀行の「世界の大株主」化)によって、250年の間に悪魔的な超進化を遂げました。

今や、世界の諸国家とその政府は、誰も知らない「オンリー・ワン」のギガ・グローバル企業連合体「ロスチャイルド・コンツェルン」の「子会社(先進国)・孫会社(後進国)」「末端管理職(=「ねずみ講」中間搾取者)」となり、その国民「80億の社畜」から搾り取った税金を「上納金」として「本社」に納め、その上前をピンハネする「ロスチャイルド金融マフィアの三下」に成り下がり、「ロスチャイルド国際金融資本家連合の世界経済侵略幇助」を犯し続けています。

そして今、「先進国・後進国」の違いなく、世界の低所得者/貧困者・高齢者・慢性疾患患者達(ロスチャイルドの仕掛ける次世代金融パラダイム「AIデジタル通貨制度」においては「AI未満人材」として利用価値が最も低く、最も「社会福祉費」という「奴隷所有コスト」を必要とする階層)は、「ロスチャイルド・コンツェルンの末端企業の平社員/非正規社員」として、ロスチャイルド国際金融軍産複合体の「マッチポンプ」、「新型コロナ・ウイルス(COVID-19)」とそれがもたらしている「世界金融経済恐慌」によって是も非もなく「処分(=口減らし)」されているのです。

これは、ロスチャイルド国際金融資本家連合の世界金融資本独裁全体主義体制による大虐殺です。

5.250年の長きに亘り、巨大すぎて誰にも見えなかった、誰も思いもよらなかったロスチャイルドの「世界戦争金融サギ」

「新型コロナ・ウイルス(COVID-19)」は、「ヒトと全く違う遺伝子コードを持つコウモリ由来」=「本来ヒトへの感染力を全く持たない」ウイルスを「数回の異種間感染」という「自然界では起こり得ない変異」を、「実験室内で、RNA操作によって人為的に起こした」結果できたウイルス(*2)であり、「攻撃的な生物兵器」(*3)です。

(*2「武漢P4実験室」主任石正麗研究チームが2015年11月『Nature Medicine』誌に発表した論文によれば、SARSウイルスとHIVウイルスをRNA操作し改造したもの)(*3 2020年2月3日、生物兵器禁止条約の米国内法をブッシュ(父)政権下で起草したイリノイ大学法学部教授フランシス・ボイル博士がインドの英字メディアで発表)

そもそも、「新型コロナ」発生源の「武漢P4研究所」は、フランスと中国共産党が共同で設立した、れっきとした軍事施設なのです。(河添恵子『習近平が隠蔽したコロナの正体』)

上記のことはWHOも当然承知していました。WHO自身が、件の「武漢P4実験室」の研究を「危険で非倫理的行為」と非難していたのです。

習近平とトランプが「コロナはペンタゴンが持ち込んだ」「いや、中国は嘘ばかりついている」と激しく応酬する様がメディアによって世界の諸国民に見せつけられましたが、「[中国外務省は、2020年]1月3日以降、新型コロナ・ウイルスのアウト・ブレイクと予防対策について、[中国人民より先に]アメリカに計30回通知した」(*4)のです。「何をか言わんや」でしょう。(*4 2020年2月3日、中国外務省報道官 華春瑩の前代未聞のネット上での記者会見 河添前掲書 p.73 [ ]内拙ブログ注)

トランプの「アメリカ・ファースト」も「米中経済戦争勃発」も同様で、「国連/WHOが『新型コロナとそれがもたらす世界恐慌』に対して何ら有効な対策を打ち出せないでいるのは、『東西冷戦』時代の米ソに替わって『二大超大国』となった米中が対立しているせいだ」と、世界の諸国民に「解釈」させるための周到なプロパガンダです。

ロスチャイルドが大統領候補者3人全員を支援した1912年の大統領選「出来レース」で擁立されたウッドロー・ウィルソンがFRB、BISとともに設立した国際連盟の後身である国際連合=国連の安全保障理事会常任理事国=「第二次世界大戦戦勝五大国」アメリカ、イギリス、フランス、(ソ連改め)ロシア、(1971年の不審な国連決議(通称「アルバニア決議」)で国民党・中華民国(台湾)を追い出し、素知らぬ顔で後釜に座った)中華人民共和国(中国共産党)は、全てロスチャイルド国際金融軍産複合体の「トリックスター」として、ロスチャイルド国際金融資本家連合の「世界の諸国民を相手取った、目に見えない本当の侵略戦争」=「世界戦争金融サギ」から世界の諸国民の目を逸らすべく、常に「目に見える領土的侵略戦争・経済戦争」を実行し、或いはその勃発を予感させ、世界の諸国の社会と国民に「分断と対立」「分裂と混沌」をもたらしてきました。

「世界平和」「人権」を高々と謳い設立された国際連盟/国際連合の目的は、「世界から戦争と貧困・格差・差別を無くし、人権を尊重して世界の諸国民を幸福にするため」ではなく、「世界に戦争と貧困・格差・差別を創出・増幅・拡大し、世界の諸国民の人権を蹂躙しながらロスチャイルドのグローバリズム「ねずみ講」ピラミッドの底辺を拡大するため」です。

「世界の諸国民を幸福にする大事なことは何一つ決定できない」ようにする、そのためにこそ、国連安保理常任理事国「戦勝五大国」は、「拒否大権」という巨大な権力を持たされ、表向きの世界に君臨しているのです。

6.現行の貨幣・経済システムは「不正」「犯罪」だと、世界の誰もが知っていたら、「リンカーン/JFK暗殺」も「1929年世界金融大恐慌/リーマン・ショック」も「新型コロナ世界恐慌」も、絶対に起こり得なかった

国連、WHO/WTO、ユネスコ/ユニセフ、BIS/IMF/世界銀行などの国際機関は、「世界の諸国民を幸福にするため、世界の諸国民が望んで、民主的に設立された『公共機関』」だと、私たち世界の諸国民が、勝手に、善意に、性善説的に、解釈しているだけで、事実はその逆です。

世界の諸国の政府(議会、内閣、中央官庁、最高裁/検察)も情報言論機関(CIA/MI5・MI6など中央情報諜報機関・シンクタンク・大学/学界・出版/新聞/TV・映画を含むマスメディア)も、世界中のグローバル/大中小零細企業も、全て「ロスチャイルド・コンツェルン」傘下の中央銀行/市中銀行に「お金」を借りることでロスチャイルドのグローバリズム「ねずみ講」に取り込まれ、「債務奴隷」となり、「大債権者」たる「本社」ロスチャイルド国際金融資本家連合の意向には「法的にも」逆らえない、そういう図式が成立しています。

国際機関や政府など表向きの「公共機関」は、国民から取った税金を設立・運営資金に充てているわけですから、国民は二重三重に搾取されているのです。

「正しい貨幣観」「MMT 現代貨幣理論」「自国通貨建て国債発行で国家の財政破綻はあり得ない」「グローバリズムは帝国主義。自由主義・規制緩和・緊縮財政で国民経済を破壊し、国民を貧困化させる」__YouTube や一部の出版物などで「正しい情報」は発信されてはいます。しかし、その情報は「細切れ」であり、結論は必ず「政府や財務省が悪い」「何度も失敗する人類はバカ」「ひどい話だが、世界はそんなもの」「私達庶民にできる小さなことを、コツコツやっていくしかない」で終わっています。「世界経済・グローバリズムは確かに『国際金融資本家』が牛耳っているが、中央銀行は『政府の子会社』。ロスチャイルドに支配されているなどということはない」と、わざわざ強調する経済評論家もいます。そして、「MMT 現代貨幣理論により、政府の借金は返済しなくてもよいのだから、どんどん財政出動すればいい」「政治家に働きかければいい」と、彼らは言います。

しかし、「ロスチャイルド国際金融資本家連合の世界金融経済統合支配」は事実であり、中央銀行「通貨発行権力」を頂点とする支配系統により、世界の金融経済・軍事外交政策決定中枢は完全に統制されています。つまり、世界の悪い政治家を辞めさせ、財務省を解体しても、さらに言うなら、「諸悪の根源」ロスチャイルド家そのものを滅ぼしたとしても、「不正」「犯罪」である「利子付き貨幣」「負債としての貨幣」「支配の道具としての貨幣」「投機的利益を上げるための道具としての貨幣」を温存する限り、新しい「詐欺師」は無限に湧いて出てきます。

誰がどんなに声を張り上げて政治家に詰め寄ろうと、パペットに過ぎない政治家達は、例え心の底で「国民を助けたい」と本気で思っていたとしても、何も変えることはできません。彼らもまた「ロスチャイルドの債務奴隷」なのです。「奴隷」は、「国民を幸福にする政策」をとるための権限など、何も持ってはいません。ただし、ヤクザの三下のように、ピンハネには精を出しています。政治家らがロスチャイルドのグローバリズム「ねずみ講」の最大利益に寄与して「本社」の覚えよろしくするために「金融経済の都市一極集中=地方過疎化・貧困化/高齢化・少子化=地域格差/所得格差の拡大=国民経済破壊」を「政策」として一生懸命実行したことで、日本の1800の自治体の半数900の、2040年までの「消滅可能性」が現実のものとなっています。私達が失おうとしているものは、私達のふるさとだけではない、日本の国民精神そのものです。そしてそれは、日本一国のことではないのです。

日本など「先進国」の国民の中には、「金持ちではないけど、明日食べるものに困っているわけではないから、今のままでいい」という人はかなりいるでしょう。しかし、私達「債務奴隷」に課せられている「ロスチャイルドへの利息」は、倍々で増えていきます。私達の「負債」は、たった十数人のロスチャイルド国際金融資本家連合が得る「利益」が増えていく曲線と反比例で、増えているのです。経済は「誰かの負債は誰かの利益」だからです。ロスチャイルドの中央銀行は、世界で発行する「貨幣」の98%を、世界の国民生活に直接「所得」をもたらす実体経済/国民経済ではなく、自分たちが儲かる「金融市場」にだけ投入しています。世界に「お金」が溢れかえっているのに、その98%はロスチャイルド国際金融資本家連合とその大番頭達に独占されているのです。このままでは、80億人が全員「一日2ドル以下で暮らす絶対貧困者」になる日は、そんなに遠い未来ではありません。

「政治や経済は自分には関係ない」と思い込んでいる人は、明日の糧を得るための日々の仕事に追われてそれどころではない人々、不潔な水しかお腹に入れるものがない絶対貧困以下の発展途上国の人々のために、行動を起こしてください。

一番大切なことは、「経世済民」を世界にあまねく実現して、世界から貧困・格差・あらゆる差別を根絶する「正しい貨幣・経済システム」は確かに存在している、ということ。そして、世界の諸国民を不幸にし、地球環境を破壊している「不正な貨幣・経済システム」は、絶対に、一刻も早く、廃止・永久禁止しなければならないということに、全世界人類が気付くこと、気付いて、声を上げることです。

この真実を知った人間には、少しでも多くの人々に知らせる義務があります。

私達世界の諸国民には、「自由」も「権利」もありません。しかし全員に、自分と人とを幸福にする「義務」があるのです。

『日本国憲法』は、ロスチャイルド「連合国」が日本を「基地植民地」化するために書いた「証文」__『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[はじめに]

『日本国憲法』を無効確認で廃棄しない限り、日本は「真正民主主義の独立主権国家」に戻れない

『王様の新しい服』を売り込みに来た詐欺師は、「この糸・生地・服が見えないものはバカである」という一言で、「これは詐欺ではないか」と疑いを持つこと、そう発言することを、王様以下大臣・家来・臣民ともども、国ぐるみで封じ込めました。人々の社会的地位への固執、社会的孤立への恐怖に訴えた、巧みな詐術です。「社会人」ではない、恐れを知らない子供だけが、「王様は裸だ」と「大人の事情」を無視して真実を述べ、「バカには見えない服サギ」は失敗し、王様と国の大人たちが恥をかいてお話は終わります。しかし、この寓話の教訓を、「純真な子供以外は皆騙された。バカだった」とするなら、それは誤りです。

なぜなら、王様や家来、国の大人達は、「詐欺師に騙された=『王様の新しい服はバカには見えない』と本当に信じ込んだ」というよりも、「それはおかしい」という疑問を呈することができない「空気」に支配され、「言論抑圧された」ということに他ならないからであり、その点こそが、私達が私たち自身の現実世界において教訓とするべき点であるからです。

「バカには見えない糸」を、詐欺師が、「大勢の家来達の面前で」「王様に、真っ先に見せ」「王様がまず『家来たちにバカと思われたくない』という思いにとらわれて、『自分にはこの糸が見える』と宣言してしまった」ことが、この言論抑圧=「バカには見えない服サギ」の成功の要でした。

「権威」が「是」としたことを、非力無力な一般大衆が「非」とすることは困難です。「権威者」が「権力者」と同一である絶対君主制の下では、尚更です。

しかし、「民主主義社会」に於いては、「権威」も「権力」もない「一般大衆」に、「権力者が『是』としたものを、『非』ではないのか、と追及する『権利』」があるはずです。

そして、「万世一系の万民の父母」たる天皇が、「絶対権威」「至高の権威」として「権力者」の上位に常に在る形を「国体」としてきた日本では、天皇が「大御宝」と呼ぶ「天下の御百姓」=臣民は、天皇がこの国体により統治を始めた日本国開闢以来、その「権利」を持つ仕合わせな民であったといえます。

「『国体』という権威の下、万民は平等」が「国是」であったのです。(仁徳天皇の「民のかまどの煙」の逸話、『万葉集』に天皇の歌と並んで収録された「貧窮問答歌」の存在が、そのことの好例となるでしょう)

しかし、連合国GHQ製『日本国憲法』は、「象徴天皇」「国民主権」で「日本に初めて民主主義をもたらした」と喧伝しながら、その実、天皇を内閣の下に置くという、実質的な「至高の権威=国体の剥奪」を実施しました。

「不裁可権・拒否大権」という、「あっても使わない権力[=立憲政治の常道]」によって政治権力の暴走を抑止する、文字通りの「至高の権威」を持つことで、「臣民の『権利』を権力者に守らせる『究極のオンブズマン』」であった天皇=国体を、連合国=国連への永遠の隷従を誓わせる『日本国憲法』によって、日本国民は永遠に喪失させられたのです。

考えてもみてください。天皇が国会に臨席して閣僚や議員達に睨みを効かせる「御前会議」が今もあったら、国会開催経費のために国民の血税を一日3億円も浪費しながら、居眠りしたり、下品なヤジを飛ばしながら些末で低次元の問題追及に明け暮れるような現在の国会の惨状は、有ったでしょうか?

「連合国にもらった民主主義」によって、「戦後日本」の政治は地に落ちました。日本が本来持っていた「民主的国体」が否定され、「連合国=国連」至上主義・全体主義独裁体制になっているのです。

このことが明らかなのに、なぜ日本は変われないのでしょうか?

それは、「国の最高法規」である『日本国憲法』が、「間違っているはずがない」、「国の最高権力」である日本政府・内閣がそれに対して何も言わず、何もしないのだから、「問題ないのに決まっている」と、国民全体が「性善説的に、漠然と信じ込んでいる」からです。

「検閲」を禁じる『日本国憲法』のいかがわしい正体を隠蔽するために日本人を検閲し、洗脳した「連合国」GHQ

日本国民がそのような虚構を信じるに至ったのには、連合国GHQによる用意周到な検閲・焚書・捏造された歴史観による洗脳を用いた、日本国民への徹底した言論弾圧と、諸外国への「東京裁判=連合国史観」の宣伝がありました。これは『War Guilt Information Program』という作戦名で、米国防総省文書で証明できる、れっきとした事実です。

連合国の占領は、1951年のサンフランシスコ平和条約により終了した建前になっていますが、その第11条には「日本が東京裁判他、軍事裁判による連合国の判決をすべて受け入れること」が講和の条件として明記されています。

また、『日本国憲法』「第9条」に規制により軍隊を持てない日本を「代わりに守ってくれる」という触れ込みで米軍が「(実際には存在しない)国連軍の代表」として駐留継続することとなり今に至っていますが、その根拠法となる「日米安保」には、日本国民が知らないうちに密約により「植民地化」を意味する「日本全土基地化・日本全土治外法権」が謳われているのです。

1929年のパリ不戦条約締結の折、白人欧米列強の間で確認された「侵略戦争か自衛戦争かは、戦争当事国が判断できる」という取り決めは、有色人種国・日本には適用されず、「南京大虐殺・中国侵略」という、少し調べれば虚構と分かる冤罪を着せられているのに無実を証明する機会も与えられませんでした。

国連憲章「敵国条項」により、今も「世界の敵」として、国連加盟国が「日本が『また』侵略しようとしている」と「感じただけ」で、国連決議なしに攻撃されても文句を言えない日本は、第2次世界大戦の敗戦により、「連合国」の植民地にされてしまったのです。

「究極のオンブズマン」「政治権力のチェック機能」であった天皇の「至高の権威」を、それを担保していた大日本帝国憲法とともに停止させた『日本国憲法』が、日本を「植民地」として「連合国」に差し出す「証文」として使われている

民主主義・法治主義を標榜しながら、国民への情報開示を極限まで制限し、検閲・焚書と洗脳で言論統制する政治体制を、全体主義独裁と呼びます。ヒトラー・ナチスがそうでしたし、「連合国」GHQによる占領/植民地統治下の現在の日本もそれに当てはまります。

『日本国憲法』無効論および東京裁判・GHQ占領政策研究は、戦後一貫して日本政府によってタブー視されてきました。第二次安倍政権下の「占領政策研究会」は、発足の矢先に、中心となる二人のうち谷垣禎一が自転車事故で命も危ぶまれるほどの重傷、稲田朋美は「陸自日報問題」で失脚。「GHQ占領政策と東京裁判研究」は、その後完全に忘れ去られ、日本政府には誰一人として「再開しよう」と提案する者さえいません。

戦時国際法を教え、第2次世界大戦中の連合国軍の日本への原爆投下や東京を始めとする全国200都市へのナパーム弾による無差別絨毯爆撃の是非、東京裁判や占領政策を検証する大学は、日本には存在しません。

安倍晋三首相は、しかしながら、『日本国憲法』が「戦時国際法・ハーグ条約陸戦法規違反」故に無効である、と認識しています。

【2007年10月18日 第165回衆議院国家基本政策委員会会合同審議会 野党民主党党首小沢一郎との党首討論】

《小沢一郎「占領中に、占領軍の、少なくとも、深い影響、関与のもとになされた日本国憲法である、(中略)という論理の一貫性からいえば、(中略)日本国憲法は本来無効だ、ということになる、と安倍首相は言っているように思われるが、どうか」》

これに応え、安倍首相は、ナチス・ドイツ占領終了後のフランスが「占領憲法破棄」をしたことなどを挙げたうえで、以下の様に述べています。

《「しかし、日本は昭和27年に講和の条約を結び、独立を回復した後も、基本的に現行憲法のもとにおいて今日までの道のりを歩いてきたわけでございます。」

「ですから、現在、であるから、それが無効だという議論は、私はもう既に意味はないのではないのだろうか、このように思っています。」》

『日本国憲法』は、確かに無効だけれども、70年間使ってきたから、もう「有効」ということでよい、と安倍晋三首相は言っているのです。しかし、そこには「『日本国憲法』が、日本の主権を簒奪している」という事実への言及がありません。

日本を連合国の基地植民地にするという『日本国憲法』の真実の機能を日本国民に知らせずして、「70年使ってきたから」という横着な理由で「国会決議も何も必要ない、『無効確認』一つで日本の主権と独立が取り戻せる権利」を、ドブに捨てて見せたということです。

これを民主主義への冒涜、日本国民の基本的人権の侵害と呼ばずして、他に何と呼べばよいのでしょうか?

「貴方は、知らないうちに『植民地奴隷』にされているのですよ」と言われて不愉快にならない人はいないでしょう。でも、それが現実です。その現実を直視し、正しく客観的に認識・理解して初めて、「植民地奴隷の軛」は、私たち自身で外すことができるのです。

『日本国憲法』は、無効です。「連合国」=国連は、平和と人権を謳いながら、世界の諸国の「通貨発行権」を私有・独占・統制し、世界の諸国民を「基地植民地奴隷」にしているロスチャイルド金融マフィアの私設フロント機関です。

「ロスチャイルド陰謀論を信じるバカ」という、学界・メディアをほぼ100%掌握しているロスチャイルド金融連合の「大本営発表」を鵜呑みにして思考停止することなく、国連やBIS/IMF、WHO/WTO、FRBや日銀がロスチャイルドの私設機関であることの合理性・妥当性をご自分で検証してみてください。

「全体主義の支配対象として理想的な者とは、熱心なナチ党員でも、共産主義者でもなく、経験による現実感、思考の基準というものが、自分の中に存在しなくなってしまった人々である________彼らは事実と虚構、真実と欺瞞の間の相違がわからなくなってしまっている」(“THE IDEAL SUBJECT OF TOTALITARIAN RULE IS NOT THE CONVINCED NAZI OR THE CONVINCED COMMUNIST, BUT PEOPLE FOR WHOM THE DISTINCTION BETWEEN FACT AND FICTION (I.E., THE REALITY OF EXPERIENCE) AND THE DISTINCTION BETWEEN TRUE AND FALSE (I.E., THE STANDARDS OF THOUGHT) NO LONGER EXIST.” )________ハンナ・アーレント『全体主義の起源』

Hanna Arendt

ロスチャイルド国際連合は、『日本国憲法』と日米安保条約によって、日本の主権と独立を簒奪し、日本民族の名誉と尊厳を蹂躙している__『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版3/5]

270px-Macarthur_hirohito

「南京大虐殺」「中国侵略」「慰安婦=性奴隷」………………ロスチャイルド連合国史観の誣告罪放置が、世界で戦争・テロ・国際間不信・不和を創出している

ロスチャイルド「新世界秩序」は非民主主義、エセ人道主義のグローバリズム帝国主義「戦争金融サギ」世界基地植民地奴隷制度

ロスチャイルド金融テクノクラート独裁体制下、ロスチャイルド金融軍産複合体の米国務省・米国防総省の下部組織「日米合同委員会」が、国民が誰も知らないままに、ロスチャイルド日銀とともに、戦後日本を奴隷支配している

日米合同委員会の決定は、『日本国憲法』に優先する

「植民地統治法」に過ぎない『日本国憲法』を、「憲法」という最高法規として戴く日本は、独立主権国家ではない

「『象徴天皇』で日本は国体を護持した」「『日本国憲法』で国民が『主権者』となり、日本は『民主主義』国家となった」「サンフランシスコ『平和』条約で、『連合国の日本占領』は終わった」という大嘘を信じ込まされた「戦後日本」の国民は、ロスチャイルドによって同様にたぶらかされた世界の諸国民とともに、虚偽の「繁栄」とまやかしの「人権主義」、奴隷の「自由と平和」の中で、長く緩やかな滅亡への坂道を下っている………………

300px-International_Military_Tribunal_Ichigaya_Court
東京裁判法廷_市ヶ谷の旧陸軍士官学校

【PHASE 6(1945-1951)_東京裁判、『日本国憲法』、日米安保条約と日米合同委員会[War Guilt Information Program ]】

  • 1945年8月15日_昭和天皇の「鶴の一声」玉音放送により、日本8000万の民が武器を置き、「停戦」成る。[「奴隷化」を意味する「敗戦」を「終戦」と言い換えて日本国民を油断・脱力させる]
  • 1945年8月28日_ロスチャイルド国際連合(米国と英連邦=オーストラリア・ニュージーランド・英領インド)による日本本土進駐開始
  • 1945年8月30日_連合軍総司令官マッカーサー元帥一行(ロスチャイルドCIA/『Newsweek』)来日_[誰も知らないままに、ロスチャイルド国際連合の「日本占領」=「終わらない日本植民地統治」始まる]

日本と世界の諸国民は、ロスチャイルド「新世界秩序」の世界基地植民地化の嚆矢「日本占領」によって、ロスチャイルド国際連合の「戦争金融モノポリーゲーム」の「駒」にされた

ロスチャイルド「新世界秩序」の「世界金融モノポリー・ゲーム」は、互いに互いを「悪」と呼び合う「国際共産主義 vs 国家主義・民族主義・保守主義」の基本対立軸上で進行する。

ロスチャイルド国際金融テクノクラートは、「世界金融モノポリー・ゲーム」の「銀行」役であり、ゲームの創始者であるから、「元締め独り勝ち」は最初から決まっている

第一次と第二次、二つの世界大戦によって、世界はロスチャイルド国際金融連合によって、「世界金融モノポリー・ゲーム」に強制参加させられた

第二次世界大戦によって、世界の領土は、ロスチャイルド国際共産主義陣営とロスチャイルド資本主義陣営とに、二分された

ロスチャイルド国際金融テクノクラートは、国際共産主義者に「ソビエト連邦」という名で隷下の共産主義諸国を「衛星国」=「植民地奴隷」化させ、資本主義・保守主義者にはロスチャイルド中央銀行「政策委員会」・御用経済学者を使って「自由貿易」「証券株式市場主義」「グローバリズム経済」「金融ビッグバン」「プライマリー・バランス重視」「難民・外国人労働者受け入れ」など、ロスチャイルド「新世界秩序」に都合の良い政策を行わせて、結局両陣営・全世界が「基地植民地」化、「債務奴隷」していく「ゲーム」をプレイさせた。

「国際共産主義の脅威」に対抗して、「サンフランシスコ対日平和条約」に参加・調印した「民主主義・資本主義国家群」が、東西冷戦対立軸の「西側陣営」としてロスチャイルド国際連合「国連」が盟主となる「サンフランシスコ体制」を構築するためにこそ、ドイツと日本は「悪のファシズム枢軸」でなければならなかった。そして、「ロスチャイルド国際連合の正しい導きによって改心した敗戦国」ドイツと日本は、「正義の国際連合」の監視のもと、国連憲章「敵国条項」に縛られながら、それぞれ「NATO 北大西洋条約機構」と西側陣営の極東の要衝に位置する最前線基地として「国際社会に復帰」する。

「『邪悪なるファシズム枢軸』ドイツと日本が、『ホロコースト』『南京大虐殺』『世界侵略共同謀議』という『平和に対する罪』『人道に対する罪』を犯した」_それは「世界大戦の勝者」であるロスチャイルド「新世界秩序」が書いて世界に与えた「正しい歴史認識」である

この「ロスチャイルドによる『正しい歴史認識』」を世界中に浸透させるため、ロスチャイルド国際金融連合は「War Guilt Information Program 」という名の戦争贖罪認識誘導「洗脳プログラム」で、日本国民だけでなく世界の諸国民全体を「思想教育」した。

ロスチャイルド金融モノポリー (2)

【War Guilt Information Program_東京裁判、検閲・焚書・洗脳、『日本国憲法』、国連憲章「敵国条項」】

  • 1945年9月2日_ポツダム宣言受諾により約束されたはずの「有条件降伏」(占領は「保障占領」であるべき)が、「無条件降伏」(デベラチオ=戦亡・征服として、「被占領国は占領国に何をされても文句を言えない状態」)に書き換えられた卑怯なる降伏文書に、米軍艦ミズーリ号上で日本が調印させられる

330px-Surrender_of_Japan_-_USS_Missouri

  • 1945年9月10日_GHQが「言論統制」を示唆した「新聞報道取締方針」「言論及ビ新聞ノ自由ニ関スル覚書」( 連合国軍最高司令官指令 SCAPIN-16 )を発令
  • 1945年9月18日_朝日新聞が、1945年9月15日と9月17日の二つの記事について二日間の業務停止命令( SCAPIN-34 )を受ける

「『正義は力なり』を標榜する米国である以上、原子爆弾の使用や無辜の国民殺傷が病院船攻撃や毒ガス使用以上の国際法違反の戦争犯罪であることを否むことは出来ぬであらう」_鳩山一郎、1945年9月15日付 朝日新聞

「求めたい軍の釈明 『比島の暴行』発表へ国民の声___ほとんど全部の日本人が異口同音にいってゐる事は、かかる暴虐は信じられないといふ言葉である」_朝日新聞 1945年9月17日

  • 1945年9月21日_ロスチャイルドGHQが「Press Code for Japan 日本に与うる新聞遵則」(SCAPIN-33)発令
  • 1945年9月22日_同「Radio Code for Japan 日本放送遵則」(SCAPIN-43)発令

これはロスチャイルド国際連合による事実上の言論弾圧検閲_「言論の自由」も日本人の「基本的人権」も踏みにじった全体主義独裁体制であった

(GHQの検閲30項目の詳細については、拙ブログ別稿[「日本人の魂の武装解除」:GHQ検閲リスト30項目で連合国が隠したかったこと]もご覧ください)

検閲は連合軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)参謀部のうち情報担当のG2(参謀2部)所管の「Civil Censorship Detachment(CCD)民間検閲支隊(GHQスタッフ370名、日本人嘱託5700名)により実施された。新聞記事の紙面全てがチェックされ、その数は新聞記事だけで一日5000本以上であった。(プレスコード wiki

  • 1945年12月8日_ロスチャイルドGHQ版「正しい歴史認識」の日本国民への刷り込み『太平洋戦争史』が全国の新聞紙上で全10回の連載開始。NHKラジオ第一・第二では『真相はこうだ』が1945年12月9日から10回に亘り放送。その後『真相箱』『質問箱』と名を変えて1948年1月まで継続
  • 1946年4月_『太平洋戦争史』が高山書院から聯合軍総司令部(GHQ)民間情報教育局資料提供、中屋健弌として刊行_「黒塗り」された学校教科書の補助教材として使われる[学校児童のロスチャイルド国際連合史観による洗脳]

war 4
1937年9月、占領した中国北部・保定地区を行進する日本軍

大東亜戦争で、中国と東アジア諸国を、「植民地奴隷」の地位から解放せんと日本が戦った「本当の敵」は、第二次世界大戦時には「アジア・アフリカ・南北アメリカの有色人種全体の『奴隷主』」となっていたロスチャイルド国際金融カルテルであった

ロスチャイルド国際連合GHQは、「検閲30項目」によって、実際の戦場に赴いた日本兵―殆どが農村出身の「普通の日本人」―にとって、真に「植民地解放の戦争」であった大東亜戦争の呼称を禁じ、「満州事変・支那事変で始まる『15年戦争』=太平洋戦争」という「東アジアに対する日本の侵略戦争」という捏造された歴史とすり替えて、本当はロスチャイルド国際連合が負うべき東アジア諸国への賠償を、まんまと日本に肩代わりさせたのだった。

だが、「南京大虐殺」など無かった

【「南京大虐殺」がロスチャイルド国際金融軍産複合体によって捏造された虚構である証拠】

1.「南京安全区国際委員会」はロスチャイルド「スカル&ボーンズ」キリスト教宣教師 とロスチャイルド国際軍産複合体の巣窟、『南京安全区国際委員会報告書』は、中国国民党監修の「反日戦争プロパガンダ」であった

「虐殺派」が「客観的な立場の虐殺目撃者」「決定的な南京大虐殺の証拠」ともてはやす南京安全区国際委員会のメンバーは、中国国民党に雇われた「南京の日本軍の残虐行為」宣伝工作員と、米・英・独・ベルギー・デンマークの石油・貿易・保険会社―ロスチャイルド国際金融軍産複合体の権益利得者達で構成されていた。

本Documents on Rape of Nanking1903年の「Yale in China」(イェール大学ディヴィニティ・スクールの支援で中国各都市へのキリスト教学校、病院の設立)開設以来、キリスト教伝道の名の下で、中国の巨大な人口を、世界一の収穫量を誇る「アヘン農園」の奴隷労働力として使用するため「民は生かさず殺さず、愚かに保て」の共産主義をソ連ともども支援してきた「スカル&ボーンズ」イェール大学は、「Yale in China」の学生であった毛沢東を「スカル&ボーンズ」に取り立て、漢民族の「復興・自立と発展」を目指す「三民主義」孫文の国民党を冷たくあしらうようになっていた。国民党に雇われた南京のアメリカ人宣教師たちが必死で「反日プロパガンダ工作」に励んだのには、このような背景_本国からの支援途絶の可能性という、深刻な金銭問題があった。(『南京安全区国際委員会報告書』及び国際委員会メンバーの日記、書簡などのアーカイブは全て、イェール大学ディヴィニティ・スクール図書館に所蔵されている)

■1937年12月12日_熾烈を極めた南京攻略戦のただ中に、南京北部の揚子江で起きた、日本軍艦による二つの米英軍艦の「誤爆・誤沈」事件(「パネイ号事件」「レディバード号事件」)は、そもそも米英軍艦が、退却する中国軍兵を自国旗の下に多数匿っていたこと[米国の「中立法」違反]に起因していた。しかも、米海軍砲艦パネイ号はロックフェラーの「スタンダード・オイル」のタンカーを、英海軍砲艦クリケット号とスカラブ号はロスチャイルド「ジャーディン・マセソン」の倉庫船を護衛航行中であった。

360px-Chiang_Kai_Shek_and_wife_with_Lieutenant_General_Stilwell
中国国民党・蒋介石とその妻・宋美齢、アメリカ陸軍准将スティルウェル、1937年頃

[1937年6月の、蒋介石の妻・宋美齢の要請に応じた米空軍「義勇部隊」(「フライング・タイガース」_日米戦争開戦後の1941年設立、と「公称」)の設立とともに、再三の「中立法」違反]

■南京安全区国際委員会会長ジョン・ラーべ_ドイツの武器商「ジーメンス」南京所長(孫文のころからソ連の政治顧問・軍官学校教官を受け入れていた国民党は、1928年からドイツ軍の軍事顧問団を招聘して兵士の訓練、トーチカの構築など軍の「近代化」を任せていた)[ドイツのヴェルサイユ条約違反、日独伊三国同盟違反]と、

本 Eyewitnesses to Massacre

米国人宣教師たち_国際委員会秘書ルイス・S・C・スマイスジョン・G・マギー牧師、南京大学教授マイナー・シャール・ベイツ、医師ロバート・O・ウィルソン、南京大学病院理事ジェイムズ・H・マッカラム、YMCA書記ジョージ・A・フィッチ、金陵女子文理学院教授ミニー・ヴォートリンら_は、市民になりすまして[国際法違反の「便衣兵」]安全区に潜んだ国民党軍宣伝工作部隊の中国人が持ち込む「日本軍の悪行」を検証もせずそのまま『南京安全区国際委員会報告書』にまとめ、随時日本大使館へ抗議を行うほか、上海にいる国民党宣伝工作員『New York Times』ティルマン・ダ―ディン『What War Means』著者ハロルド・ティンパーリーなどへ資料として抗議文書を回送、また家族や友人たちへの手紙で「南京の悲惨な状況」を訴えたりしていた。

「[1936年12月の「西安事件」の時]南京の米国人YMCA書記[フィッチ]は、南京放送で『蒋介石は共産党軍に殺された』『西安は共産党軍に占領され、略奪・強姦事件が多発している』などという[国民党を利する、反共産党の]荒唐無稽な捏造報告をおこなっていた」と、「ゾルゲ事件」の時、尾崎秀実とは深い関係にあったコミンテルン・スパイで、当時毛沢東の共産党・八路(パーロ)軍と行動を共にし、西安事件の現場にもいたドイツ『フランクフルターツァイトゥング』紙の特派員アグネス・スメドレーは、1943年の自著『Battle Hymn of China』に書いた。

スメドレーはまた、「あまりにも多数の八路軍兵士が[プロパガンダ工作のため]日本兵の軍服を着ている」と1937年12月5日のジャーナルに書き込んだ。(『China Fights Back』London Victor Gollancz, 1938)

NYT 4 JAN 1938 B

「元中国軍将校らが米国人の難民キャンプに:大佐とその部下達 南京での犯罪を日本軍のせいにしていたと白状」

「南京に留まって国際難民救済委員会を結成していた米国人大学教授達には非常に不面目なことに、彼ら自身の難民キャンプに敗軍の将校とその6人の部下を匿っていたことが発覚。」「しかも、あろうことかその大佐を、難民キャンプの幹部に据えていた。」「彼らは南京防衛戦で退却の際、軍服を捨て去り、大学構内に潜伏していた。」「彼らは、日本軍の掃討部隊に、建物内に隠匿した6丁のライフルと5丁の回転式拳銃、砲台から外した機関銃と弾薬を発見された後、自分たちの真の身元を白状した。」「これらの元中国軍将兵たちは、南京で略奪を働いたこと、そして或る夜、難民キャンプから女の子達を暗闇に引き摺り込み、翌日この暴行を日本軍のせいにしたことを、米国人をはじめとする外国人の面前で告白した」「この元将兵たちは逮捕された。そして軍法会議にかけられ、おそらくは処刑されることであろう。」(『New York Times』1938年1月4日付け、拙訳:ブログ筆者)

南京 ヒスイ勲章

特に「活躍」したベイツとヴォートリンは、そのプロパガンダ工作員としての功績を讃えられ、南京陥落の翌年、国民党・蒋介石から「秘密裏に」ヒスイ勲章を授与されていた

(『American Goddess at the Rape of Nanking』掲載の左写真のキャプションに「1938年7月、国民党政府からミニーに、秘密裡に授与されたヒスイ勲章『The Order of Jade』、写真撮影Dr. Chia-lun Hu 」とある)

2.南京の人口「20万人」は、南京陥落後2週間で「25万人」に、1年後には「40万人」に増加していた

本 ラーベ日記

1937年11月28日(日本軍の南京城外到達は12月10日)、南京警察長官王固磐(ワン・コーパン)が「南京には[貧乏で他市へ疎開することもできなかった]中国人難民が20万人残っている」と繰り返し発表している、と国際委員会会長で「名誉市長」のジョン・ラーべが日記に書く。そして、ラーベは「13日に[日本軍により]南京が陥落した時点で、我々[安全区国際委員会]は殆ど全ての市民[20万人]を、日本軍の爆撃で殆ど損傷の無かった安全区に、集めていた」と、1937年12月17日付日本大使館宛ての手紙に書いた。

1938年1月14日の外交官補・福田篤泰に宛てた手紙では、ラーベは「[1937年のクリスマス前後に始まった]日本軍の中国人難民への『良民証』登録・発行により、南京在住の中国人難民の数は25~30万人となった」と書いた。

また、東京裁判では1946年8月29日、「南京大虐殺」に関する審議において、被告側弁護人レヴィンが、ウェッブ裁判長に対し南京で30万人が殺されたという証言があるが、当時の南京には20万人しかいなかったはずであります」と質し、ウェッブが慌てて「あなたはその証拠を持っているかもしれないが、今はそれを提出する時ではない」と退ける一幕があった。「その証拠を提出する」機会は、決して訪れることはなかったが………。

_20190402_124405

(p. 4,551,  “The Tokyo Major War Crimes Trial: the Transcripts of the Court Proceedings of the International Military Tribunal for the Far East” Edited by R. John Pritchard)

「[1937年12月13日の]陥落当時25万人だった南京の人口も、今では40万人に増えた。[………]最近の帰還者は主に市外への避難者だ。(戦場となる)南京市から安全を求めて避難したにも拘らず、匪賊が過酷な取り立てを行う不安定な僻地で、お金を(そして多くの場合は着る物も)使い切ってしまったのだ。」_マイナー・シャール・ベイツ、1938年11月29日付の「友人への手紙」、『Eyewitnesses of Massacre』p.44

日本軍占領下の南京は、陥落から数か月で、わずか1600人の日本軍によりインフラも復旧され、商売するにも安全であったから、「良民証」を保持した中国人市民と、婦女子を含む600人の日本人居留民の、南京城内外の自由な往来があった。

そして何より、中国の良民は、「清野作戦」「三光作戦」など、匪賊同然の無法を同胞に働く中国軍をむしろ恐れ、正しい規律と軍隊としての頼もしい強さで、それらから守ってくれる日本軍を、慕っていた。

「何人かの中国人は、『略奪・強姦・放火は中国軍がやったのであって、日本軍ではない』と証明する準備がある、とまで言っている」時々、我々(外国人)は狂人や白痴を相手にしているのかと思うことがある……」_ジェイムズ・H・マッカラム、1938年1月9日、『Eyewitnesses of Massacre』p.238

3.南京国際委員会の外国人の誰も、日本軍の「不法殺害」を一件たりとも目撃していない

東京裁判で、国際委員会/南京国際赤十字会会長のマギー牧師は、自分自身で目撃した「日本兵による中国人の殺害」は、「日本兵の誰何に答えず、脱兎のごとく逃げ出した男が撃たれた」という、「戦場では当たり前の、合法的殺害」ただ一件である、と証言した。(Pritchard 前掲書、p.3,929)

南京安全区報告書も、国際委員会クルーガーとハッツが目撃した「日本軍による便衣兵の合法的処刑」(第185件)以外は全てが伝聞であり、しかも、たった数件の例外を除いた殆ど全ての報告は「検証すらしていない、また聞き」であると告白している。(『Documents of the Rape of Nanking』p.78)

4.東京裁判は、[南京大虐殺を]命令・認可・許可したという「訴因54」では、中支那方面軍司令官・松井石根大将を不起訴にするほかなかった

そのかわり、「戦時国際法の徹底遵守・違反行為の防止義務の無視」という「訴因55」ただひとつで、松井大将を死刑にした。(他の殆どの被告が有罪とされた「連合国・各国への侵略謀議」の全てでも、不起訴となった)

「妊婦を強姦してその腹を銃剣で裂き、胎児を引きずり出して空に放り投げ、それを銃剣で突き刺せるかを競うゲームに、皆で興じた」などという荒唐無稽なエピソードが満載の連合国版「南京大虐殺」は、司令官の命令なしに、一般の日本軍将兵=普通の日本人が、暴走して起こした、と東京裁判が判定し、世界は今もそれを「正しい歴史認識」として信じている。

(詳しくは、拙ブログ別稿「『南京大虐殺』の虚構」の完全証明をご覧ください)

「〔東京裁判の〕多数派の判事の判決の要旨を見るにつけ、私はそこに自分の名を連ねることに嫌悪の念を抱くようになった。これは極秘の話ですが、この判決はどんな人にも想像できないくらい酷い内容です」_________東京裁判オランダ判事B・V・A・レーリンク、1948年7月6日、友人の外交官への手紙

ロスチャイルド国際連合の「日本と世界の諸国民に対する政治プロパガンダ・洗脳装置」に過ぎなかった東京裁判は、国際法史・人類史の汚点である

【東京裁判は、日本の「中国侵略」も証明していなかった】

450px-Zhang_zuolin
奉天の張作霖爆殺事件直後の現場検証

満州事変の発端といわれる「張作霖爆殺事件」(1928年6月4日)と「柳条湖事件」(1931年9月18日)も、支那事変の発端「盧溝橋事件」(1937年7月7日)も、その前年の「西安事件」(1936年12月12日、国民党・蒋介石を、父親を殺そうとしていたという話もある張作霖の息子・張学良と共産党が拉致監禁、「国共合作」を強要)も、全て国際共産主義者・コミンテルンがその謀略の中心であったことが明らかになっている。

そもそも、1927年3月24日、蒋介石らの国民革命軍が南京の外国領事館などを襲撃した「南京事件」も、コミンテルンのミハイル・ボロディンが主導したものであった。孫文、蒋介石による国民党「北伐」は中国共産党を「討伐」しての中国統一が目的のはずであったが、1928年に始まる「第二次北伐」は、ソ連のヴァシリー・ブリュヘルの下で計画されるなど、「世間知らず」の日本にとっては、「欧州情勢」のみならず、中国情勢も十分に「奇々怪々」であった。

日本が「侵略戦争」を始めるまでもなく、中国は既に、国民党、共産党、軍閥、匪賊にソ連・コミンテルンと麻薬・鉄道利権に群がる米英ロスチャイルド連合が入り乱れて、路傍に死体が転がっているのが日常の、前世紀から続く血生臭い時代の中にあった。

誰が誰の「敵」か「味方」かは関係ない_誰もがロスチャイルドの銀行に金を借りて戦争をしていた_武器、工業資源、麻薬_世界のどこでもそうであるように、中国で商売をするものが、中国ロスチャイルド連合を通さずに商売をすることは不可能であった

「5.15事件」(1932年)「2.26事件」(1936年)は、ドイツのヒトラー・ナチス台頭と同様、日本に「ファシズム台頭」の「前科」を与えるためにロスチャイルド戦争金融がバックについた、ロスチャイルド作「世界戦争の世紀」の二つのエピソードに過ぎなかった

近衛文麿と吉田茂は、コミンテルン・スパイ尾崎秀実の明らかな外患誘致「ゾルゲ事件」に、コミンテルンとロスチャイルドの両側から深く加担していたから、近衛・吉田の「昭和維新」実行委員会、ロスチャイルド連合「ヨハンセン・グループ[ヨシダの反戦グループ_特高警察が命名]」に火の粉をふりかける可能性のある「外患誘致」が適用されないまま、1944年11月7日、尾崎は、治安維持法などの罪状でリヒャルト・ゾルゲとともに主犯格で死刑となった。(近衛の「華族仲間」で尾崎秀実同様の近衛内閣嘱託であった西園寺公一は逮捕され、懲役1年6か月、執行猶予2年の判決を受け、保釈されるも公爵家廃嫡となった。同事件の他の懲役受刑者たちは、1945年コミンテルンGHQによって釈放されている。)

コミンテルン近衛とロスチャイルド吉田は「共作」の「近衛上奏文」で、「悪いのは国際共産主義者」と昭和天皇に「言い逃れ」の上奏をした。

日本の保守も左翼も、同じ「ロスチャイルド穴のムジナ」であった

『日本国憲法』は、ロスチャイルドの国際連盟設立のために「14か条の平和原則」を書いたルイス・ブランダイスの弟子、GHQ民政局次長チャールズ・ケーディスが指揮して起草され、ロスチャイルドの忠実な下僕・吉田茂によって世に出された

日本国憲法公布原本

【『日本国憲法』の真の機能】

『日本国憲法』の制定そのものが、日本の憲法制定権力=国家主権の簒奪 [ワイマール憲法を停止させ、ヒトラー・ナチスに無制限の立法権を与えた「全権委任法」同様の、大日本帝国憲法停止=「立憲政治」「『御前会議』のある議会制民主主義」の抹殺と、ロスチャイルド国際連合人事の自民党「戦後55年体制」「戦後レジーム」独裁体制の基礎を確立]

「象徴天皇」による、天皇の国家権力のチェック機能=「至高の権威」を補完する不裁可権力・拒否大権の簒奪

「国民主権」による、天皇の統治権の簒奪[国体の改変]と、天皇の権威の矮小化[天皇を、ロスチャイルドが統制する内閣の下に置いて「偽りの主権者=国民」とその代表者「国会」ともども支配する]

「第88条」による、天皇の「禁治産者」_[日銀の株の半分を含む天皇の私有財産を、ロスチャイルド内閣の管理下に置く_天皇の非権力化

「第9条」による、日本の「国家防衛の権利と義務」=主権の放棄

「前文」による、東京裁判史観(ロスチャイルド国際連合史観)の踏襲と、ロスチャイルド国際連合への永遠の隷従の宣言_[ロスチャイルド「新世界秩序」下の国際社会―米英仏ロ中―に日本国民の生殺与奪の権を与える_日本民族の名誉・尊厳・誇り・基本的人権を蹂躙]

日本は、卑怯卑屈な『日本国憲法』を最高法規として戴くことで、主権国家であることをやめ、ロスチャイルド国際連合の「植民地奴隷」となった

偽憲法『日本国憲法』を「憲法」としていただくことの真の意味を知りながら、吉田茂はロスチャイルド国際連合から恥知らずな「偽憲法」をうやうやしく承り、それを日本国民に押し付けた。

吉田茂は、『日本国憲法』を、国際法(1907年ハーグ陸戦法規)違反、大日本帝国憲法違反の不法な「占領統治法」「日本に主権と独立を放棄させる『国家転覆法』」である、と告発し、『日本国憲法』の無効確認・廃棄と、同時に大日本帝国憲法の現存確認で、日本の主権と独立、名誉と尊厳、民族の誇りを回復すべきであった講和条約締結時に、それを「故意に」しなかった


◆真珠湾攻撃を「卑怯撃ち」の「(侵略戦争の)第一撃」にした、外務省の故意の「宣戦布告」手交遅延

◆日本を植民地奴隷化した『日本国憲法』の制定と、その邪な正体を隠蔽しながらの護持

◆日本全土基地化・日本全土治外法権化、統一指揮権で「完全植民地化」を図った日米安全保障条約・協定密約

◆「新GHQ」として「戦後日本」をロスチャイルド国際連合に統制させる、ディロン・リード米国務省・国防総省の下部組織「日米合同委員会」設置提案


吉田茂が殆ど一人で遂行した「昭和維新」は、どんな極刑でも償わせることが不可能な、あまりに巨大な、現在・過去・未来の日本と日本国民への裏切りであった

「ジャーディン・マセソン」横浜支店を「庭」として幼年時代を過ごしたのち、「誰も知らない『昭和維新』」の志士となった吉田茂は、ロスチャイルドの明治維新の志士たち、実父・竹内綱と養父・吉田健三からロスチャイルドの金脈と人脈を相続した、「生え抜きのロスチャイルドの下僕」であった

吉田茂
吉田茂

■吉田茂は、「真珠湾の卑怯撃ち(対米英戦争の第一撃=対米英『侵略戦争』の開始)」が日本によってなされ、日本が「負けるとわかっている無謀な戦争」に飛び込んでいくよう、外務省待命大使として裏側から在米国大使館を指揮して工作した

日本軍の、物量における圧倒的不利をはねかえすための渾身の真珠湾奇襲攻撃を、「卑怯撃ち」にしてしまった「日米交渉打切り(事実上の宣戦布告)文書」の「米国務省への手交遅延」、その「A級戦犯」三人、「英語が苦手であったにも拘らず、フランクリン・D・ルーズベルトと旧知の仲であることで在米大使となった」野村吉三郎は戦後参議院議員を二期も務め、井口貞夫奥村勝蔵は1951年と1953年、サンフランシスコ講和条約・日米安保条約締結の重要局面に、吉田茂によって外務官僚トップである外務次官に抜擢されている。奥村勝蔵は、通訳として、「天皇・マッカーサー元帥初会談」でも通訳に抜擢、古参官僚を尻目に何故か「たった一人で」同席した。井口貞夫は、講和条約交渉の際、ダレスと吉田の「窓口」を務め、西村熊雄ら他の外務省条約局スタッフが誰も知らない「裏の事情」を只一人知っていた。

■1950年5月_吉田茂は、側近・池田隼人大蔵大臣を米国務省へ派遣(所謂「池田ミッション」)し、GHQ経済顧問ジョゼフ・ドッジに秘密裡に「私信」を手交させ、「占領終了後」の「米軍の駐留」(=明白な「植民地」状態)を「日本が自ら、積極的に希望すること」「それを約した条約・協定[日米基地協定・日米地位協定・統一指揮権密約]の締結」「これらが『日本国憲法』に違反しないよう研究すること」を「”オファ”した(申し出た)」

「池田氏は、政府はできるだけ早い平和条約を願っているという吉田首相からのドッジあて次のような私信を持ってきた。そうした条約は、米軍の駐留条項を確保する必要があるから、もしアメリカ政府がそうした条件を提案することを躊躇するようであれば、日本政府が何らかの方法をみつけて提案してもよい〔と吉田は言っている〕。憲法の角度から研究して、そうした米軍基地を存続させるために、条約が必要であれば条約を結んでもよく、また基地の継続を申し出ても『日本国憲法』に違反しない、そうした条項は条約それ自身か別の協定でもよい、と」___________ジョゼフ・ドッジ報告書、1950年5月2日 主題 日本の池田大蔵大臣との平和条約に関する討議、機密(宛名なし)_Joseph N. Dodge, May 2, 1950. Subject: Discussion of Japanese Peace Treaty with Mr. Ikeda, Finance Minister of Japan. Top Secret. RG59, Office of Legal Advisor, Office Assistant Legal Advisor Eastern Affairs, Subject Country Files, 1941- 1962, Box 2)__末浪靖司『9条「解釈改憲」から密約まで 対米従属の正体 米公文書館からの報告』(日本語訳と〔 〕註、末浪靖司) 

■吉田茂は、「60%の日本国民が、『講和条約を結んで主権回復』後は(米軍が撤退し、日本の自前の軍隊で)再軍備を望んでいる」ことを示す、自ら実施した世論調査結果を握りつぶして、「日本国民は『日本国憲法』(9条)を大切に思っている(だから再軍備は出来ない。だから米軍の駐留継続は仕方がない)」という嘘をついて、「米国講和交渉団代表ダレスの再軍備の要求をはねつけた」(=「愛国的・平和的行動をとった」)とみせかけながら、その実、ロスチャイルド国際連合の「基地植民地化」を積極的に推進した

■吉田茂は、「日本全土米軍基地化・完全自由使用(=日本全土治外法権)」を確定する「事実上の植民地統治法」日米安全保障条約に、たった一人で(売国行為を隠蔽しながら)署名した

サンフランシスコ講和条約
サンフランシスコ講和条約に署名する吉田茂

「安保条約に対する第一の疑問は、これが平和条約のその日、わずか数時間後、吉田首相ひとりで調印されていることである。という意味は、半永久的に日本の運命を決すべき条約のお膳立てが、まだ主権を一部制限され、制限下にある日本政府、言葉を変えていえば手足の自由をなかばしばられた日本政府を相手に、したがって当然きわめて秘密裏にすっかり取り決められているのである。」

「いいかえれば、[日米安保条約は]決して独立国の条約ではない」

________________寺崎太郎(天皇の側近であった寺崎英成の兄で、1946年5月、第1次吉田内閣における外務次官)『寺崎太郎外交自伝』(私家版)


【明治維新の核心④】_「八紘一宇」の祭祀王・天皇がその「至高の権威」を以て任命する征夷大将軍・徳川将軍家が、「プリムス・インテル・パーレス_同輩中の第一等位」的に統率する、「失政の責任を取って切腹」「不適格な将軍・領主を家老衆合議の上『押し込め』」が有り得る封建諸侯の疑似「連邦制度」・江戸幕藩体制の転覆

ロスチャイルド国際金融カルテルが中央銀行を通じて国家を経済支配する、切腹どころか「国民への説明責任」すら持たない金融テクノクラートの密室独裁政治体制こそが、ロスチャイルドの「『通貨発行権』簒奪による世界金融侵略」の核心であった

  • 1952年4月27日_日米合同委員会が、対日講和条約、日米安保条約、日米行政協定(現・日米地位協定)発行に伴い、発足

日米合同委員会

[日米合同委員会] 〔本会議 米国代表〕在日米軍司令部副司令官、〔代表代理〕在日米大使館公使、在日米軍司令部第五部長、在日米軍司令部参謀長、在日米空軍司令部副司令官、在日米海軍司令部参謀長、在日米兵隊基地司令部参謀長

〔本会議 日本代表〕外務省北米局長、〔代表代理〕法務省大臣官房長、農林水産省経営局長、防衛省地方協力局長、外務省北米局参事官、財務省大臣官房審議官

議事録完全非公開の秘密会議「日米合同委員会」で、在日米軍「副」司令官が、外務省「北米局長」をトップとする日本の官僚たちにディロン・リード米国務省・米国防総省の「上意」を「下達」する

「日米合同委員会の公式議事録は、日米両政府に属する公式文書として、見做され、日米双方の合意がない限り公表されない。合同委員会の会合や活動に関するプレス・リリースも、日米双方の合意がない限り発表されない」________在日米軍司令部内部文書『合同委員会と分科委員会』

「新GHQ」日米合同委員会の決定は、天皇と日本国民が隷従させられている日本の最高法規『日本国憲法』に優先する

「協議」「合意」と言いながらその実態は、秘密会議で米軍が「要求」し、「憲法をも超越する会議に所属する自分」の姿に自己陶酔した日本官僚が嬉々として従い、「日本全土米軍基地・治外法権化」等、『日本国憲法』と、国会で正規に成立した日本の全ての法律に優先する「合意事項」=「密約」を乱発している

■日米合同委員会が、官僚の「長」であるはずの行政府・内閣の上位にある

■「戦後」日本の総理大臣、最高裁長官、検事総長は、米国務省・米国防総省が選んでいる

  • 軍隊のシビリアン・コントロール
  • 国民が政治意思を託して選出した国会議員による、公開される国会における立法
  • 国民が正しく政治判断をする為の、十分な情報の開示
  • 政策決定過程の全てを建設的批判にさらす可視性・透明性

明治維新でロスチャイルドが規制した、健全な民主主義の発展に必要なものを、「戦後」日本はロスチャイルド国際連合によって完全に奪われた。

「国民への説明責任」を持たないロスチャイルド国際銀行金融連合の日本銀行「政策委員会」が経済面で、ロスチャイルド国際金融軍産複合体の在日米軍=米国防総省・米国務省「日米合同委員会」が軍事面で、「戦後」日本の政治・外交権力を統制・支配している

220px-C_Douglas_Dillon
ディロン・リード会長クラレンス・ダグラス・ディロン

日本を事実上の「米国の基地植民地」とし、日本が主権と独立を喪失することと同義である「日本全土治外法権」を米軍に与える日米安全保障条約は、ディロン・リード社長ジェイムズ・フォレスタル米国防長官と、占領軍経済政策最終決定権を持っていた同社副社長ウィリアム・ドレイパー陸軍次官が書いた

対日講和条約交渉の米国側代表であり、『国連憲章』起草者の一人であるジョン・F・ダレスの下で働いていたディロン・リード会長クラレンス・ダグラス・ディロン(1959年から国務次官、財務長官を歴任)が、自衛隊(警察予備隊、保安隊)発足前後に米国の軍事産業要人を引き連れて来日し、三菱重工などディロン・リードが解体中止させ再編成した日本の軍事産業を、米国ロスチャイルド連合に統合した。

クラレンス・ダグラス・ディロンはまた、株式会社「日本技術生産協力会」(後に「日本兵器工業会」_1988年に解散後は社団法人「日本防衛装備工業会」)を設立、戦後日本の兵器・軍需装備品の生産・販売・購入がディロン・リードを通して行われるシステムを構築した。


ロスチャイルド国際金融連合の「日本占領」を以て、「全世界の敵・悪の枢軸ファシズム国家ドイツ・日本・イタリアとの戦争に勝利した『連合国』即ちロスチャイルド国際金融連合のフロント組織『国連』が、『世界統一政府』的・世界の指導者的立場に立ち、世界の諸国から『拠出金』という税金を吸い上げながら、『東西冷戦体制』『対テロ戦争体制』の舵取りをする(=世界戦争経済で儲ける)ことの正当性・正統性」が捏造された

「東京裁判史観」とは、ロスチャイルド国際金融連合の世界戦争経済支配に「正義の国連」という「化けの皮」を着せるために為された日本への誣告である

pearl-harbour-missouri-sinking
真珠湾で日本軍に撃沈される米海軍艦ミズーリ号

日本は中国・米国を侵略していない

日本では通常「侵略戦争」と呼ばれる、国際法における「War of Aggression」とは、「正当防衛によらず、領土の獲得や他国民の支配を目的とし、『自発的に』起こした戦争」のことである。中国とソ連の国際共産主義者・赤軍の度重なる挑発で始まった満州事変や支那事変、ルーズベルトの謀略の「ABCD包囲網」__数千万人の失業者が発生すると予測された石油・屑鉄などの禁輸等、米国務長官ケロッグも「戦争行為」と呼んだ経済制裁__で撃たされた「真珠湾への第1撃」、それを「卑怯撃ち」にして米国民の怒りを煽った吉田外務省の「日米交渉打切り文書(宣戦布告)の故意の手交遅延」で始まった「太平洋戦争」は、断じて侵略戦争ではない。

「共同謀議」で裁かれるべきは、ロスチャイルド国際連合の方であった

(拙ブログ別稿「原爆と真珠湾:あの戦争の真実を、オバマ広島演説の自己欺瞞が覆い隠している」をご覧ください)

「[……]日本は産品が、蚕を除いてほとんど何もありません。日本には綿がない、羊毛がない、石油製品がない、スズがない、ゴムがない、その他多くの物がない、が、その全てがアジア地域にはあった。もし、それらの供給が断ち切られたら、日本では1000万人から1200万人の失業者が生じるであろうことを、日本は恐れていました。それゆえ、日本が戦争に突入した目的は、主として安全保障(security)によるものでした____ダグラス・マッカーサー元帥、総司令官解任後の1951年5月3日から開催された米国上院議会「軍事外交共同委員会」における証言

Comfort_women_crossing_a_river_following_soldiers
日本軍将兵を追いかけて川を渡る慰安婦  (日本の慰安婦 wikipedia)

戦場慰安婦は「性奴隷」などではなく、「強制連行」など無かった

朝鮮での女性の月給が20円だった時代に、「月収300円以上」の戦場慰安婦(生活のため「醜業」に従事した職業婦人)は、新聞広告や口コミで応募者が殺到、大がかりな軍事行動を伴う「強制連行」など、必要も意味も全くなかった

本 Moon Oku-chu Ianfu Book

軍票でもらえる給料のほか、宴会などでもらったチップ(現金)を戦地郵便貯金に貯め、ほんの数年でダイヤモンドやワニ革バッグを買ったり、東京に家が5・6軒建てられるほども稼いだ、文玉珠の例もある。文玉珠は、酔って日本刀で切り掛かってきた客の日本兵を、逆に刺し殺してしまったが、軍法会議で「正当防衛」が認められ、無罪放免となり、馴染み客の日本兵たちから「よかったな」と喜んでもらっていた。それのどこが「性奴隷」なのか?

(拙ブログ別稿「「慰安婦『強制連行・性奴隷』説」は完全に破綻している__慰安婦には「職業選択・廃業・外出・外泊の自由」があった。__唯一客観的に検証された朝鮮人元慰安婦・文玉珠の体験記を精読する①」をご覧ください)


日本の主権の放棄を意味する『日本国憲法』と日米安保条約のそもそもの根拠とされた、独り日本を「悪玉」扱いする東京裁判史観「南京大虐殺」「中国侵略」と「慰安婦=性奴隷」の誣告は、ロスチャイルド国際連合による原爆投下を正当化すると同時に、日本と世界の国民を思考停止させ、「戦争の総括」「貧困・格差の原因究明」がなされることを阻止して、戦争金融サギ・グローバリズム帝国主義「新世界秩序」による全人類奴隷支配という、ロスチャイルドが問われるべき「世界平和と人道に対する罪」を隠蔽している

少し調べればわかることを調べもせず、日本人は自分達の祖父を、父を、兄を、「侵略者」「虐殺者」「強姦魔」と決めつけて、無実を信じてあげることも、それを証明する努力も、怠ってきた。

日本国民は、『日本国憲法』が、私達の祖父、父への冤罪を根拠に制定された事実、『日本国憲法』を「憲法」として戴くことで、私たち自身を「永遠に更生不可能な前科者」としてなぶり続けているのだ、という事実から目を背けたまま、70年余も過ごしてしまった。

日本人の思考停止は、しかし、世界の諸国民にも思考停止をもたらした。特に100万もの無辜の民を殺害した原爆投下や東京大空襲など全国無差別焼夷弾爆撃の是非を今も問い続けるアメリカ合衆国の国民にとっては、欺瞞のロスチャイルド国際連合史観の蔓延は、むしろ歪んだ「戦争贖罪認識」となって、日本同様にその国民精神を蝕むことになった。

「日本人は第二次世界大戦時に『中国侵略』『南京大虐殺』をしたのだから、原爆を落とされても仕方がない。(それにくらべたら、日本兵の頭蓋骨を置物として故郷で待つガールフレンドに贈るのくらい、可愛いものじゃないか!)」(http://time.com/3880997/young-woman-with-jap-skull-portrait-of-a-grisly-wwii-memento/)

「日本人は『20~41万人』の朝鮮人、中国人、フィリピン人などアジア各国及びオランダの女性・少女を拉致して性奴隷にしたのだから、北朝鮮が数人の日本人を拉致したことを非難する資格はない」(https://en.wikipedia.org/wiki/Comfort_women)

戦争の真実を知らなければ、戦争を総括することは出来ない。総括なしには、真の反省もあり得ない。戦争を始めたのは、本当は誰なのか。その目的は何だったのか。その真実を知って初めて、戦争を永遠に、本当に、「放棄」することへの第一歩が踏み出せる

(以下、「『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版4/5]」に続きます

ロスチャイルドの「通貨発行権」統制により、日本と世界の庶民は「新世界秩序」カーストの「無自覚の債務奴隷」にされた__『日本国憲法』無効確認で世界から戦争と貧困を根絶する[総合版1/5]

FRB設立・世界金融大恐慌からナチス台頭、原爆投下と日本の敗北・占領、東西冷戦を経て対テロ戦争へ………「世界戦争の世紀」のシナリオはロスチャイルドが書いた___『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版2/5]

を既読でない方は、こちらからどうぞ)

FRB設立・世界金融大恐慌からナチス台頭、原爆投下と日本の敗北・占領、東西冷戦を経て対テロ戦争へ………「世界戦争の世紀」のシナリオはロスチャイルドが書いた___『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版2/5]

三つの世界大戦の後に、ロスチャイルドの「世界金融革命」「世界金融統合」が完成する

ロスチャイルドの「イルミナティ」3代目首領アルバート・パイクが1871年、「三つの世界大戦」を予告する

260px-Albert_Pike_-_Brady-Handy.JPEG Image
「メ―ソンの黒い教皇」アルバート・パイク

「未来計画」(アルバート・パイクが「イルミナティ」2代目首領ジュゼッペ・マッチ―ニに宛てた書簡)

  1. 第1次世界大戦は、ツァーリズムのロシアを破壊し、広大な地をイルミナティのエージェントの直接の管理下に置くために仕組まれることになる。そして、ロシアはイルミナティの目的を世界に促進させるための〝お化け役″として利用されるだろう
  2. 第2次世界大戦は、「ドイツの国家主義者」と「政治的シオニスト」の間の圧倒的な意見の相違の操作の上に実現されることになる。その結果、ロシアの影響領域の拡張と、パレスチナに「イスラエル国家」の建設がなされるべきである
  3. 第3次世界大戦は、シオニストとアラブ人との間に、イルミナティ・エージェントが引き起こす、意見の相違によって起こるべきである。世界的な紛争の拡大が計画されている
  4. キリストの教会と無神論の破壊の後、ルシファーの宇宙的顕示により、真の光が迎えられる

(『教科書が絶対に教えない 闇の世界史』ウィリアム・ガイ・カー)

第一次世界大戦を経て、ロスチャイルド金融貴族が「世界平和のための国際機構」国際連盟を設立し、「ロスチャイルドの世界中央銀行」BIS(国際決済銀行)によって世界を統率する「ヴェルサイユ体制」が構築され、「バルフォア宣言」によるロスチャイルド主導の「ユダヤ国家建設」への布石が打たれた

Château_de_Pregny
国際連盟の会場は仏ロスチャイルド家の居城 シャトー・ド・プレニー

世界金融大恐慌と「ファシズムの脅威」で世界の諸国をロスチャイルド国際連合「連合国」として金融統合し、第二次世界大戦を勃発させたロスチャイルドは、アメリカ・ドルを「新・国際基軸通貨」とする金融システム「ブレトン・ウッズ体制」と、「新・超大国」アメリカが「世界の警察」として第二次大戦後の東西冷戦の世界を統率する軍事システム「サンフランシスコ体制」の両輪で、「新世界秩序」金融カースト制度を構築した

UN HQ NY
NY国連本部ビルの土地は、ロックフェラーが購入・提供した

「鉄の壁」崩壊[東西ドイツ統合]と「天安門事件」に象徴される「東西冷戦終結」が促進した「ヨーロッパ統合」=「EU結成」の一方で、世界は「民族対立」の時代へと誘導された

ロスチャイルド国際金融軍産複合体が起こした自作自演テロ「アメリカ同時多発テロ(通称「9.11」)」が引き金となった「対テロ戦争」の末に、第三次世界大戦ーユダヤ対アラブ・イスラムの、エルサレムと世界の完全支配をかけた「善と悪の間で戦われる世界最終戦争(アルマゲドン)」が、引き起こされるのか?

【PHASE 3(1910-1919)___FRB設立と第一次世界大戦[国際連盟とBISのヴェルサイユ体制への布石]】

  • 1907年_ロスチャイルド金融連合によってアメリカに金融恐慌が起こされる(「1907年のパニック」)_ポール・ウォーバーグが「この教訓を生かすため、中央銀行の設立が必要」と繰り返し主張を始める
  • 1910年_ロンドン・モルガン商会がモルガン・グレンフェルに改組[米ロスチャイルド連合と英ロスチャイルド連合を連結]

■1910年_ロスチャイルドが二度もその「永続的設立」に失敗した「ロスチャイルドのアメリカ中央銀行」設立を今度こそ成功させる為、J・P・モルガン所有のジキル島で秘密会議が持たれる

この秘密会議の出席者は、

  • ポール・ウォーバーグ ロスチャイルド代理人で、クーン・ローブ創業者ソロモン・ローブの娘婿、クーン・ローブ商会共同経営者
  • フランク・ヴァンダーリップ ロックフェラーとクーン・ローブを代表する「ナショナル・シティ・バンク・オブ・ニューヨーク」頭取
  • ネルソン・オルドリッチ J・P・モルガンの投資パートナーで、ジョン・D・ロックフェラーJr の義父、共和党上院議員/院内幹事、全国通貨委員会委員長
  • エイブラハム・アンドリュー 連邦財務次官補/通貨委員会特別補佐官
  • ヘンリー・デイヴィソン J・P・モルガン共同経営者
  • チャールズ・ノートン J・P・モルガンの「ファースト・ナショナル・バンク・オブ・ニューヨーク」頭取
  • ベンジャミン・ストロング J・P・モルガンの「バンカーズ・トラスト・カンパニー」社長、後にニューヨーク連邦準備銀行の初代総裁

■1912年_ロスチャイルドの「候補者全員融資」で「出来レース」の大統領選挙の末、ウッドロー・ウィルソン大統領が誕生

Woodrow_Wilson_(Nobel_1919)
ウッドロー・ウィルソン

大統領候補者3人の支援者は、ウッドロー・ウィルソンがポール・ウォーバーグとジェイコブ・シフ、ウィリアム・タフトがポール・ウォーバーグの従兄弟フェリックス・ウォーバーグ、セオドア・ルーズベルがオットー・カーン…………4人全員がロスチャイルド代理人・クーン・ローブ商会の共同経営者で、フランクフルトのゲットーからのロスチャイルドの「血の盟友」たちであった。

■1913年_「ロスチャイルドの中央銀行」FRB(連邦準備制度)設立

frb
FRB 連邦準備銀行

米国の「通貨発行権力」[通貨の流通量・価格の決定]「金融政策決定権」を持つ連邦諮問評議会とニューヨーク連邦準備銀行は、事実上、ロスチャイルドの支配下におかれた

ニューヨーク連邦準備銀行の株主は、NCB(ナショナル・シティ・バンク)、FNB(ファースト・ナショナル・バンク)、NBOC(ナショナル・バンク・オブ・コマース)等………これらの銀行の株主は全てロスチャイルド系投資銀行:

  • ロスチャイルド銀行(ロンドン、ベルリン)
  • ラザール・フレール(パリ)
  • イスラエル・モーゼス・シフ銀行(イタリア)
  • ウォーバーグ銀行(アムステルダム、ハンブルグ)
  • リーマン・ブラザース(ニューヨーク)
  • クーン・ローブ商会(ニューヨーク)
  • ゴールドマン・サックス(ニューヨーク)
  • チェイス・マンハッタン銀行(ニューヨーク)

FRBの株を、米国政府は一株も所有していない

アメリカ・ドルは「米国債を担保に、ニューヨーク連邦準備銀行が政府に貸し付けた債券」であり、即ちアメリカ国民はロスチャイルドの銀行に借金して、税金を払い、物品やサービスを購入するたびにロスチャイルドに「本当は払わなくてもよい利子」(25~35%)を払い続けている。

1ドルは連邦準備制度に対する1ドルの負債を表している。連邦準備銀行は無から通貨を創造し、合衆国財務省から政府債券を購入する。利子の付いた流通資金を合衆国財務省に貸し出し、合衆国財務省に対する小切手貸付けと帳簿に記帳するのである。財務省は10億ドルの利付債の記帳をおこなう。連邦準備銀行は財務省に対して債権の代価の10億ドルの信用を与える。こうして10億ドルの債務を無から創造するのだが、それに対してアメリカ国民は利息を払う義務を負うことになるのである」_ライト・パットマン下院議員、1964年、「下院銀行通貨委員会」公聴会での証言

「通貨発行権」を、ロスチャイルドが、或いは他の誰かが「私有」するということは、ロスチャイルドが作り上げた「金融ねずみ講」に、国民全員が何も知らないままに「強制加入」させられ、その「ねずみ講」の頂点に座るロスチャイルド、或いは他の「誰か」に、永久に利子を払い続ける、ということである。

  • 1914年_イルミナティが組織した「青年ボスニア」が第一次世界大戦の引き金を引く[米モルガン商会が英国の公債引受人(fiscal agent)となる]
  • 1915年5月7日_ロスチャイルド金融連合が仕組んだ「偽旗攻撃」(ドイツUボートにアメリカ人128人が乗ったイギリス客船を撃沈させた)ルシタニア号事件で、アメリカの「孤立主義政策」が一転する
  • 1915年_フセイン・マクマホン協定、1916年_サイクス・ピコ条約、1917年_バルフォア宣言 [ロスチャイルド一族による「中東三枚舌外交」-「ユダヤ vs アラブ」の対立構図の創出]

  • 1917年_クーン・ローブ商会の融資でロシア革命 [ロスチャイルドのバクー石油利権確立、ロシア国内のユダヤ人解放と、レーニン、トロツキーらユダヤ人が支配するソビエト連邦誕生]

  • 1918年_「ロスチャイルドの国際連盟設立趣意書」であった「14か条の平和原則」をドイツが受け入れ、第一次世界大戦が終結

Poppy 2018
「ポピー」英王立戦争博物館 2018年

  • 1919年_ヴェルサイユ講和会議 [国際連盟・BIS(「中央銀行の中央銀行」国際決済銀行)設立への布石]

  • 1919年_ロンドン金属取引所でロスチャイルド5社が金取引の独占体制確立
  • 1919年_ドイツ・ナチス党、イタリア・ファシスト党が結成_米ロスチャイルド連合の融資を受けて急成長する

ロスチャイルド金融連合によってドイツに課せられた1320億マルクの巨額賠償金(外貨支払い)をBISが吸い上げ、それを英国への融資元・米モルガン商会に返済する一方、モルガン、ウォーバーグ(クーン・ローブ)、ロックフェラー、ハリマン、ブッシュら米ロスチャイルド連合が、BIS、イングランド銀行、チェイス・パリ銀行を通じてヒトラー・ナチスへ融資(貸付)していた。これら全ての金の動きに米ロスチャイルド金融連合に有利な金利・為替レートが設定されていたことは言うまでもない。

  • 1923年_第一次世界大戦後の連合国のドイツへの賠償金督促と経済封鎖のため、ドイツ銀行は国債を乱発、物価が25000倍にもなるハイパー・インフレが起こる
  • 1924年_モルガン商会が、クーン・ローブ商会に替わって、関東大震災(1923年)の発生を受けて日本政府が発行した総額1億5,000万ドルの高利「国辱公債」震災善後処理公債を引き受け

 

Desolation_of_Nihonbashi_and_Kanda_after_Kanto_Earthquake
京橋の第一相互ビルディング屋上より見た日本橋および神田方面の惨状(関東大震災wiki)

【PHASE 4(1928-1945)__世界金融大恐慌と第二次世界大戦[ブレトン・ウッズ体制への布石]】

1928年「パリ不戦条約」で、欧米列強にとって全く無意味な「『侵略戦争』の非合法化」をロスチャイルド国際連盟が謳った時、「1931年に満州事変、1937年に支那事変、1941年に対米英戦争で、日本が『侵略戦争』を引き起こし、ドイツとともに『悪のファシズム枢軸』として『正義と民主主義の連合国』に完膚なきまでに打ち負かされ、『無条件降伏』して『征服』(デベラチオ=全部占領)される」というストーリーが、既に決定されていた。

1929年世界金融大恐慌は、日本・ドイツと世界の諸国の経済を破壊し、ロスチャイルド金融帝国からの借金で世界戦争へと向かわせるために、ロスチャイルドのFRBが引き起こした_[世界の諸国の「ロスチャイルドの債務奴隷」化]

  • 1929年_ダイアモンドの採掘、加工、販売………全てをセシル・ローズの(つまりロスチャイルドの)「デ・ビアス」を介するシステム「CSO 中央販売機構」が設立され、ロスチャイルドのダイアモンド世界独占統制が確立

■1930年5月17日_「中央銀行の中央銀行」「ロスチャイルドの世界中央銀行」BIS(国際決済銀行、通称「バーゼル・クラブ」)設立

BIS
スイス・バーゼルのBIS

■1930年5月_高橋是清がジェイコブ・シフのクーン・ローブ商会から借りた「日露戦争債」(4%利付英国スターリング・ポンド建て、1905年11月発行)を、再び高橋是清が、アメリカ・ドル建て7100万ドルと英ポンド建て1250万ポンドに分けて「借り換え」る(発行金利6.2%、毎年の利払費530万円増→[第2の「国辱公債」]富田俊基『1930年代における国債の日本銀行引き受け』 

■1931年_満州事変、1937年_支那事変を、ロスチャイルド「コミンテルン」が引き起こす[日本が「15年『侵略』戦争」に引きずり込まれる]

  • 1931年、1932年_ロスチャイルド一族フランシス・リンドレーと、モルガン一族であり、「黒船」ペリー提督の兄オリバーのひ孫アリス・ペリーを妻に持つジョゼフ・グルー(両者ともモルガン・グレンフェル代理人)が、それぞれ駐日英大使、駐日米大使として着任[日本政府の「侵略戦争」遂行監視]
  • 1933年_ナチスが政権を取り、ヒトラーが首相に就任(翌年「総統」に)
  • 1933年_フランクリン・デラノ・ルーズベルトが大統領に選出される
  • 1937年_ジェイコブ・シフの親戚コーデル・ハルが、幕末・明治からの「不平等条約」日米通商航海条約を、「日本の中国侵略に抗議する」として一方的に破棄

375px-Fumimaro_Konoe
近衛文麿

  • 1938年_ロスチャイルド「コミンテルン」と通じた近衛文麿が、1月「国民政府を対手とせず」声明でトラウトマン工作をぶち壊しにし、日中戦争を泥沼化させる。11月、1940年7月の「基本国策要綱」とともに東京裁判で「世界侵略計画」と断罪される「東亜新秩序」声明を出す
  • 1939年_ヒトラー・ナチスのポーランド侵攻、続くソビエト連邦のポーランド侵攻で第二次世界大戦勃発[ヨーロッパ最大のユダヤ人口を擁するポーランドのユダヤ人が、ドイツ・ソビエト両サイドから「国外退去命令」を受ける→新ユダヤ人国家・イスラエルへの移入への布石]

「もし、ヨーロッパ内外の国際ユダヤ金融業者たちが今一度、世界を戦争の惨禍に叩き込むことに成功したとしても、その結果は、世界のボルシェヴィズム化でもなければ、ユダヤ民族の勝利でもない。それは『ヨーロッパからのユダヤ民族の消滅』である!」(If the international Jewish financiers in and outside Europe should succeed in plunging the nations once more into a world war, then the result will not be the Bolshevisation of the earth, and thus the victory of Jewry, but the annihilation of the Jewish race in Europe!)____アドルフ・ヒトラー、ドイツ第三帝国議会での演説、1939年1月30日

■1939年_原爆開発製造「マンハッタン計画」が、チャールズ・ハンブローと、後にIAEA(国際原子力機関)を創設するベルトラン・ゴールドシュミット(両者ともロスチャイルド一族)の監督の下、GE、ウェスティングハウス、デュポンら米ロスチャイルド連合の主導で始動。原料ウランは米コロラド州、カナダ、コンゴのロスチャイルド支配下の鉱山から調達された。

  • 1940年9月27日_近衛文麿が「日本の『ファシズム枢軸』への加担」となる「日独伊三国同盟」締結
  • 1940年10月7日_「ルーズベルトのお気に入り」海軍情報部極東部長マッカラムによる「ABCD包囲網」など「日本に第一撃を撃たせるための8項目」計画書
  • 1941年11月_米軍マーシャル参謀本部長が秘密記者会見で、フィリピン基地から日本都市を焼夷爆撃する構想を述べる(荒井信一『空爆の歴史―終わらない大量虐殺』)
  • 1941年12月8日(米国時間で7日)_ロスチャイルドの下僕・吉田茂の外務省とルーズベルトの友人・野村吉三郎駐米大使の「痛恨の大失態」=「宣戦布告文書の米国務省への手交遅延」によって「卑怯撃ち」にされた真珠湾攻撃で、対米英「侵略」戦争「太平洋戦争」開戦

第二次世界大戦は、ロスチャイルドに融資・血縁姻戚関係で繋がるチャーチル、ルーズベルト、スターリン、ヒトラー、近衛文麿、吉田茂によって注意深く計画され、そして遂行された

  • 1943年11月_東京で大東亜会議開催[大東亜共栄圏ー欧米列強の植民地にされている東アジア諸国との軍事連携=独立戦争への協力]

330px-Greater_East_Asia_Conference
左からビルマ、満州、中華民国、日本、タイ、フィリピン、自由インド仮政府の首脳

  • 1944年7月_ロスチャイルド一族ヘンリー・モーゲンソーJrの主導によるブレトン・ウッズ会議_IMF(国際通貨基金)IBRD(国際復興開発銀行)設立[アメリカ・ドルを新・国際基軸通貨に設定]

第二次世界大戦は、ロスチャイルド「新世界秩序」の金融基盤を構築する世界金融パラダイム・シフトのための戦争であった

ロスチャイルド国際金融軍産複合体が、アメリカ合衆国を「世界の軍需工場」「世界の金と軍需物資の集散地」としたため、第二次世界大戦中に世界の金(ゴールド)の65%が米国に集中した。

  • 1944年9月_ハイドパーク協定で、チャーチルとルーズベルトが「原爆を、(ドイツではなく)日本に使用する」ことを密約(英国立公文書館所蔵秘密文書 PREM3/139/9)
  • 1944年12月19日_日本占領政策最終決定権力を持つことになる国務・陸軍・海軍調整委員会 (State-War-Navy Coordinating Committee)「SWNCC」が、ロスチャイルド連合ステティニアス国務長官、スティムソン陸軍長官、フォレスタル海軍長官によって設置される

  • 1945年3月10日_東京大空襲ー米軍の夜間無差別爆撃・焼夷弾集中投下攻撃により死者10万人、罹災者100万人超
  • 1945年8月6日と8月9日_「悪のファシズム枢軸」日本の広島・長崎への、ロスチャイルド国際連合の「正義の」原爆投下

Atom Bomb
1945年8月9日、上空18kmまで上昇した長崎での核爆発によるキノコ雲(第二次世界大戦wiki)

ウランとプルトニウム、二種類の原爆の威力を確かめる為、わざわざ2回に分けて行われた、ロスチャイルド国際金融軍産複合体による原爆投下は、軍事的には、「東西冷戦」「軍拡競争」「核拡散」を見越した「国際兵器見本市」であり、戦争金融経済的には、民間人をも巻き込んだ「原子力エネルギーを基盤とする大量生産・大量消費時代の開幕」を告げる、あまりにも邪悪な、あまりにもむごたらしい「ファンファーレ」であった

【PHASE 5(1945-1951)_第二次世界大戦の終結と日本占領】

  • 1945年8月15日_「平和と安全と正義の新秩序」(=「新世界秩序」)を日本に到来させるための、「無責任な軍国主義勢力の駆逐」を連合国側の「条件」の一つとするポツダム宣言受諾=日本の降伏による戦争終結を告げる昭和天皇の玉音放送_[天皇統治の国体護持を日本側からの「条件」とした、「有条件降伏」]

ポツダム宣言は、「モルガン一族」ジョゼフ・グルー国務次官、「スカル&ボーンズ」ヘンリー・スティムソン陸軍長官、「ディロン・リード社長」ジェイムズ・フォレスタル国防長官らロスチャイルド一族による「三人委員会」によって書かれた

  • 1945年8月30日_連合軍総司令官SCAPダグラス・マッカーサー元帥が、「バターン死の行進」にあてつけた「バターン号」で厚木飛行場に乗り込む

マッカーサー日本に乗り込む
コミンテルン・スパイであった『Newsweek』のコンプトン・パケナムを含めたマッカーサー一行

[天皇も日本政府も、その下に隷属させる強大な権力者」マッカーサーは、それでも、連合軍GHQの「表向きの」長であるというに過ぎなかった。

日本を支配する占領軍GHQを、さらにその上から統制し、日本の「真の支配者」として君臨していたのは、ロスチャイルドCIA(『Newsweek』のハリー・カーン)と、「モルガン」ジョゼフ・グルーが取り仕切るACJ「American Council on Japan 米国対日評議会」(1948年6月結成)と、GHQ/SCAPの下部組織[実質的には極東委員会の出先機関]として駐ソ米国大使アヴェレル・ハリマンが設置したACJ「Allied Council on Japan 連合国対日理事会」(1945年12月設立)であり、その「奥の院」には、米国務省・国防総省を支配するアメリカ・ロスチャイルド連合の雄、投資銀行/武器商のディロン・リード社がいた

『Newsweek』の大株主は、ロスチャイルドのモルガンメロンゴールドマンハリマンであるが、「日本占領」時の実権者は、満州の鉄道利権を狙っていたアヴェリル・ハリマンであった。

ACJの会員名簿には、ロックフェラーのスタンダード・オイル、戦後の原発政策に関わってくるGEウェスティング・ハウスなどの経営者や、ロスチャイルドのFirst National Bankのジョン・L・カーティスなどが名を連ねていた。

GHQの敗戦国・日本への第一声は、「ディロン・リードへの借金返済」であった

1933年にアメリカがソ連を公認した時、ソ連の公債を引き受けたディロン・リードは、ヒトラー・ナチスの1920年代、30年代の外国融資の3分の2を引き受けており、「連合軍の日独占領」とは、文字通りの「ディロン・リードの借金取り立て」にほかならなかった。

「昭和維新」のクライマックス、「ロスチャイルド国際連合による日本占領」の核心は、明治維新に続く日本経済侵略・金融支配と、経済システムの大改造にあった

【明治維新の核心②】_「富は知恵を妨げる」「清貧」の武士道精神を、徳川幕府とともに破壊して、「金と謀略」のロスチャイルド金融帝国の経済侵略「通貨発行権・戦争金融サギ」に都合の良い「近代的」証券株式市場の整備

【明治維新の核心③】_江戸期日本財閥の解体と、「ロスチャイルドの新興財閥」三菱を加えた再編成[日本ロスチャイルド連合統合]

ディロン・リード副社長ウィリアム・ドレイパー陸軍次官は、日本占領・経済政策立案の中心人物として、SCAPマッカーサーの頭越しに、「ニューディーラー」達の反トラスト・カルテル法「集中排除法(財閥解体法)」から金融・保険業を除外させて換骨奪胎し、事実上財閥解体中止、「日本を『反共の砦』にするための再軍備」=いわゆる「逆コース」を推進させた

吉田茂が「池田ミッション」で密約したGHQ経済顧問ジョゼフ・ドッジはドレイパーの「盟友」、SCAP副官L・E・バンカーは元モルガン、そして『Newsweek』1947年12月1日号で極東委員会の財閥解体に関する秘密文書「FEC230」を暴露、GHQの「急進的社会主義政策」を批判した「知日派」(戦前に東大教授も務めた)弁護士ジェームズ・L・カウフマンはディロン・リードの「非公式」の代理人であった。

_20190402_123654

『渡辺武日記 対占領軍交渉秘録 大蔵省財政史室編』は、「日本占領」の実相が、ロスチャイルド国際金融連合による、日本経済全体の、米英ロスチャイルド連合への「吸収合併」であったことを、如実に物語っている。

渡辺武のもとには、英ロスチャイルドとJ・P・モルガンから、それぞれ1949年11月2日(『日記』p. 402)と1950年9月22日(『日記』p. 556)に、日本の外債引き受けをしたい旨の申し入れが入るが、ディロン・リード代理人カウフマンから「new loan は全てディロン・リードを通せ」と申し渡されていた(1947年8月29日、『日記』p. 118)ため、これらの案件の処理はGHQ(ディロン・リード米国務省・国防総省)へ回された。そして、講和条約締結後も、「日本が日本の財務管理をできる立場」に戻ることはなかった。

日本銀行を、FRBのような株式会社にするのがディロン・リードの当初の意向であったが、結局のところ米国の「第一・第二合衆国銀行」と同じ「認可法人」という範疇に置くにとどめ、しかし、Federal Reserve Board(連邦準備制度)同様の「Board 政策委員会」と、その下部組織として「経済三団体」を設立することで、FRB同様の機能を持たせたロスチャイルド人事の経済支配体制を、日本にも確立した。

  • 1946年4月30日_経済同友会、経済団体連合(経団連)、日本商工会議所の「経済三団体」が、米国青年会議所などを参考に、日本銀行「政策委員会」を補完する組織としてディロン・リードGHQの肝いりで設立される_[日本政府にロスチャイルド国際金融連合の「上意」を「下達」する「経済政策指揮系統」の確立]


明治維新の時も、日本銀行と横浜正金銀行の設立は大日本帝国憲法の制定に先行したが、「昭和維新」でも、やはり日本銀行「政策委員会」と「経済三団体」の設立が、『日本国憲法』制定に先行した。

このことは、明治維新と「昭和維新」が、本質的にロスチャイルド金融帝国の日本経済侵略であったことの証左である。

明治維新よりずっと前、18世紀終わりに「初代ロスチャイルド」であるマイヤー・アムシェルが12人の実力者と謀った「世界支配計画」の本質が、世界の諸国民が何も知らないままに為される「世界金融統合」による、世界人類の「債務奴隷支配」であることの証左が、その一局面として為されて来た明治維新、「昭和維新」、「平成維新」なのである。

「民主主義」「国民主権」「人権尊重」などというものは、彼らが「愚かな民を、愚かなままに保って支配する」そのためにばらまいた、無意味な「ただの言葉」に過ぎない。

(以下、「ロスチャイルド国際連合は、『日本国憲法』と日米安保条約によって、日本の主権と独立を簒奪し、日本民族の名誉と尊厳を蹂躙している____『日本国憲法』無効確認が世界から戦争と貧困を根絶する[総合版3/5]に続きます)

(前稿ロスチャイルドの「通貨発行権」統制により、日本と世界の庶民は「新世界秩序」カーストの「無自覚の債務奴隷」にされた__『日本国憲法』無効確認で世界から戦争と貧困を根絶する[総合版1/5]

を既読でない方は、こちらからどうぞ)

東京裁判と対で、天皇と日本人を虐待し侮辱する『日本国憲法』の「改正」では、日本の「主権と独立を喪失した敗戦奴隷」の立場は変えられない__『日本国憲法』無効確認への道②

国連における『日本国憲法』無効確認・大日本帝国憲法現存確認だけが、日本を東京裁判史観の洗脳から解き放ち、完全な独立主権国家にする

『日本国憲法』の改正は、たとえ「全部改正」であっても、「自主憲法」にはならない__制定の根拠となった東京裁判史観=「日本侵略国家説」が連合国の誣告であることを告発しない限り、「連合国隷従」=「戦後レジーム」から脱却できない

『日本国憲法』の最も大きな役目のひとつは、「日本が侵略者」「連合国が正義」と日本国民に繰り返し言い聞かせ、信じ込ませること__本当の侵略者=連合国の、現実の日本侵略・支配を疑わせないことである

講和条約締結後、吉田茂の密約によって設置された日米合同委員会が「新GHQ」となり、日本と世界の国民を偽の歴史観で洗脳する、国際法にも国際倫理にも反した「連合国=米軍の日本占領」が、現実に継続している

「南京大虐殺」「中国侵略」「満州・台湾・朝鮮植民地奴隷支配」そして「慰安婦強制連行・性奴隷」__

連合国の、「東京裁判史観という日本への誣告」と、それを利用した日本と日本国民に対する「恐喝」にも似た終わりなき搾取を止めさせるためには、その罪を全世界の目前で__国連という場で__告発する、即ち「『日本国憲法』無効確認・大日本帝国憲法現存確認」をするほかに道がない

『日本国憲法』は、日本国の象徴・天皇の統治大権を否定して「主権者」国民を支配して日本ごと支配するための「共和制『憲法』」であり、自衛権・交戦権という国家の「自然権」をも否定する、日本民族のアイデンティティー否定の人権蹂躙「憲法」である

大日本帝国憲法発布

「ナチ全権委任法」がヒトラー独裁政権を「民主主義的・合法的」に成立させたように、「国民主権」の『日本国憲法』が、大日本帝国憲法と天皇を排除して、「戦後レジーム=国連(連合国)至上主義独裁」を「憲法」の名を騙りながら実現させた

「戦後保守55年体制」を引き継ぐ自民党安倍政権の「憲法改正」とは、「至高の権威」天皇の「総攬=実権力の監視機能」を排除し、統治権力(=主権)を連合国(=米軍)に支配させる「『新世界秩序』独裁政治に都合のいい『日本国憲法』の護持」「『新世界秩序』利権の保護」

『日本国憲法』の制定は、それ自体が犯罪であって、『日本国憲法』の制定過程の検証とは、連合国の犯罪と日本政府の「犯罪幇助」を検証するということにほかならない__

だから、それを証明する『日本国憲法』無効論は、70年以上周知されないできた

吉田茂は、「サンフランシスコ講和条約で日本に主権・独立を回復させた」という嘘の裏で、「新GHQ」として機能する日米合同委員会という「ブラック・ボックス」を設置して、「肝心なことは全て米軍と日本官僚の間で秘密裏に決定する、在日米軍による日本占領永続体制」を作った

月2回行われる日米合同委員会の秘密会議で、「米国防省・米軍の意向」を各省庁トップが「伺い」、「日本のためになる」態を装った、その実米国を利するための「法律の調整」が行われる__立法権のない官僚たちによって、「事実上の立法行為」が行われ、三権分立と「権力の監視」という民主主義の根底が崩れ去っている

この「日米合同委員会体制」継続に必要な「権利・権力・権威」を「日米行政協定→日米地位協定」が担保し、行政協定・地位協定を新旧日米安全保障条約が、旧日米安全保障条約をサンフランシスコ講和条約が担保している__そしてさらにその裏で、「国連憲章」と「連合国製『日本国憲法』」が「日本の敗戦奴隷の地位」を担保している

「連合国=正義」を謳う『日本国憲法』と、サンフランシスコ講和条約・日米安全保障条約の基幹となった国連憲章は、「『幻の国連軍』詐欺」と敵国条項で日本国民をたばかり、束縛し、隷従を強いながら、偽善的人道主義を振りかざして国際金融資本の日本搾取装置となっている

日本政府の「『日本国憲法』無効論の不周知」「連合国の犯罪告発への及び腰」は、「無作為」「未必の故意」による北朝鮮の日本人拉致事件の不解決=「テロの容認・幇助」に、ひいては戦争・テロで儲ける「新世界秩序」の「世界搾取幇助」につながっている

『日本国憲法』無効論を「非現実的な無責任論」と罵倒し、無効論の国民への周知を妨げる「憲法改正」論者こそは、暴力団・連合国の恫喝に怯えて「現実逃避」し、連合国の同胞への「言論弾圧」に手を貸す「敗戦奴隷根性」に染まっている

「大日本帝国憲法=天皇制=戦前の日本=極右=悪」という連合国のプロパガンダによる洗脳が、戦後の日本人を卑怯卑屈な「大日本帝国アレルギー」にした

人類融和の祭祀王・天皇を戴く「強く、誇り高き大日本帝国」と「大東亜戦争の真実」が、日本人を再び世界の庶民の為に起ち上がらせる。そのために、大日本帝国憲法をとりもどす

今上天皇 

2016年「天皇陛下のおことば」は「平成の人間宣言」だった

国難突破解散」__そう安倍晋三首相が銘打った2017年衆院選は、10月22日開票され自公圧勝という結果で終わった。だがそれは、選挙前の世論調査で内閣支持率が37.1%と、不支持率41.8%を下回っていたにも拘らずの「ねじれ勝利」である。日本の選挙民には、2009年「政権交代選挙」で、「驕れる自民党にお灸をすえる」つもりでうっかり「悪夢の民主党政権」を誕生させてしまったことへのトラウマがある。

第4次安倍内閣は、「圧倒的多数の日本の世論」を味方につけて発足したのではない__「自民党が嫌でも、政権を任せられるまともな野党がないから、仕方なかった」__ということに過ぎない。

安倍政権も、それは充分承知しているらしく、「謙虚に向き合う」として、争点の一つだった「憲法改正」も「与党だけで発議しない」と野党への配慮を見せた。だが、安倍首相よ。それこそが日本国民のフラストレーションの原因だと、気付いていただきたい。

「天皇譲位問題」でも、「憲法改正」でも、自民党は天皇陛下御自身のお考えや国民の意見よりも、反日的思考形態を政策の基本におく公明党や革新野党との「すり合わせ」ばかりを重視してきている。

政府が「広く国民の意見を聞く」として開いた「天皇陛下の公務の負担軽減等に関する有識者会議」は、そもそも名称からして「公務の軽減は問題外」と仰っていた天皇陛下のお考えに反していたうえ、安倍政権による人選で、明らかに最初から安倍政権の「特例法対処」方針に収斂する議論をしていた。

天皇の問題も憲法の問題も、ともに離して考えることのできない「日本国の主権」に関わる問題である。

天皇陛下の問題提起は、まさにその「日本の主権」「日本の独立」について考えるべきであることを、国民に示唆していた。

「象徴天皇」とは何なのか、「象徴天皇」をかくまでに縛り付ける『日本国憲法』とは、一体なにものか、と。いま日本がこのような混沌の中にあることの原因は、戦後の日本人の、「経済大国」になってなお止まらぬ自信喪失の原因は、この「憲法」にあるのではないのか、と国民に自問させた。

だが、政府自民党の態度には、天皇陛下の譲位のご意向の表明を「『日本国憲法』への反抗」と見、陛下のご意向実現への国民の圧倒的支持を「『日本国憲法』護持への脅威」と見做しているような、ピリピリした苛立ちと警戒感が感じられた。

《当時、安倍晋三首相の周辺は、「天皇に弓を引く政権だとなれば、内閣が倒れかねない」と漏らしていた。政府関係者は「天皇のパワーが示された。政治と皇室の分離をいっそう徹底すべきだ」と訴える。》(2017年11月1日 朝日新聞『平成と天皇 第3部 政治の波間で③ 陛下の「おことば」権威なのか』二階堂友紀 ※太字引用者)

この「天皇陛下のご意向表明」によって巻き起こった一連の騒動を、日本国民の一人として眺めながら、なにやら「天皇・国民」対「政府自民党」のような、あってはならない対立構造が出現している、と感じたのは気のせいではなかったのだ。

政府自民党は、明らかに、「天皇陛下が、連合国の日本統治法である『日本国憲法』とその下位法である『GHQ皇室典範』の規定に反して、『連合国の日本統治規定にない譲位』をしたいという『わがまま』を、よりにもよって『連合国=米軍の意向』である『憲法改正』を前にして言い出した」ということに苛立ち、その天皇に完全に従う様子の国民の態度に「天皇の権威」の伸張を感じとって、焦っていた。2016年7月13日のNHK「天皇陛下、生前退位のご意向」スクープの直後の首相官邸付近からの最初のリアクションが、天皇陛下のご体調・ご心痛への心配ではなく、「寝耳に水」「聞いてない」という「不快感」だったことでもそれは明らかだ。

《「〔今上陛下が〕被災地訪問などで国民一人ひとりと向き合うことで、ソフトだが市井の人々の内面まで届く強固な『国体』が確立された」と分析し、「おことば」後の流れに危惧を抱》く原武史放送大教授の《「天皇の言動によって、民意や政治が動かされる危険性に、もっと自覚的になるべきだ」》、横田耕一九大名誉教授(憲法学)の《「戦後72年が過ぎ、天皇に影響を受けることなく主体的に判断しなければならないという意識が、薄れてきてはいないか。それは政治家だけでなく、主権者たる国民も同じだ」》(《 》内前出朝日新聞『陛下の「おことば」権威なのか』太字引用者)という、「戦前=天皇中心の国体=悪」という連合国史観で脳を飽和させた物言いが、拝中極左新聞である朝日新聞ばかりか、「知日派外国人」からは「極右」とまで言われる、安倍政権とその周辺の言論人達からも聞こえてくる。

天皇陛下の「おことば」とは「勅語」である。「勅語」は、勿論「権威」である。この者たちのいう「権威であってはいけない」理由とは、一体全体、何なのか?

1946年1月1日、占領軍の「天皇の権威を殺ぐ」方針により出された所謂人間宣言」において、昭和天皇は、それを逆手にとって、「連合国の言う『天皇制強権によって信じることを強制され、盲従を強いられた神話的権威』などではない、現実に基いた『万民の父母』としての人間天皇と『赤子』としての国民の間にある紐帯の、以前と変わらぬ確かな存在」を示し、日本国民を安心させた。

2016年8月8日のおことばで、今上陛下が仰ったことも、これと同じである。


皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共におこなって来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井しせいの人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは,幸せなことでした


ここに示されたことは、「天皇と国民の関係性に見る日本の在り方」=「『疑似家族国家』としての日本の『国体』」というものの永続性の確認であり、この不確実な時代に在って「天皇の高齢化の問題」=「天皇の人間としての限界」に接した国民の不安を払拭する「父母の赤子に対する慈しみ・慰め・いたわりの言葉」であって、まさしく「平成の人間宣言」であった。

【「天皇=権威」の国民意識に危機感を覚える「戦後レジーム利得者」達

この「おことば」に対し、国民が等しく感動を覚え、天皇の「譲位」の意向の早期の、そして恒久的な実現を望んだことは、政府筋がいうような安っぽい「同情」などではなく、人間として尊敬する「父母」天皇への、その一生を捧げた「務め」に対する「かたじけなさ」「もったいなさ」……、と言った方が正確であろう。

この国民感情を無視し、反対に「国民の気持ちはわかるが、しかし」と「否定」する政府とメディア・論壇を含む権力層は、「天皇と国民の紐帯」の強さに危機感を覚え、「陛下の『おことば』権威なのか」〔「否、権威などではない!」〕「政治判断を天皇の言動に左右されてはいけない」〔「連合国の『日本国憲法』によれば天皇は権威がないのだから、『政治権力の総攬=監視=チェック』は連合国に逆らうことになり、してはいけない!」〕「『主権者である国民とその代表者である政治家』はその『危険性』を自覚せよ」〔「国民の知らないうちに、連合国と政治権力が好き勝手に国民を搾取できるように、連合国によって制定された『日本国憲法』を、『戦後レジーム利権』保護の為遵守せよ!」〕という必死の、だが浮足立った煽動を、「保守」も「極左」も横並びに喚いているように見える。

朝日の記事にみえる「政府関係者」の「政治と皇室の分離を徹底すべき」とは、「天皇に政治への口出しをさせない」というだけでなく、「『至高の権威』的な政治権力の総攬=不裁可権の『不在』を徹底させる」ということであろう。『日本国憲法』GHQ草案の日本語訳の文言について、ケーディスが色をなして日本政府に詰め寄った様に、「内閣が天皇の上に立つ」という原則を徹底させることがGHQの意図であったからである。

そもそも『日本国憲法』は、そのためにこそ制定されたのだから。

だからこそ、「天皇の譲位」問題は「特例法」での対処でなければならなかった。

政府の「特例法による対処」とはつまり、「譲位を『天皇の意向通りに』ではなく、『〔連合国=米軍の意向を忖度する〕政府が』特例法を設置して『特別に』今回だけ『許可する』」ということ、即ち「〔連合国=米軍の下位にある〕内閣が、天皇の上位に位置する」という『日本国憲法』の大前提を、天皇と国民にはっきりと示す必要があった、ということである。

「日本国の象徴」である天皇の、「高齢による務めの完遂への不安から導かれた『譲位』の意向」という、「国政への関与」というより寧ろ「皇位継承=日本の国体の健全な永続の為に必要な措置への提言」を、政府自民党も野党も、憲法学者も、「保守」言論人達でさえも、「天皇の、国政への関与を禁じた『日本国憲法』への歯向かい」として扱い、天皇陛下に対し不敬千万な口調で、「譲位の必要などない」「『日本国憲法』と『GHQ皇室典範』が言う通り、摂政を置けばよい」「天皇陛下はそこに黙って座っておればよいのだ」と横柄に「たしなめて」見せ、そのうえ、「恒久的に天皇自身の意向による譲位に可能性を開く」ということについて、大多数の国民の支持があったという事実を無視し、「特例法の設置で『GHQ皇室典範』にも『日本国憲法』にも全く指一本触れることなく処理する」ことを「政府の独断で」決めてしまった。

日本国民の大多数が「天皇陛下のご意向表明は〔『日本国憲法』に違反していたとしても〕問題ない」と考えたという事実は、「国民が、日本の『最高法規』である『日本国憲法』よりも、天皇の方を『最高権威』として認識している」という真実の浮き彫りであった。

日本国民の「天皇=最高権威」観は即ち、無意識・無自覚ではあるが「米軍主権」「連合国主権」の現状への反発でもあり、安倍政権の「民意無視」は、『日本国憲法』(=日本の最高法規=米軍)絶対主義を忠実に実行して見せた「宗主国=米軍へのへつらい」に他ならなかった。

そして、天皇が日本国の象徴であること、天皇と日本国民が「疑似家族」として一体となる国柄を思う時、「天皇に弓を引く」行為とは、即ち「日本と日本国民に弓を引く」行為と同一である。

それは、吉田茂が「国民の60%が再軍備〔=真の独立〕を望んでいた」という事実を隠し、「『日本国憲法』を受け入れた国民は再軍備を望んでいない」と反対のことを言い、「経済復興が先だ」という詭弁で日本国民を騙しながら、「再軍備」「講和後も米軍による占領状態継続」「日本政府による日本の主権放棄」を秘密裏に決定したことにも匹敵する、「国家反逆」的行為であった。

【「戦後民主主義」政治家・言論人たちの「大日本帝国憲法アレルギー」と「見ザル・言わザル・聞かザル」

大日本帝国憲法を停止した『日本国憲法』のいう「国民主権」とは、「国民の代表・公僕」であるはずの政府・国会と官僚が、その実、「主権者」であるはずの日本国民ではなく、米軍・米国防省の意向を忠実に反映させた政策決定をすることであり、「象徴天皇」とは、天皇主権の否定、即ち日本と日本国民の福利の為に統治権を総攬する「至高の権威」としての天皇大権を簒奪され、「権利も権力も権威も喪失した、無力な天皇」「日本国と日本国民の血税が、政治によって私物化され、私利私欲のために恣意的に運用されていることを、止めさせることができない天皇」であった。

連合国が「大日本帝国憲法下の『天皇制強圧政治・侵略的軍国主義』を糺す」といって「憲法改正」させ、『日本国憲法』を持たせたのは、日本を実質「共和制」の「人民主権」にして、天皇を、永い歴史の始めから、実権力側ではなく無力な民の側に立ち、民を護って来た天皇を無力化することにより、日本全体を支配する為であった。

戦後日本政治が隠し続けてきたその真実が、「天皇陛下の譲位のご意向」問題によって滲み出てきた。「保守言論人」らが「天皇陛下のクーデター」とまで言って警戒したのは、『日本国憲法』の正体について国民が関心を持つことによって、その真実が明るみに出ることを恐れたためである。

「女系天皇」につながる「女性宮家」を推進し、「万世一系の男系天皇による皇位継承」の歴史と伝統に基く国体を破壊せんとする左翼・野党どころか、「尊王」であるとばかり国民が思っていた「保守本流」であるはずの自民党政治家・言論人達までが、こぞって「GHQ製『日本国憲法』を遵守せよ」「連合国に歯向かうな」と天皇陛下に楯突いて見せた、その光景に、さすがのお人好しの日本国民も、戦後保守と連合国の癒着する微かな、しかし確かな、「腐臭」を嗅ぎ取った。

その「腐臭」の源は、連合国の「日本統治法」である『日本国憲法』そのものに在る。

占領中はもちろん「独立回復」後も、現在に至るまで、吉田茂以下、戦後日本政府は、日本の主権喪失状態と米軍の占領状態継続の事実を国民に知らせる「日本国憲法無効論」を国民から隠すことで、積極的に連合国の日本植民地支配を、国民を騙しながら、幇助し続けている。

そして「日本国憲法無効論」の無視は、そのまま「大日本帝国憲法=天皇制=悪」という連合国の誣告・日本国家転覆プロパガンダに連動している。

都議会にも日本政府にも無視された「日本国憲法無効・大日本帝国憲法復活請願」

今年7月2日の東京都議選において、長年の自民党の派閥政治にウンザリした都民が、ここでは「自民党にお灸をすえる」ため替わりに票を投じたのが、都民ファーストの会である。同会はできたての新会派ながら大躍進を果たし、過去最低の23議席「大惨敗」の自民党を抑え、堂々127議席中55議席を獲得し、東京都議会第一会派に躍り出た。

野田数 帝国憲法復活請願

代表の野田数は、東京「維新の会」都議員だった2012年に「日本国憲法の無効と大日本帝国憲法の復活請願」を、希少な「『日本国憲法』無効論者」である西村眞悟議員や南出喜久治弁護士らとともに、都議会に提出していた。請願の要旨は、

憲法、典範、拉致、領土、教育、原発問題などの解決のために必要な国家再生の基軸は原状回復論でなければならないことを公務員全員が自覚すべきであるとする決議がなされること。占領憲法(日本国憲法)が憲法としては無効であることを確認し、大日本帝国憲法が現存するとする決議がなされること」

であって、「国会議員・官僚=公僕」「日本の公僕は、日本全体の為に奉仕する」という当たり前の感覚を失って久しい日本政治が襟を正して聞くべき、究極の正論であった。が、この時野田数等は、日本維新の会の橋下徹代表には「ありえない。大日本帝国憲法復活なんてマニアの中だけの話だ」と非難され、「(東京維新の会との)今後の連携を見直す」とまで言われてしまった。

この「大日本帝国憲法復活の請願」は結局、東京都議会の審査会討論で、共産党議員吉田信夫の「憲法にうたわれた戦争放棄、主権在民などの諸原則は、決して一方的に押しつけられたものではなく、侵略戦争への深い反省に立った日本国民の願いを反映したものであり、世界の流れを反映したもの」つまり「『日本国憲法』は押しつけではなく、日本と世界の『正義の民意』に沿って書かれた」という、連合国(国際共産主義者)のおためごかしの主張が唯一の意見陳述として受け入れられ、全会一致で不採択となった。

この審議会には、無効論者である西村眞悟、南出喜久治らは勿論、野田数ら都議側申請者達も、「審議委員ではない」という理由で参加が許されておらず、その意見を陳述し、共産党議員吉田の反対意見に反論し、反対者を説得する機会は与えられなかった。

国会、地方議会は「国民の意見を政治に反映する」=「国民の政治参加」の場であるはずだが、このようにして、喪失した日本の主権を取り戻すための重要な議論が、国民もよく知らないうちに、潰されてしまったのである。

国民は何も知らない。日本国民は、議会と政府によって、「無知」の状態に置かれている。

「日本『属国』の現状を見ザル」「『日本国憲法』無効と大日本帝国憲法現存の事実確認請願を聞かザル」「『日本国憲法』無効論の存在すら国民に言わザル」__こんな「思考停止ザル」達が、日本滅亡を望む共産主義者だけでなく、「保守」と呼ばれる政治家・言論人にまで蔓延して、日本政治を絶望の崖縁に立たせている。

「せめて日本国憲法無効論を国民に周知し、公議公論に付すべし」

__この請願すら無視することは、民主主義の根幹精神の蹂躙である。「保守」どころか、立憲主義・議会制民主主義下の「主権者国民の代表」としての資格を喪失している。

野田数が2016年に小池都知事の特別秘書(政策担当)となったときも、都民ファーストの会が今年都議選で自民党を「歴史的大惨敗」させたときも、朝日系オンライン・メディアHaffPost日本版や週刊誌、素人ネットユーザーたちがツイッターなどSNSで「大日本帝国憲法復活を主張するガチウヨ」「時代遅れの極右」と騒いだものの、主要メディア記事は概して「『日本国憲法』無効」「大日本帝国憲法復活」の文言を、おそらくは意図的に、完全無視した。従って、この都議選で都民ファーストの会を支持して一票を投じた都民の意識に、この勇気ある請願の件があったかどうかは不明のままだ。

「憲法論議を深める」と、改憲論者はことあるごとに言うのだが、肝心要の「『日本国憲法』の問題点とは何か」「大日本帝国憲法とはどういう憲法であったか」を知らずに、どうして「憲法論議」が深まるというのか。なぜ「大日本帝国憲法は悪法」と決めつけられるのか。

「大日本帝国憲法復活の請願」を否定した都議会でも、既に誰もが事実として知っている「『日本国憲法』押しつけ論」さえ否定し、東京裁判史観=「日本侵略国家」説を振り回す共産党議員の意見のみで議論らしい議論はなされないままに不採択を決めてしまい、「『日本国憲法』無効論も大日本帝国憲法復活論も、『トンデモ論』だ」という大前提で、「保守」も「革新」も一様に思考停止状態である。

その否定・無視の仕方は、単に「大日本帝国憲法には瑕疵があった」という程度の「批判」を遙かに超えて、寧ろ、「その名を口にしたくもない」という感情的な、一種「大日本帝国憲法アレルギー」とでも呼びたくなるような様相ですらある。

『日本国憲法』無効論に、『青山繁晴が、怒って、怒って、怒る!』?

共同通信記者から三菱総合研究所勤務を経てシンクタンク経営者、そして安倍晋三本人に請われて2016年から参議院議員となり、支持者から「国士」とも呼ばれる青山繁晴が、自身のTV番組『青山繁晴が答えて、答えて、答える!』憲法無効論者の不遜と無責任【桜H29/4/14】で、視聴者の「日本国憲法無効→大日本帝国憲法復活」についてどう思うか、との質問に対し、「一体何を言ってるんだ!」「無責任だ、不遜だ!」「許せない!」と声を荒げ、質問書を机から払い飛ばすほどの癇癪を起したのは、まさに「激烈なアレルギー反応」としか言いようのない光景であった。

問題の質問とは、「廃憲について___今回の選挙〔引用者注:この質問は2016年7月に番組に送付されたもの〕で憲法改正が可能な状況になりました。しかし、本当に必要なのは日本国憲法の無効化であると考えます。大日本帝国憲法に戻すべきです。日本の憲法は、日本の歴史、文化、伝統に基いたものでなくてはなりません。また前文は天皇陛下のお言葉でなくてはなりません。現在、国民の殆どは廃憲を認めないでしょう。しかし帝国憲法が正統な日本の憲法です。たとえ民意が廃憲に反対しても、帝国憲法に戻すべきだと考えます。青山さんは廃憲についてどう考えますか?」というものであった。

質問者は言い方を間違えている。「日本国憲法を〔恣意的に〕無効化する」のではなく、『日本国憲法』は始原的に無効なのである。「本当に必要なのは『日本国憲法』無効確認」である、というのが正しい。また、「廃憲」は「憲法の無効化」と同じで、「元々有効に成立したものを恣意的に『廃棄する』『無効にする』」というニュアンスがあり、厳密にいえば「『日本国憲法』無効確認・大日本帝国憲法現存確認により原状回復→調整完了=廃棄」の「日本国憲法無効論」とは趣旨が異なる。

ただ、「たとえ民意が廃憲に反対しても」という部分に最も激しく「イカッた」と、青山繁晴自身もいうのだが、これは青山が「民意が反対しても」を「民意を無視してでも」「民主主義に反してでも」と捉えた故であろう。確かにそう聞こえる。だが、勿論それは質問者の意図ではない、と思う。

『日本国憲法』無効論を国民は知らないから、基礎知識のないままに『廃憲』と聞けば胡散臭く思い、反対するだろう、だが、大日本帝国憲法が日本の歴史、文化、伝統に基いた、正統な日本の憲法であることは紛れもない事実であるから、『日本国憲法改正』ではなく、まず大日本帝国憲法に戻し、大日本帝国憲法の改正方法に基いて、大日本帝国憲法を改正するのが法的に正しいやり方だ」というのが、質問者の言いたかったことだろう。だとすれば、そこを読み取って「語弊」「言葉足らず」を指摘するだけで事は足りたはずだ。

それをせず、質問者を10数分にわたって「面罵」した青山は、自分では何度も否定しているが、非常に「感情的」であり、同時にその「怒り」を正当化しようとしているように見えた。

前文と9条が決定的におかしい、ということすら理解しない国民に『〔日本国憲法は〕無効だ、帝国憲法に戻す』と言って、戻るのか?いい加減なことを言うな!」

「はっきり言って、〔無効論は憲法改正の〕邪魔になるんだ。理屈だけでものをいうんじゃない!」

「北朝鮮拉致被害者を、早く救出しないと、〔被害者もその家族も〕皆亡くなってしまうんだよ!そんなときに、憲法廃止すればいいなんて、何を言ってるんだね、君は!」

青山は、自分で「僕はものすごくイカっている」と言っているのだから、紛れもなく「感情的」なのだった。言っていることにも整合性を欠いていた。論理的・理性的に、「なぜ無効論者が無責任で不遜か」を、質問者と視聴者に解り易く説明することに、完全に失敗していた

この件について視聴者から批判的コメントが多数寄せられたため、青山が「釈明」することになった『青山繁晴が、答えて、答えて、答える!』憲法無効論者の評論に感じた落胆【桜H29/5/5】でも、「明々白々にハーグ条約違反なのだから、勿論『日本国憲法』は本来無効だ」と言いながら、「なぜ無効論ではなく『憲法改正』でなければならないのか」の説明はなかった

4月14日に言っていた「憲法改正論者がこれまで『血を流して』一生懸命やってきたのに」というのは理由になっていない。それではまるで、「王様は裸だ」といった子供を「確かに王様は裸だが、それを知っていて敢えて言わない『大人の事情』を理解せず、真実を言ってしまうのは無責任だ」とこき下ろしているのと同じではないか。

青山は、「『日本国憲法』無効論は、憲法改正の為に頑張って来た人たちの気持ちを汲んで、言わないでおくべきだ」と言いたいのか?だとしたら、それこそが「感情論」であり、民主主義への冒涜ではないのか?

この「釈明番組」は、青山に寄せられた「お前は国賊だ。殺してやる」などという不穏当で感情的・「犯罪的」なコメントについての繰り言、「マナー違反の若者を叱るべき時に叱ることの是非」という、完全に的外れな論題へとシフトしてしまっていた。

なるべく「無効論」から遠ざかろう、話題を変えよう、としているようにすら見えた

「『日本国憲法』無効論は感情論だ」「大日本帝国憲法の復活を望むのはセンチな懐古趣味に過ぎない」というのが、これまで無効論者・大日本帝国憲法復活論者に投げつけられてきた決まり文句であった。だが、冷静な視聴者に「不当」と批判された青山繁晴の「無効論者への怒り」が、「論理的根拠がなく、ただひたすら感情的なのは、寧ろ『反無効論』の方である」という事実を明確にしてくれた。

青山は、2015年に「日本オリジナルの憲法に立ち返る志を持とう」という一文を発表している。(「美しい日本の憲法を作る国民の会」2015.10.01)

上記2つの『青山繁晴が…答える!』で青山が興奮しながら言おうとしたことは、この一文がベースになっているようなので、この一文と『答える!』他での青山の発言を合わせ、論点をまとめ、青山の考える「大日本帝国憲法の問題点」とは何かを、以下に箇条書きにしてみる。

  • 昭和天皇があれほど「民主主義国(英米)とは戦うな」と反対したのに、戦争を止められなかった
  • 陸海軍への指揮権ではなく、統帥権という曖昧な定め」しかなかった
  • 帝国議会はあったが、議院内閣制ではなかった〔筆者注:首相は、元老や重臣会議が推挙した人々の中から、天皇が任命した〕
  • 「不磨の大典」として、一字一句たりとも変えられなかった
  • 西洋からの輸入物だった

結論から先に言えば、このうちのどれも「大日本帝国憲法には重大な欠陥があった」こと、「大日本帝国憲法の欠陥により戦争が起こった(戦争を止められなかった)」ことを証明してなどいない。

そもそも戦争は、起こす者がいるから起こるのだ。満州事変、支那事変を経て、対米英戦争へと、中国、ソ連、日本と米国内の国際共産主義者ら(とそれを操った国際金融資本)によって、日本は完全に戦争に「引きずり込まれた」。それら共産分子と国際金融資本の手先は、軍部にも、メディアにも、日本政府内にもいた。

近衛文麿、そして吉田茂が、その中心にいたことは間違いない。吉田茂は「反戦主義者」という隠れ蓑の下で、国際共産主義者を動かしている、更に上の方__英米の国際金融軍産複合体上層部とつながっていた。

吉田茂が近衛や外務省を使って、密かに英米の上層部・暗部と結んで果たした役割は、「反戦」どころか、寧ろ「戦争開始工作」「日本国家転覆」であった。

226事件

統帥権問題も、問題は大日本帝国憲法にあったのではない。青山はさりげなく「戦争が起きたという事実」と「 『統帥権』及び『指揮権』を問題にする者たちがいたという事実」をリンクさせて「大日本帝国憲法の問題」であるかのように書いているが、それは違う。

大日本帝国憲法の下、天皇には「統帥大権」(第11条)がある。だが、それと同時に、第3条にいう「天皇の神聖不可侵」=「天皇の無答責」がある。つまり天皇の尊厳や名誉が汚されないよう、「国政は国務大臣が輔弼し、その責任を負う」(第55条)のである。

これは、連合国のいう「天皇絶対主義」、戦後左翼のいう「天皇の責任逃れ」という意味ではないのはもちろんだ。

天皇は日本の国体の象徴である。「天皇の尊厳や名誉が汚される」とは、「日本国の尊厳や名誉が汚される」と同義なのである。臣民_日本国民と日本国民の代表たる国務大臣_が日本国の尊厳や名誉を護らねばならないのは当然の話だ。

大日本帝国と大日本帝国憲法の「問題点」として挙げられることが常である「統帥権問題」数件のうちで、もっとも有名な「統帥権干犯問題」とは、1930年のロンドン海軍軍縮会議で、浜口雄幸内閣が海軍の要求していた「対英米比7割」よりも少ない比率で妥協して調印したことを、野党・政友会や国粋団体が「外務省にはそんな権利はない」「(天皇大権である)統帥権の干犯である」と屁理屈をこねてみせた__いわば「いちゃもん」をつけた事件である。

「クーデター未遂」である5.15事件や2.26事件と一緒に、「統帥権を笠に着て、『自分達に命令できるのは陛下だけ』と『暴走』するようになった軍部を、政府が止められなくなって、戦争に突入していった」事の実例のように言われている。

しかし、浜口雄幸首相は「天皇の条約(外交)大権が、外交官にも委嘱されている。だから軍隊についても政府が委嘱されて、ロンドン会議に全権を送った。どこが悪いのか」と衆議院本会議で堂々と回答し、政友会もこの答弁に納得している。(渡部昇一・南出喜久治『日本国憲法無効宣言』)

立憲君主としての天皇の「統治大権」の肝は、本質的に「不裁可権」「拒否大権」である。この大権を以て「権力を総覧」してこそ、「至高の権威」としての「権力のチェック機能」たりうるわけである。

大日本帝国憲法下、天皇は大日本帝国陸海軍の「大元帥」であり「最高指揮官」であったが、それは当然、戦場において軍隊を実際に率いて戦闘行為に参加するという意味ではなく、「大日本帝国軍の尊厳と名誉の象徴」なのであり、その地位の権威によって「軍権力のチェック機能」を果たしていたのである。

立憲政治にとって重要なことは、権力と権威の分散である。天皇は国務大臣の決定を「裁可」するだけで、国務大臣が決定の責をとり、「至高の権威」天皇は、立憲君主として「不裁可権力はあるが行使しない」のである。数少ない例外を除いて…。それが、張作霖爆殺事件で犯人を徹底追及しなかった田中義一首相への叱責であり(昭和天皇は後に、このことが田中内閣解散に繋がったことを「若気の至り」と後悔しているが)、2.26事件で自ら軍を率いて「賊軍を討伐する」意思をあらわしたこと、そして終戦の決断__ポツダム宣言の受諾であった。そしてそれは、内閣・議会が紛糾して機能不全に陥ったとき、「仁政を行う至高の権威」天皇がとった「数少ない例外的緊急措置」であって、必要な行動であった。

大日本帝国憲法下、天皇は「立憲君主」として立派に機能していた、ということだ。

「この明治憲法が抱えていた欠陥が終戦に至るまでの日本の軍国主義化を助長した」と『統帥権Wikipedia』はいう。青山も同意見なのだろう。だが、Wikipediaの筆者と青山は、「軍部が暴走して戦争に突入した」という東京裁判史観に染まりすぎていないか?

現に、「中国大陸で暴走していた」といわれる関東軍は、満州事変前夜の1928年、張作霖ほかの軍閥、中国共産党とそれを排除しようとする「北伐」軍=蔣介石との三つ巴の内乱、さらにそれらを支援して漁夫の利を得んとする英米、ソ連と日本の金融資本の暗躍で混沌を極めていた満州で、日本人・朝鮮人居留民の「保護を名目に軍を派遣し、両軍を武装解除して満州を支配下に置く計画を立てていたが、満鉄沿線外へ兵を進めるのに必要な『勅命』が下りず、この計画は中止された」(張作霖爆殺事件Wikipedia)という。

天皇の「作戦不裁可」(或いは「裁可の遅延」)が、関東軍の作戦行動を中止させていたということは、「天皇が大日本帝国憲法下の立憲君主として、軍部を抑制できていた」ということにならないか?

青山の言う「議院内閣制ではなかった」「不磨の大典で改正できなかった」というのも、決定的な大日本帝国憲法の「欠陥」とは思えない。自分でも言っている通り、『日本国憲法』こそが「不磨の大典」化して「一字一句も変えられない」ではないか。

『日本国憲法』は所詮は「共和制『憲法』」であり、共和制憲法は「人民主権」を謳いながら、人民の自由には決してならない、「不磨の大典」である。

フランス人権宣言

フランス革命後の人権宣言、フランス共和国憲法、ソ連・スターリン憲法、中華人民共和国憲法、北朝鮮=朝鮮民主主義人民共和国憲法、「キリング・フィールド」期カンボジアのクメール・ルージュによる共和国憲法など、共産主義・社会主義・反王政による「人民主権」を謳う共和制憲法は、全て歴史の必然として暴力至上主義独裁体制となった。

《スターリン憲法は、民主主義の発展と国民の幅広い権利の擁護を明記しており、西側先進国の進んだ民主主義手法、人権制度を取り入れつつ、それを如何にしてソ連型社会主義ないしはスターリン主義体制に適用していくかという点を重視して組み立てられていた》(ヨシフ・スターリンwiki 太字引用者)

《ソビエト連邦の各憲法は、言論の自由、結社の自由、信教の自由などの政治的権利を宣言し、更に一連の経済的権利、社会的権利、全市民の義務などを規定し、議会は定期的な選挙で選出されるとされた。しかし各憲法でのソビエト連邦共産党による指導的役割の規定により、実際には国家や社会の全ての政治的決定権は共産党が行う一党独裁制となった》(ソビエト連邦の憲法wiki 太字引用者)

《中国は、労働者階級が指導する労農同盟を基礎とした人民民主独裁の社会主義国家である。社会主義制度は、中国の基本制度であり、いかなる組織又は個人による社会主義制度の破壊を禁止する(憲法第1条)》(『中国憲法の概要』尹 秀鍾・中国律師(弁護士)2012年 8月 9日 太字引用者)

共和政体は改正の対象にすることはできない》(フランス共和国憲法wiki、「第16章 改正」 下線引用者)

共和制憲法の謳う「民主主義」「人権」「国民の権利の擁護」「言論の自由」とはその実、何の権利・権力・権威も持たない人民を、一握りの「指導的立場」にある人間が恣意的に統制し、その国全体を支配する為の、単に聞こえの良いスローガンに過ぎない。

王族・貴族、地主等の旧支配階級から権力と資産を奪い取って「新しい支配階級」に収まった「指導者」達は、それを人民に平等に分け与えるという「公約」をあっさり翻して全てを独占し、「人民主権」の下で人民はやはり「独裁指導者」に搾取され、「平等に」貧乏になった

現在の中国・ロシアや北朝鮮が、彼等「国際共産主義者」らが反吐が出るほど嫌悪し(て見せ)た「アメリカ帝国主義」と全く同様、国の全人口の1%が国富の半分を独占する超格差社会になってしまっている現実を見れば、「人民主権」が実は「人民搾取・支配」の方便だとはっきりわかる。

そもそも共和制憲法が、社会主義・共和政体を絶対として憲法の改正対象から外したところで既に、「社会主義・共和政体に疑問を持つ」国民の権利も言論の自由も、その疑問をすくいあげて「公議公論」に付すべき民主主義も、全て蹂躙している。

「大日本帝国憲法は、改正に改正を重ねて、成熟させねばならなかったのに、一字一句も変えられなかった。それが大日本帝国憲法の、大いなる欠陥だ」と青山は言っているが、『日本国憲法』がそうであるように、共和制憲法が全体主義独裁を維持する為に独善的に「不磨の大典」であることと、その根幹を「国体」におく大日本帝国憲法が、「至高の権威」を「皇祖皇宗の教え=規範国体」とその体現者たる天皇におくことで、当然、安易な改正が難しくなることとは、問題の性質が違うだろう。

国体の規範とは、安易に変えてはならないもの、時代の変遷と共に流行の如く変わるべきではないものだからである。

青山は、番組の放映年月日をいうときに、「私達の大切な『オリジナル・カレンダー』・皇紀では……年」というし、仁徳天皇の「民のかまど」のエピソードを挙げて「日本は古代から『民意』というものを大事にしてきた」と言い、また、聖徳太子の『十七条憲法』(『日本書紀』に登場する「憲法十七条_いつくしきのりとをあまりななをち」が正式な呼び方)を「世界史の奇跡としてわれわれが持った」と、最大限の尊敬を以て紹介している。

これは、生き方の手引きである。利害の調整ではないから、現憲法の百三条の長さより、はるかに短い。そして子供が読んでも分かる簡潔さと明晰さがある。美しい憲法とは、まさしくこれだ。》

まったくそのとおりだ。この一文のタイトル『日本オリジナルの憲法に立ち返る志を持とう』にも、「日本には日本の民主主義、立憲主義がある」との考察にも、膝を叩いて賛成する。

だが、それがなぜ「わたしたちは根っこの目標を定め直し、日本の憲法を初めて創るべき」になるのかわからない。

大日本帝国憲法は『西洋からの輸入物』だから駄目なので、わたしたちの憲法を創る、その前に現憲法に最低限度の改正を実現する」と、「日本には日本の民主主義」「日本オリジナルの憲法に立ち返る」と自分自身が言ったことと全く逆方向のことを、青山は言うのだ。

『青山繫晴が…答える!』で、「大日本帝国憲法は、問題の多い憲法だった…そんなものに戻して、どうするのか」と、青山は言い放った。

南出喜久治の『とこしへのみよ』によれば、大日本帝国憲法だけでなく、『古事記』『日本書紀』、その中の『神武天皇のご詔勅』『憲法十七条』などや、『万葉集』、『五箇条ノ御誓文』、所謂『軍人勅諭』や『教育勅語』なども、これすべて「実質的意味の憲法」であるという。

私達日本人は、その悠久の歴史の中に、沢山の日本製「憲法」を、既に持っているのだ。

そして、これらの「憲法」の中心には、天皇の存在がある。

1854年、ペリーの砲艦外交により江戸幕府が結んだ日米和親条約は、最恵国待遇を米国のみに与える不平等条約であって、これを解決する為、日本も西洋並みの最新式政治形態を運用できる実力があることを、対外的に見せつける必要に迫られた。このような状況下、大日本帝国憲法が西洋式憲法及び立憲君主政体を下敷きにしたことは、当然の流れであった。

しかし、大日本帝国憲法は、単なる「西洋からの輸入物」ではない。

その根幹には、「西洋の帝王」と一線を画する「万世一系」の歴史を持ち、同時に民衆と対立関係にない「万民の父母」たる天皇の存在があった。

伊藤博文が教えを請うたグナイスト、シュタインは、「憲法はその国独自の歴史と伝統と文化に根差したものでなければならない」と言った。

古代より「憲法_いつくしきのり」を、民を支配するためでなく、民とともにより善き道を歩むために発してきた天皇、まさしく日本の「歴史と伝統と文化」を象徴する、「宗教の長」ではない、人類融和の祈りを捧げる「祭祀王」天皇が、その大本をしっかりと支える大日本帝国憲法、それが、「ただの西洋からの輸入物」であろうはずがない。

ひるがえって、『日本国憲法』こそは「西洋からの輸入物」どころか、日本の「歴史と伝統と文化」を破壊するため反日外国人たちが「やっつけ仕事」で作成した、「憲法」という名に値しない「偽憲法」である。

青山は、「『悪法も法なり』であるから、『日本国憲法』の改正方法を使って、コツコツ、一つ一つ改正していく他ない」という。だが、「悪法も法なり」は、その法が有効であれば、の絶対条件付きの話だろう。『日本国憲法』が無効であることは、青山も承知しているではないか。それを、「日本の憲法を『初めて』創る」「その前に現憲法に最低限度の『改正』を実現する」とは、一体どういう意味なのか?筋が通らない。

「北朝鮮拉致被害者を、一刻も早く救出しなければ!」と急き立てながら、「コツコツ、一つ一つ、改正していく」?

完全に破綻している。そして、青山の「憲法改正」論の破綻ぶりは、青山の「親分」である安倍晋三首相の「憲法改正」論の破綻ぶりと、軌を一にしている。

安倍晋三は、憲法改正派→(『日本国憲法』有効追認派?)→無効派(?)→再び憲法改正派???

《「『日本国憲法』は、ハーグ条約に違反していますので、サンフランシスコ講和条約で独立を回復した時に、『これは無効である』と言って……これは、過半数で無効にできますから……そして、まさに、自分たちの手で、憲法を書く。結果として、似たものになるということは、充分あり得るでしょうし……」(2009年5月3日『たかじんのそこまで言って委員会 憲法スペシャル』)》

これは第一次安倍政権を辞任後、野党時代の安倍晋三の発言である。しかしこの2年前の2007年10月18日、第1次安倍内閣時代に、第165回衆議院国家基本政策委員会会合同審議会において、野党民主党党首小沢一郎との党首討論冒頭で、メディアは殆ど報じなかったが、「占領憲法の効力論」が「討論」されていた。そこでは、安倍は「『日本国憲法』有効論」をとっていた。

小沢が「占領中に、占領軍の、少なくとも、深い影響、関与のもとになされた日本国憲法である、(中略)という論理の一貫性からいえば、(中略)日本国憲法は本来無効だ、ということになる、と安倍首相は言っているように思われるが、どうか」と質問したことに対し、安倍首相は、ナチス・ドイツ占領終了後のフランスが「占領憲法破棄」をしたことなどを挙げたうえで、

《「しかし、日本は昭和27年に講和の条約を結び、独立を回復した後も、基本的に現行憲法のもとにおいて今日までの道のりを歩いてきたわけでございます。」

「ですから、現在、であるから、それが無効だという議論は、私はもう既に意味はないのではないのだろうか、このように思っています。」

「私も、現行憲法をすべて否定しているわけではありません。現行憲法の持っている主権在民、自由と民主主義、そして基本的人権、平和主義、この原則は、私は世界的、普遍的な価値であろう、このように思っておりますし、基本的に私は、認識としては、〔日本国憲法は〕既に国民の中に定着し、それを我が国国民が選んだのも私は事実であろう、こうかんがえています」》

これは、安倍晋三が「(共産党議員吉田信夫が言ったような)『日本国憲法』有効論から、無効論に一時的に『鞍替え』した」という話ではなく、青山同様(それとも青山が「安倍同様」なのか)、「無効論について無知なくせに無効論を否定・無視している」という批判をかわすため、アリバイ的に「無効論はもちろんよく知っているが、熟考の結果、『現実的でない』と判断したので、無効論について議論する必要はない」という論理で言っているだけだろう。青山繫晴、安倍晋三の無効論理解はいかにも生半可である。その証拠に、無効論の要である「連合国占領以前の、大日本帝国憲法下の日本への原状回復」と「連合国の犯罪告発」がすっぽり抜け落ちている。

「『日本国憲法』有効論」とは、「日本=侵略国史観」の受容・容認=日本人の父祖への日本人による誣告

1964年の憲法調査会報告書も、「日本国憲法無効論」はまさしく「アリバイ的に」言及しただけで「押しつけでも、内容が良いからいい」という「敗戦奴隷」根性丸出しの結論に終わったが、安倍の言っていることは、まさにそれだ。

ここには、「侵略戦争を反省して『日本国憲法』を受け入れた日本人」とは、「『自分達の祖父が、父が、兄が、友が、侵略者・虐殺者だった』という誣告を『事実』として受け入れ、平然としている、日本人としての矜持も反骨精神も失った、腑抜けの日本人」である、という自覚がない。

日本が主権を取り戻し、独立を回復することは、「侵略国」「虐殺軍」の冤罪を雪いで、日本の尊厳と名誉を取り戻すことと、同義でなければならない。

本 美しい国へ

2006年に出版し、50万部以上のベストセラーとなった『美しい国へ』で、安倍は「国の骨格は、日本国民自らの手で、白地から作り出さなければならない。そうしてこそはじめて、真の独立が回復できる」「憲法の改正こそが、『独立の回復』の象徴であり、具体的な手立てだった」と、「保守合同」で55年体制を築いた自由民主党の結党の理由の「第二」、「自主憲法制定」を説明した。

だが、この高邁な「目標」は、「第一の理由:経済の復興」の「後回し」にされ、《その結果、弊害も現れることになった。損得が価値判断の重要な基準となり、損得を超える価値、たとえば家庭の絆や、生まれ育った地域への愛着、国に対する想いが、軽視されるようになってしまったのである。》(安倍晋三『美しい国へ』)

〔「経済復興」を第一の、「独立の回復」を第二の目標としたことは〕順番としてはやむをえなかったのだろうが》(同上)というところで、安倍は完全に間違っている。

日本は(吉田茂は、岸信介は)、主権と独立の回復を、経済復興の二の次には、絶対に、してはならなかった。

例え戦災・焼け野原・貧窮の時代がもう何年余計に続いたとしても、自立自尊の精神で、独立独歩で歩き出すのと、「敗戦奴隷」として軛をかけられたまま、鞭を当てられて走り出すのとでは、国民精神の在り方が根底から違ってくる。

『日本国憲法』無効確認をしなかった、ということは、連合国の「日本=侵略国」の誣告を告発しなかった、ということであり、それは「独立」の嘘の裏で日本人が知らぬうちに置かれた「被占領国民=敗戦奴隷」という立場が、永久に日本民族の精神に「奴隷の焼き印」として焼き付けられ続けることになってしまった、ということであった。

日本国民が必死に働いて達成した「高度経済成長」にも「GNP世界第2位」にも、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の掛け声にも、国際社会からは常に「戦争中、お前達は残虐な侵略者だったのに」「安保のタダ乗りでうまい汁を吸った」「エコノミック・アニマル」「働き蟻」と、冷たい侮蔑の目が向けられ、全く誇らしいところは一つもなかった。

しかも、実際には「好景気」と「不況」が数年ごとに交互に日本経済を襲い、日本の庶民が心の底から経済的安定を実感できる状況には程遠かった。「一億総中流」の言葉が流行ったときにも、「うちは貧乏のままだが」と思った国民も多かったのではないのか。

朝鮮戦争特需で潤い、「もはや戦後ではない」と、鳩山一郎内閣が経済白書に「戦後復興完了宣言」を出した「神武景気」(54年~57年)も、結局は日本経済の上層部を潤わせただけ、と「天照らす景気」などと揶揄されたことが、「高度経済成長」というものの本質を表している。

また、安倍は祖父・岸信介の60年安保改定を、「〔岸は〕この片務的な条約を対等に近い条約にして、まず独立国家の要件を満たそうとしていたのである。今から思えば、日米関係を強化しながら、日本の自立を実現するという、政治家として当時考えうる、極めて現実的な対応であった」と絶賛しているが、前稿「日本国憲法無効確認への道①」でみたように、岸の「対等な日米関係新時代」は、全くの噓だった。

戦後日本政治・外交における「米軍と日本の官僚との『異常な』直接的関係」

岸の結んだ新・安保条約は、当時の駐日大使マッカーサー(連合国軍最高司令官マッカーサー元帥の甥)の米国務省あての通信にもあるように、「見かけだけが改善されていた」だけで、「米軍の日本占領」の実質は全く変わらなかった

1972年、沖縄返還交渉を担当した米大使館シュナイダー駐日公使は、《「日米合同委員会のメカニズムに存在する、米軍司令官と日本政府の関係は、極めて異常なものです」「(本来なら、他のすべての国のように)米軍に関する問題は、受け入れ国の中央政府の官僚とアメリカ大使館の外交官によって処理されなければなりません」「(ところが日本ではそうなっていないのは)要するに日本では、アメリカ大使館がまだ存在しない占領中に出来上がった、米軍と日本の官僚との異常な直接的関係が、いまだに続いている、ということなのです。」》と駐日大使への報告に書き残した。

《その後もアメリカ国務省は、日米合同委員会のアメリカ側代表を米軍司令官から外交官(駐日公使)に交替させて、委員会全体を駐日大使のコントロールのもとにおこうと何度も試み》たが、《そのたびに軍部の抵抗によって》《「日米合同委員会はうまく機能しており、日本政府がその変更を求めている事実はない。アメリカ政府は日米合同委員会の構造を、より公式なものにする方向へ動くべきではない」(1972年5月29日、太平洋軍司令官の見解)》《と拒否されてしまった》(矢部宏治『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』)

1952年の「独立」後も、米軍の軍事占領が継続していたことを、アイゼンハワー大統領が主導して作成した『世界の米軍基地に関する極秘報告書(ナッシュ報告書)』の基礎資料となった、ホーシー駐日公使作成の1957年極秘報告書が明らかにしている。

「このような強制された基地のあり方に対し、これまで日本人はおどろくほどわずかな抵抗しかせず」「日本の主権が侵害されるなか、米軍基地の存在を黙って受け入れてきた」》(同上)

日本はいまだに占領されたままであること、国民が「敗戦奴隷」として洗脳され、人権を蹂躙され、搾取されているということを、日本国民は気づかないでいる。日本政府がその事実を隠蔽しているからである。

「(『日本国憲法』の)前文・9条が決定的におかしいということすら理解しない国民」に「無効論」を持ち出すことは「憲法改正の助けにならない」と、青山はフラストレーションを日本国民の「憲法への無関心・不理解」に向ける。「どうして日本はこんな社会なのか」「世界のどんな国の国民でも理解することを、日本人だけが理解しない」と嘆いてみせる。これを本気で言っているのなら、青山本人も、『日本国憲法』のこともGHQ占領政策のことも、何も本当には理解していない、ということになろう。

日本国民が、9条・前文の「日本国の、国防を含めた主権発動の(連合国による)禁止」という、どこからどうみても「決定的におかしい」、世界標準・国際倫理に照らして異常な条文を、何の疑いもなく「平和条項」と呼んで有り難がっているのは、GHQの洗脳でそう信じ込まされてきたからだ。

マッカーサー日本に乗り込む

検閲と洗脳で「受け入れさせられた」東京裁判史観と『日本国憲法』

『日本国憲法』は第21条1項で「言論、出版その他一切の表現の自由を保障」し、2項で「検閲を禁止」しているが、連合国製「新憲法」制定前、占領の最初期から、GHQ/SCAPは5000人の日本人スタッフを動員して、大規模で稠密な検閲を実施していた。その日本人スタッフの月給は、《当時どんな日本人の金持ちでも預金は封鎖され、月に500円しか出せなかったのに、900円ないし1200円の高給》であり、《その経費は全て終戦処理費》__つまり日本国民の税金で、日本国民が日本国民を検閲し、言論統制させられていたのである(《 》内 岡崎久彦『百年の遺産__日本の近代外交史話73』)

その検閲30項目を以下に挙げる。(当ブログ別稿『「日本人の魂の武装解除」:GHQ検閲リスト30項目で連合国が隠したかったこと』も合わせてご覧ください

  1. SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
  2. 軍事裁判(東京裁判)への批判
  3. SCAPが憲法を起草したことについての批判
  4. 検閲への言及
  5. アメリカ合衆国への批判
  6. ロシア(ソ連)への批判
  7. 英国への批判
  8. 朝鮮人への批判
  9. 中国への批判
  10. その他の連合国への批判
  11. (個々の連合国でなく)連合国全般への批判
  12. 満州における日本人の待遇への批判
  13. 連合国の戦前の政策への批判
  14. 第三次世界大戦への言及
  15. 西側世界対ロシアの問題(冷戦)に関する論評
  16. 直接・間接を問わず日本の戦争擁護のプロパガンダ
  17. 直接・間接を問わず日本と日本の天皇が神の子孫とその国であるというプロパガンダ
  18. 軍国主義的プロパガンダ
  19. 国粋主義的プロパガンダ
  20. 大東亜(共栄圏)プロパガンダ
  21. その他のプロパガンダ
  22. 戦争犯罪の正当化と戦犯の擁護
  23. (占領軍兵士と日本人女性の)交渉
  24. 闇市の状況
  25. 占領軍への批判
  26. (日本人の)飢餓の誇張
  27. 暴動・社会不安の扇動
  28. 虚偽の報道
  29. 不適切なSCAP(或いは地方軍政部)への言及
  30. 解禁されていない報道の公表

 

この検閲30項目で、連合国GHQが成し遂げたかったこと、それは、「天皇を頂点とする大日本帝国憲法下の政治システム=悪」「連合国による占領前の日本の歴史・伝統・文化=全て悪」「日本=野蛮で残虐な侵略国」という決めつけ、そしてその一方での「連合国列強=文明的な民主主義国・世界を導く正義の番人」というプロパガンダの強調である。

連合国、特に米国が、日本を「征服」することの、「国際倫理的な正当化」である。

開拓期のアメリカは、北米インディアンの土地収奪を「インディアン=野蛮な虐殺者」「アメリカ騎兵隊=白人開拓者を虐殺者の魔の手から護る文明的な正義の味方」というプロパガンダで正当化した。

この「異民族征服・奴隷化の定石」を、「日本征服」にも適用したわけである。

『日本国憲法』制定はハーグ陸戦法規違反というだけでなく、「日本民族を奴隷化したりしない」と謳ったポツダム宣言にも違反していた、ということである。

また、「征服者」の常として、連合国は敗戦国日本の歴史を書き換えた。

実質「アジア解放戦争」となった大東亜戦争の呼称を禁止し、「対米戦争」の側面を強調した「太平洋戦争」という名称を強要し(今また「アジア・太平洋戦争」に変えろ、といわれているようだが)、『太平洋戦争史』というGHQ製「偽歴史書」を、歴史教科書として学校で使用し、『真相はこうだ』『真相箱』というラジオ番組の下敷きにして、「事実として」老若男女問わず日本国民全体に教え込んだ。

未発表刊行物などに対する検閲とは別に、既刊書籍などを対象に7769点の「没収宣伝用刊行物指定」=「焚書」が行われた。「焚書」リストはGHQによって作成されたが、実際の没収は日本政府によって行われた。東京大学文学部も、GHQに協力した。(西尾幹二『GHQ焚書図書開封1』)

「検閲」「焚書」「洗脳」によって、日本人は歴史を奪われ、記憶を消され、代わりに「侵略戦争の加害者」としての「偽の贖罪感」を植え付けられた「敗戦奴隷」となった。

マッカーサーの言ったように、占領中「日本列島は丸ごと巨大な強制収容所」と化していた。「日本人は誰も、SCAP/GHQの許可なしには何もできない、どこへ行くことも許されない」状態であった。

事実、1945年9月10日に発令された「新聞報道取締方針」「言論及ビ新聞ノ自由ニ関スル覚書」(SCAPIN-16)によって、同盟通信、朝日新聞、ニッポン・タイムズ、東洋経済新報らが、24~48時間の業務停止命令を受けた。業務再開が許可されたときには、これらの通信社、新聞社は、GHQの宣伝機関となり果てていた。

検閲には事前検閲と事後検閲があったが、事後検閲は、印刷工程が全て終了し、書店などへの配達も完了してから検閲に引っかかった場合、全費用が水の泡となり、出版社に莫大な損失を与える。このことは検閲がGHQの手を離れ、日本人自身による「自主検閲」へと形を変えて継続することに、実質的な脅迫行為である「公職追放」とともに、大いに寄与した。

このようにして、1951年の「独立」後、「目に見える占領軍」GHQの替わりに「目に見えない占領軍」日米合同委員会に支配されるようになった時、「日本人による日本人の検閲・洗脳」を継続できるシステムが、既に社会に構築されていた

『日本国憲法』が無効であるという事実を知らない日本国民は、占領期の吉田茂内閣を始めとする日本政府、外務省、文部省、法務省、……、最高裁、検察庁、……、日本の三権=政治・行政・司法の全てが、「公職追放」という「GHQの踏み絵」を踏んで「GHQの子飼い」となった者たちで構成されていた、という事実、そしてその状態は今も継続している、という真実も知らない

戦後日本の「国策」は米国防省・米軍が決定し、その決定に沿って日本政府が日本国家運営をしてきた。

これが「戦後レジーム」というものの正体である。

安倍政権が『日本国憲法』無効論を国民に周知せず、「憲法改正」「自衛隊明記」を推進する本当の理由

安倍晋三は、『日本国憲法』を「改正」すべき理由を、3つ挙げている。

  1. 現行憲法は、GHQが短期間で書き上げ、それを日本に押し付けたものである
  2. 昭和から平成へ、20世紀から21世紀へと時が移り、9条など、現実にそぐわない条文もある
  3. 新しい時代にふさわしい、新しい憲法を私たちの手で作ろうというクリエイティブな精神によってこそ、われわれは未来を切り開いていくことができる

(2004年、安倍晋三・岡崎久彦『この国を守る決意』 ※番号まとめ引用者)

ここには、「『日本国憲法』が日本の主権を侵害し、日本人の尊厳と名誉を傷つけ、日本の独立を妨げている」という、日本と日本国民にとって、真に重要な事実への言及がない

3番目の「クリエイティブな精神で作る、新しい時代にふさわしい新しい憲法」も、「日本の歴史・伝統・文化に立脚」という「憲法」のあるべき姿から外れている。

「国の骨格は、日本国民自らの手で、白地から作り出さなければならない。そうしてこそはじめて、真の独立が回復できる」と『美しい国へ』でも言ったように、安倍晋三の国家観・憲法観は「今生きている者達のためだけ」のものであるらしい。

《〔自民党憲法改正推進本部会合でも〕戦力不保持や交戦権の否認をうたった〔9条〕2項削除にこだわる声が出たが、「2項維持の方が他党の賛同を得やすい」と〔1・2項を残して自衛隊を明記する〕首相案を「現実的」と支持する意見が目立った》(朝日新聞2017年12月21日「9条改憲文案 年内見送り」太字引用者)という記事から推して、安倍首相の本心は、先の衆院選の時の言葉通り、公明党や野党と歩調を合わせながら「日本の主権侵害・名誉棄損という『日本国憲法』の有害部分には手を触れず」しかし「自衛隊明記」だけは何としても、ということのようだ。

「憲法に自衛隊明記」が、「『本当に』日本の主権と独立を取り戻す」ことのできる「無効論」よりも、安倍政権にとって重要なのはなぜか?

吉田茂の「統一指揮権密約」によって、「自衛隊は、有事には米軍総司令官の指揮権の下に入る」ことになっている

自衛隊は、本当に戦争になれば、日本と日本国民を守る「国防軍」ではなく、米軍の一部となり、米軍と米軍基地を守る軍隊となるのである。

1977年、横浜市の住宅街に米軍のファントム偵察機が墜落し、日本人の子供2人が死亡した事件では、《その時すぐに現場に飛んできた自衛隊のヘリコプターは、日本人の負傷者に対してなにも救助活動をせず、なんとパラシュートで脱出して無傷だったふたりの米軍パイロットだけを乗せて、厚木基地へ帰ってしまった》のである。(《 》内矢部宏治『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』下線引用者)

「戦時」「有事」でなくとも、日本国民の生命より、米軍将兵の命、或いは「米軍の法的地位」の方が優先されている、理不尽な「日本全土治外法権」の現実が既にある。

ところが、米軍にとっては、これでも十分ではないのである。なぜなら、

「警察予備隊」そのままのポジティブ・リストの「自衛隊法」で動く自衛隊のままでは、ネガティブ・リストの軍規・軍法で動く米軍と完全協調して動くことができない。

自衛官が戦地で敵と対峙しても、「敵兵に味方を撃ち殺されてからでなければ、自衛官は反撃できない」「しかも、その『味方を撃ち殺した当の敵兵』にしか、反撃はできない」「これらの鉄則を破れば、その自衛官は『殺人罪』に問われる可能性が高い」「しかも、軍法も無ければ軍法会議もないので、当該自衛官は戦線を離れ、日本に一時帰国して、日本の裁判所で裁かれる必要がある」「その裁判での証拠とする為に、自衛隊は、演習時に自分達の行動を逐一『敵に背を向け、突撃する友軍を、前から』ビデオで録画する訓練もしている」(イラク派遣の時の「ヒゲの隊長」として有名な佐藤正久参議院議員が、「ビデオを抱えた隊員が、戦場で真っ先に死ぬ!」と憤慨している)等々と、バカバカしくもくだらない、信じられないような本当の話が、現実としてある。

更に、交戦権否定の『日本国憲法』下の自衛官は戦時国際法の規定する『合法な交戦者』ではないから、中国の「便意兵」のように、「非合法戦闘員」となり、法によって護られない。「非合法戦闘員」は、国際法上の人道的待遇が与えられる「正式な捕虜」の資格がないから、たとえ個人が白旗を挙げて降参していても、その場で撃ち殺されても文句が言えない、ということになる。

そんな状態では、いざ本物の戦場で、「米軍の手足」となって軍事行動に携わることに支障をきたす。「日本国民の命は後回し」の現実を目の前にしたとき、国のために自分の命は捨てる覚悟の自衛隊員の士気が、「米軍の手駒」となったときにも、高く保てるという保証もない。

だから「自衛隊は〔世界基準の軍規・軍法を持つ〕軍隊である」と憲法に書かれる必要がある。それが、安倍政権が必死で「自衛隊を憲法に明記する」と言っている本当の理由である。

そこでは、日本国民である自衛官の生命と名誉を守るためではなく、「米軍の都合」が優先されている。

『日本国憲法』は、日本国民である自衛官の生命も名誉も守らない。自衛官の基本的人権・生存権が全く保証されていない。

「憲法に自衛隊を明記」で「軍隊」に格上げされても、自衛隊は米軍に付属する、米国人司令官に指揮される「日系人部隊」と同等の立場であって、「祖国日本を護る国防軍」ではない。

「憲法改正」「加憲」では、日本の主権と独立は取り戻せない。安倍政権のしようとしていることは、「在日米軍による占領体制」「戦後レジーム利権」の継続、護持である。

だが、既に多くの米国側外交官が指摘しているように、現在の「米軍の日本占領=基地植民地状態」は、「異常」であり、「不正」であり、「不法行為」なのである。

その不法行為をやめさせる『日本国憲法』無効確認をしないこと、『日本国憲法』無効論を周知さえしないことは、米軍の共犯或いは犯罪幇助、自分たちの犯罪隠蔽と言ってよい。

南出喜久治は、「『日本国憲法』無効確認とは、即ち『犯罪者の自白=認罪』である」と言った。(『日本国憲法無効宣言』)

吉田茂、岸信介、そして安倍晋三に至る「戦後レジーム利権」利得者達が、『日本国憲法』無効論を必死に国民から隠してきたのは、自分達の行為が「国家反逆罪」にも値する、日本と日本国民への裏切りである、ということを十分承知していたからであり、そして、その「極刑に値する罪を自白」=「認罪」するつもりがない、する勇気がない、ということなのだろう。

日本の根幹の歪みは、原状回復=大日本帝国憲法の復原でしか直せない】

日本国民は、いまだかつて、一度も『日本国憲法』無効の事実を周知されたことがない。

70年使ってきたからと言って、「『日本国憲法』が日本国民に受け入れられている」とは言えない。

無効論の存在すら大多数の日本国民が知らない状態を、日本政府自身が作ってきたことを棚に上げて、「『日本国憲法』を日本国民自身が『選び』、それが『定着している』」というのは、欺瞞である。

連合国の犯罪の「共犯者」である日本政府が、「このような強制された基地のあり方に対し、(……)おどろくほどわずかな抵抗しかせず」「日本の主権が侵害されるなか、米軍基地の存在を黙って受け入れてきた」ことを以て、「日本国民全体が合意していることだから、この異常な状態=占領状態を継続しても構わない」ということは絶対にできない。

日本国民は知らされていないからである。合意などした事実はないからである。

そもそも、「たとえ民意が廃憲に反対しても」という語弊の有る言い方を、『青山繫晴が…答える!』の質問者がしてしまったのは、切羽詰まった現状への焦燥感ゆえの舌足らず、というだけでなく、質問者がせっかく「日本国憲法無効論」というものの存在に気づきながら、「廃憲」「無効化」と混同してしまっていること、その混同は「正確・詳細な日本国憲法無効論の周知」を、戦後日本政府が「故意に怠ってきた」ことに起因している。

「『日本国憲法は無効だ』などというのは無責任だ」と青山は言うでは聞く。

『日本国憲法』無効論の存在を周知しないまま、「改憲(加憲)か、護憲か、二通りの選択肢しかない」と国民を騙したまま、国民投票に持ち込んでその結果を「日本国民が自らの政治意志で決定したこと」とすることは、無責任、いや、「詐欺行為」ではないのか?


「国民の知る権利尊重」「選択肢の開示」は民主主義の根幹である。

■『日本国憲法』は大日本帝国憲法と国際法及び国際倫理に違反して制定されたものであり、始原的に無効であるという事実

■その根幹精神が日本と日本国民を侮辱し虐待する、非人道的なものであるという事実

■日米安保条約と並んで、米軍による「日本基地植民地支配」を担保するものであるという事実

■「新GHQ」=日米合同委員会の決定により、日本政府が日本国民の血税を使って、連合国=国際金融軍産複合体に都合の良い政策を立て、実行しているという事実

日本国の存立にかかわるこれらの事実を、「戦後レジーム利権」利得者達が隠匿してきた。

『日本国憲法』無効論隠匿は、国家反逆に匹敵する大罪である。

『日本国憲法』無効と大日本帝国憲法現存の事実を確認するということは、日本に主権と独立を回復するにとどまらず、天皇に大権をお返しすることで、内閣と官庁と議会が「日本国家の公僕として」「天皇陛下の監視の下で」「責任ある国家運営」をする、という立憲主義国家の本来ある姿に、日本がたちかえる、ということである。

「70年も使ってきて、今更『無効だ』という議論には意味がない」?

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認によって、日本は主権喪失状態を脱するのである。意味がないわけはないだろう。

「憲法が無効だということになれば、そこから派生した法律全部が無効ということになり、大変なことになる、だからそんなことはできない」と、青山は2017年7月17日の『虎ノ門ニュース』で言っていたが、「大変なこと」になるのは、「無効論不周知という犯罪隠蔽」が白日の下にさらされる「戦後レジーム利権利得者」達だけである。

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認は、日本国民には「百害を排除して百利を与える」のである。

寧ろ、GHQ『皇室典範』や「第2の『日本国憲法』」である教育基本法など、「派生した法律全部」を一旦無効確認で始末するほか、現実に、現在の日本の危機的混迷を収拾する術はない

WP_20161118_002

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認こそが、唯一法的に、倫理的に、現実的に、正しく、即応性・実効性のある「救国の具体策」である

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認が、具体的に何を意味するかを以下に挙げる。

『日本国憲法』無効確認によって、「国民主権」、前文、9条1項2項など、日本の主権を侵害し、天皇と日本国民の尊厳と名誉を毀損する「有害部分」が即時廃棄される。

天皇と皇室を虐待するGHQ製『皇室典範』も、即刻廃棄され、明治の皇室典範が大日本帝国憲法とともに復活し、天皇の譲位問題など皇位継承関係の問題は、本当は120名以上存在するという、GHQによって皇籍離脱させられた皇位継承者達の処遇も合わせ、皇族による皇室会議にて話し合われることになる。

大日本帝国憲法現存確認=占領前の原状回復によって、自衛権・交戦権問題は即時消失する。

日本は、世界中のどの国も持っている自然権である交戦権も自衛権も、当然持っている、という事実が確認される

「国家主権の発動」としての、国家防衛を、自律的に行うことのできる「まともな」独立主権国家に、日本は立ち返るのである。

もう二度と、「破防法は合憲か違憲か」「個別的自衛権はないが、集団的自衛権ならあるのではないか」などという、馬鹿げた「憲法解釈論議」に大切な国政の時間を費やす必要がなくなる。

70年もの間に完全に「米軍依存体質」にされてしまった日本の軍事力の「米軍離れ」をどう実現していくか、独立主権国家として、真の「同盟」はどの国と結ぶべきか、など、喫緊の、本当に重要な問題を、議論することができる。

日本国民の生命と財産を守る「国防」こそが、「国家の第一の役割」である、と教科書に書くことができるようになる。

大日本帝国憲法現存確認により、自衛隊は、即時、大日本帝国陸海空軍という、ネガティブ・リストの軍法・軍規で動く「まともな軍隊」になる。

同時に、北朝鮮有事を目前に喫緊に必要な「戦時情報組織」や、GHQによって削除された大日本帝国憲法下の刑法の「利敵行為」3項目__事実上の「スパイ防止法」__などが、即時復活する。

戦後、「敗戦奴隷国」日本で、好き勝手に日本破壊工作に従事してきたスパイ・敵性行為者・売国奴を一網打尽に検挙し、その罪を相応に償わせることができる。

米軍の意向(米軍の都合)を忖度することなしに、北朝鮮拉致被害者奪還作戦を遂行することが、やっとできるようになる。

『日本国憲法』無効確認・大日本帝国憲法現存確認と同時に、これら事実確認をすることの説明として行われる、東京裁判という連合国の誣告告発により、「侵略国」「侵略軍」の汚名は、日本と日本軍から雪がれる。

300px-International_Military_Tribunal_Ichigaya_Court

大日本帝国陸海空軍は自信と誇りを取り戻し、日本と世界は初めて、真実に基づいた戦争の世紀の総括を、始めることができるようになる。

「敵国条項」の不当が指摘され、検閲と洗脳という「人道に対する罪」が告発される。

何より、議会制民主主義・立憲主義に最も必要な「権力のチェック機能」である、「不裁可権・拒否大権を持つ『至高の権威』天皇」が、復活する!

連合国=米英ロ仏中とその「手下」である韓国・北朝鮮による日本政治の「内部浸食」を、国民の側に立って政治権力を「総攬」する「至高のオンブズマン」天皇がくいとめる。

「『日本国憲法』が無効ということになれば、『日本国憲法』下で選出された国会議員は皆職を失うことになってしまう」と半ば「脅し」的な「無効論=非現実的」論もよく聞くが、これも全く的外れな心配だ。

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認をしたからといって、「『日本国憲法』フリー」の状態に戻れるわけではないのは当然のことだ。『日本国憲法』は天皇大権を剥奪して立憲君主制という日本の政体を「棚上げ」してしまったわけだから、帝国議会も貴族院も枢密院も、なくなってしまった。調整が必要なのはいうまでもない。しかし、『日本国憲法』制定時も、法律間の調整は1年半で終わっている。逆に大日本帝国憲法に戻すことだけが不可能なわけはあるまい。

『日本国憲法』制定後の調整は、日本が主権を喪失して「敗戦奴隷状態」であることを日本国民には隠し、GHQの顔色を見、「公職追放」に怯えながらの屈辱的作業であった。だが、

大日本帝国憲法の現存事実を確認するとき、それは日本が主権を取り戻し、晴れて真の独立を回復した時なのである。

占領以前の「原状回復」が成され、戦後日本の「根幹の歪み」が真に正されるのである。

日本は、『日本国憲法』制定以来、大日本帝国憲法を「拉致」され、「規範国体」を体現する天皇の大権が封じられることで、「憲法真空状態」になっていた。それが日本民族を、屋台骨を抜かれた「腑抜け状態」にしていた__それがついに正常に戻るのである。

「『日本国憲法』無効確認で職を失う」のは、「戦後レジーム利権」利得者だけである。そして、

国連における『日本国憲法』無効確認は、そのまま「連合国史観=東京裁判史観=『日本侵略国家説』の否定」「連合国の誣告罪の告発」となる。

全世界に向けて、日本の冤罪が晴らされたことを宣言するのに等しい。

日本人は、もう「一億総前科者」ではなくなる__晴れて、心から、自信と誇りを取り戻すことができるのだ。

日本国民の、喜びと希望に輝く笑顔で、日本列島が満ち溢れるだろう。

どんな苦難にも立ち向かえる、そんな勇気が、凛凛と国民の心に沸き立つところを想像してみよ。「大変なこと」?一体何がそんなに大変なのか?

本当の「民主主義」「民意」とは何か、を考える

「『日本国憲法』は無効である」という真実を、日本国民が知らされていない現状では、「憲法問題」に関して「民意」など存在しえない。

真実を知らない国民が国民投票で何を決定しようと、それを「民意」と呼んではならない。

「国政に反映されるべく、国民が意思決定をするにあたり、決定事項についての必要不可欠な情報の開示が、政府によって故意に遮断されている」となれば、それは民主政治ではない。それは、全体主義的言論弾圧である。

そのように考えるとき、『青山繫晴が…答える!』の質問者の、「たとえ民意に反しても大日本帝国憲法に戻すべき」は、語弊の有る言い方ではあるにしても、完全に間違っているわけではない。なぜなら、

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認をすることに、「民意」は関係ない。

『日本国憲法』が無効であるということも、大日本帝国憲法が現存しているということも、ともに歴然たる「事実」だからである。

「事実確認」をすることに、「民意を問う」ことは必要ない。

「日本はこの事実確認により、本日晴れて、完全なる独立と主権を回復いたしました」と発表することは、「民意を問わねばならない」ことではない。寧ろ、憲法に関する「本当の民意」は、『日本国憲法』無効と大日本帝国憲法現存の事実確認をした後でなければ、得ることはできないのだ。

『日本国憲法』が無効である、大日本帝国憲法が現存している、と正しく認識することで、初めて理解できる真実が、ある。

そもそも、大日本帝国憲法が現存していなければ、「戦争放棄」「交戦権否定」の『日本国憲法』の、一体どの部分を以て、「交戦=戦争行為」の一部である「停戦」「終戦」「講和の締結」を為したというのか?

青山は、大日本帝国憲法の天皇の役割の規定が曖昧だったせいで、戦争を終わらせることができなかったように言っているが、大日本帝国憲法第1章「天皇」第13条は、「天皇ハ戦ヲ宣シ和ヲ講シ及諸般ノ条約ヲ締結ス」と規定している。

「和ヲ講ス」とは「講和」、即ち交戦国同士の合意により戦争を終決させ平和を回復する行為のことであり、休戦協定を経て講和条約を結ぶまでの「一切の戦争行為の終了」を意味する。つまり、

大日本帝国憲法が現存していたからこそ、大日本帝国憲法下の天皇大権である「講和大権」「条約締結大権」(第1章「天皇」第13条)によって、サンフランシスコ講和条約は締結できたのである。

逆に言えば、「『日本国憲法』を有効とするなら、法的根拠を持たないサンフランシスコ講和条約は無効」ということになる。「日本はまだ戦争状態にある」ということになってしまう。それこそ「非現実的」ではないのか?

日本が占領され続けるために、東京裁判史観と『日本国憲法』が必要だった、この二つは、連合国の「新世界秩序」構想という、出処を同じくする悪質・非人道的なプロパガンダであった、と知ることで、初めて理解できる歴史の真実が、あるのだ。

「日本は侵略国だった」という大前提で始める議論は、歴史問題であろうと人権問題であろうと、全て歪にねじれる。

「憲法=constitution」とは、「体質」「国柄」という意味である。その「日本とはこういう国」と説明するはずの「憲法」が、70年もの間、「日本とは、軍隊を持てば必ず侵略する、悪逆非道の国です」と日本人の頭を叩き続けて来たのだ。

いまの日本政治の根幹には、腐臭を放つ膿のような歪み、倒錯がある。その原因は、『日本国憲法』という、嘘で固めた、日本民族の精神虐待装置にあった。『日本国憲法』無効確認が、それを日本人に悟らせてくれるのだ。

『日本国憲法』が本当に意味することは、「天皇という存在がその中心的役割を果たして、開闢以来培われてきた日本の歴史・伝統・文化」の全否定、即ち日本民族の魂のアイデンティティー=日本精神の全否定であった。

他民族の国家アイデンティティーを破壊しようとする卑怯卑劣な団体=国連に、用はない。

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認を国連で__「国連=連合国の指導者達=安保理常任理事国は、特に米国は、非常に不適切なやり方で第二次世界大戦後の日本と国際社会を搾取してきた」と、国際社会の見守る中、当の国連安保理常任理事国たちの目を見据えて、告発し、脱退を宣言するべきである。

主権と独立を回復し、尊厳と名誉も回復した日本が、国際社会の特権階級だけを利する国際連合を脱退し、「本当に」国際社会の「底辺部の底上げを図る」新組織__大東亜共栄圏のような、「グローバルではなく、地域社会の共栄」を図り、その地域社会の代表者で構成する組織__の設立を宣言すれば、多くの後進・中小国家がついてくるであろう。

現在の、「国際共産主義者の巣窟」と化した国連と「新世界秩序」に嫌気がさしている、米英仏ロ中の指導者層の中にも、賛同者はみつかるであろう。

《わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。それは、「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。》

「闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。「闘わない政治家」とは、「あなたの言うことは正しい」と同調はするものの、けっして批判の矢面に立とうとしない政治家だ。

わたしは、つねに「闘う政治家」でありたいと願っている。》(安倍晋三『美しい国へ』)

父の最後の一年間を見ていて、「これは命を賭けるに値する仕事だろう」と思いました。そして政治家は「国民の生命と財産を守る」ということを常に忘れてはいけないと心に刻みました。》(安倍晋三『この国を守る決意』)

「憲法の改正こそが、『独立の回復』の象徴であり、具体的な手立て」(『美しい国へ』)とは、吉田茂がデザインし岸信介が護持した「戦後レジーム利権」保護のための、「おためごかし」の欺瞞である、と安倍晋三は認めよ。

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認を国連で為した時、「批判」は日本国民や世界の国民からではなく、「戦後レジーム利権」利得者と、国連をも私利私欲のため利用している「国際社会の特権階級」から浴びせられる。そこでは安倍首相、あなた自身の生命が危険に晒される可能性もある。

安倍首相、あなたは今一度、自らの胸に手を当てて、問うていただきたい。

あなたの心には今も、「政治家は国民の生命と財産を守る」と、刻まれているか?

日本人には、生命よりも、財産よりも、大切にしたいものがある」ということを、知っているか?

日本人が、生命よりも、財産よりも、大切にしたいと思うもの、それは、日本の尊厳と名誉である」と、知っているか?

日本人の尊厳と名誉を護るために、「闘う政治家」になれるか?

『日本国憲法』無効論から、目を背けるな。

『日本国憲法』無効論は、究極の、「救国の具体論」であると認めて、国民に周知せよ。

『日本国憲法』無効確認と大日本帝国憲法現存確認を、国連で為せ。

国民にせっつかれて、「仕方ない」と愚図々々しながらやるよりも、腹を決めて、自分から進んでやった方がいい。それが、本当の「闘う政治家」の姿だ。

本 この国を守る決意

「天皇が憲法。天皇が国体。天皇が日本。」天皇との相互の信頼に依って立つ国民と天皇観を異にする政府・有識者会議が、絶対に手を触れようとしない「日本国憲法無効論」という名の「パンドラの箱」__正確な現状認識だけが日本を護る⑤

「天皇の譲位の実現」とは、「平成の大政奉還」に他ならない___権力濫用の隠れ蓑にしか使われていない「国民主権」を、「国民の総意」で天皇にお返しし、「万民の父母」「祭祀王」天皇を冠する日本型立憲君主制に立ち返る

唯一法的に正当な道__『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認と、大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認が、天皇の譲位を完全な形で実現し、機能不全に陥った日本政治を救う

「共和制」の『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』が、天皇に「天皇本来の在り方をさせていない」という真実を、「象徴天皇」という玉虫色の言葉が、マジック・ミラーのように隠している

「日本国憲法無効論」の存在を国民に周知しないまま、天皇陛下のご意向を「特例法」によって「違憲の退位」という形で曲げてしまうことは、天皇と日本国民への愚弄であり、裏切りである

そうまでして強行される「憲法改正」は、「日本国の為」では、決して、ない。連合国の日本支配体制を、取り返しがつかないまでに永続化してしまう。「日本は侵略国家だった」という連合国の嘘を、国際社会に正すこともできず___それでもなお、「改憲」に執着するのか?


「天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議」は、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の有効前提、「東京裁判史観」肯定前提で開催されている。これでは天皇陛下の譲位のご意向の本質・核心には全く触れることができない。

「天皇陛下のご意向」の本質である「天皇の本来的在り方」「祭祀」「国体」の問題から目をそらし、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』による「象徴天皇」「天皇の公務」の定義に無理やり整合させ、「連合国の戦後日本支配」の真実から遠ざかろうとする議論は、ひたすら泥沼にはまってゆく。

その人選を含め、安倍政権の完全統制下で「特例法の結論ありき」で開催された「天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議」は、天皇と国民の願いを叶える為でなく、政府の「とにかく改憲」実現のため、「天皇問題を特例法でちゃっちゃと片付ける」ためのもの___3回に亘った16人の専門家ヒアリングが終了して、各人の意見が明らかになり、その確信は「plain fact(明白な事実)」へと変わった。

有識者会議メンバーとヒアリング対象の「専門家」達の意見は、4つに大別される。

■「退位」(どうしても、天皇陛下のおっしゃる「譲位」と言わない)に反対

■「退位」でなく、(天皇陛下が何年も前から何度も否定されている)「公務削減・摂政設置」で対応

■「退位」に賛成だが、(『日本国憲法』違反の)「特例法」で(陛下と国民の願いを無視して)今上陛下御一代にのみ認める

■(GHQ)皇室典範を(『日本国憲法』有効論_内閣と国会が天皇の上位にあり、天皇の進退を内閣と国会が決定する_という前提で)内閣と国会が「改正」したうえで、「退位」を認める

いずれも「『日本国憲法』無効論」無視=「連合国の日本支配体制を継続させる」立場で一致している。政府は「メンバーの思想的左右のバランスをとった人選」といったが、「連合国の日本支配体制を終わらせる」日本国憲法無効論者が一人もいない

%e6%9c%ac%e3%80%80%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%9b%bd%e6%86%b2%e6%b3%95%e7%84%a1%e5%8a%b9%e5%ae%a3%e8%a8%80

ただ一人、渡部昇一は『日本国憲法無効宣言』という南出喜久治との共著があり、YouTubeでも「無効論」についての南出喜久治との対談もみられるが、7月の最初の「天皇のご意向表明」報道の直後に一度「日本国憲法は本来無効だが」と言及したきり、なぜか以降は全く「無効論」を持ち出していない。それどころか、〈「退位」も「譲位」も、皇室典範に規定はない。一方で、摂政であれば、皇室典範にある。これは伊藤博文が考え抜いた制度だから、皇室典範通りで何の心配もない。〉(『第2回ヒアリング』朝日新聞2016年11月15日)と、陛下に向かって、「無効」だと渡部自身も承知しているはずの『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』を遵守なさい、とやんわりお説教を垂れている。しかも、「(そうすれば)年号も変わらないし、皇室典範にも関係なく、スムーズにいく」と、どうでもよいことを理由に挙げて、『日本国憲法無効宣言』の趣旨とは反対に、安倍政権の「とにかく改憲」をひたすら応援している。実に面妖だ。「何の心配もない」との言葉も、「頑固に駄々をこねているおじいちゃん」をなだめすかしているような調子で、優しそうに見えて、実は「譲位すべきだ」との陛下のお考えをバッサリ否定している、冷酷で失礼な物言いだ。

天皇陛下の譲位のご意向を完全な形で実現するためには、陛下も以前から仰っているように、天皇陛下ご自身が、皇太子殿下、秋篠宮殿下と相談なさってお決めになれるようにすることが必要である。

天皇の務めと皇室の問題に関して殆ど素人であり、その上「反天皇」「反日本」「反国体」の立場にある者達を含めた「内閣と国会」が、天皇の上位に位置して、「決めるのは俺たちだ」と天皇を見下ろしている現在の状況は、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』によって作り出されている。

『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』を、「無効確認」によって始末し、「大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認」で、改正の発議権など簒奪された天皇大権を奉還するしか、譲位を恒久的に実現する方法はないのである。

つまり、有識者会議が導いた4つのどのオプションも、「陛下のご意向を実現」したことにはならず、「不合格」だ。そもそも「公務負担軽減等に関する」という名称の有識者会議などを設けること自体が、陛下に対して途方もなく失礼である。

天皇陛下は、「公務削減」でも「摂政設置」でもなく、「譲位すべきである」という結論に、6年も前に到達されていた

そして、「その結論に対し国民の意見を聞く有識者会議」は、天皇皇后両陛下を交えた宮内庁参与会議(メンバーは宮内庁長官以外は「国民としての意見を求められて」招集された民間の識者)で、既に済まされている。

最初の大手術を受けられた2003年頃、10年以上も前から、陛下は熟考に熟考を重ねられ、2009年からは「皇族会議」の伝統に則り、皇太子殿下、秋篠宮殿下との「頂上会議」の場も持ってこられた。

2012年には心臓のバイパス手術も受けておられる。ストレスによる激痛に耐え、膨大な激務を笑顔でこなしながら、天皇陛下は6年間、「譲位」を実現させるために、文字通りの激論を重ねてこられたのだ。

陛下の命を削るようなその6年間を、しかし、安倍政権は、『日本国憲法』にもGHQ『皇室典範』にも規定のない「有識者会議」によって、「現行典憲に『退位』の規定がないから」と、無下にひっくり返して、ふりだしに戻してしまった。

失礼にも、「公務削減」と「摂政設置」という、6年前に終わっている論題を持ち出し、「特例法で今上陛下一代のみに退位を認める」という「ほぼ確定」の方針を打ち出して、「お言葉」のなかで「ひとえに念じる」と陛下が仰せられ、大多数の国民も支持した「天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくこと」という希いを、いとも簡単に粉砕して見せた。

「陛下がご高齢であることを考慮し、スピード感のある対応をしていく」と官邸は言っているが、その本音は「陛下の譲位のご意向の速やかな実現」ではなく、「面倒で何年も時間が掛かり、『改憲の邪魔』になる皇室典範改正ではなく、特例法でチャッチャと片付けてしまおう」ということである。

〈政権内には「報道各社の世論調査では特例法の支持は2割前後。皇室典範の改正が6,7割なのだから、皇室典範を改正してもいいのではないか」(首相周辺)との声も出始めてい〉たが、(朝日新聞2016年11月16日『特例法慎重論戸惑う政権 特例法限定なら…世論反発の恐れ』)有識者会議は12月7日に「退位を恒久的な制度とするため皇室典範の本格的な改正に手をつければ、論点が女性宮家の創設や女性・女系天皇の問題にも波及しかねず、法整備に数年を要する可能性がある」ため、「特例法を軸とする方向性を打ち出した」(朝日新聞2016年12月8日『退位「特例法を軸に」』『高齢による特例強調 有識者会議退位違憲論に配慮』)

「国民の意見を広く聞く」といいながら、「天皇陛下の譲位のご意向を『恒久的制度により』速やかに実現してほしい」という大多数の国民の願い=「国民の総意」を、政府はあっさり無視した。

大した「国民主権」もあったものだ。民意を全く反映しない「民主主義」は、北朝鮮の「民主主義」と変わりない。『日本国憲法』は共和制だから、それを戴く日本は既に「日本民主主義人民共和国」…恐ろしすぎて、太い字では書けない。

「皇室典範改正となれば、女性宮家・女系天皇という議論になってしまう、だから典範改正は避けたい」という議論も本末転倒だ。

女性宮家、女系天皇は現在までの皇位継承の伝統に反している。だが、男系男子の皇族の数が極端に少ない現在の危機的状況を、どう乗り切るか、それを決めるのは皇室問題の素人である我々国民ではなく、皇室問題の「識者」の頂点である天皇とその後継者でなければならない。そして、「GHQ『皇室典範』を内閣と国会が改正」ではなく、「明治の皇室典範を天皇と皇族が改正」でなければならない。

政府も有識者会議も、「天皇陛下のご意向の表明そのものが違憲だ」「天皇陛下のご意向に沿う形で退位が実現すると天皇の国政への関与を禁止する『日本国憲法』、退位の規定のない『皇室典範』に違反することになる」といって陛下をたしなめるが、当の「有識者会議」は『日本国憲法』にも『皇室典範』にも規定がない。これは違憲ではないのか?

おそらく彼等の頭の中では整合性が取れているのだろう。なぜなら、「共和制」の『日本国憲法』の下、内閣と国会は天皇の上位に位置し、天皇と皇族は、内閣と国会が決めた『皇室典範』に従わねばならないことになっているからだ。

この事実を、多くの国民は正確に認識していない。『日本国憲法』第2条「皇位の継承」に、「国会の議決した皇室典範により」とあるのを、するっと何も考えずに読み過ごしてしまい、実際にはGHQ『皇室典範』が対になって天皇と皇族をがんじがらめにしていることなど、殆どの一般国民は知らない。第4条には「天皇の権能の限界」とあって、「限界」というくらいだから「多少の制限付き」ぐらいの意味か、と思っている国民は多いだろう。

「国政に関する権能を有しない」とは、天皇の立憲君主としての大権は全て「簒奪」されたという意味であり、憲法と同位であって議会が関与できなかった皇室典範が連合国によって「憲法の下位法」とされたことは、連合国が日本の「内閣と国会」を通じて天皇と皇室を「間接統治・弾圧」できる、という意味に他ならない。

「戦後レジーム」の下、戦後日本政治はこのような『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の悪辣非道な正体を、ひたすら隠してきたのである。

やましいところがなければ、政府は今すぐ、この「『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』が天皇と皇室をがんじがらめに縛っている」という事実、「そのせいで天皇陛下の譲位のご意向は、陛下のご意向通りには実現することができない」という冷酷な事実を、国民に周知すべきだ。

そして、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認という、立憲君主たる天皇と日本の主権・独立を取り戻す最速最善のオプションを、なぜ戦後の歴代内閣が周知してこなかったか、「民主主義国の国会議員」として「説明責任」を果たし、国民に納得のいくよう説明してもらいたい。

できないであろう。できるなら、とっくにやっている。「憲法改正」という困難な道よりも、ずっと簡単にできる『日本国憲法』無効確認を、講和条約締結と同時にやっていたはずである。

『日本国憲法』無効論は連合国の犯罪を告発し、同時にその共犯者もあぶり出すことになってしまう。おそらくそれは、戦後日本の政治・行政・司法・学界・教育界・メディア……支配層・権力層に関わる殆ど全ての人を巻き込む。

だから『日本国憲法』無効論は、「パンドラの箱」=「戦後日本最大のタブー」なのである。

『日本国憲法』は、「国民主権」によって実質「天皇制廃止」をしながら、そうと悟らせないための「象徴天皇制」という究極の玉虫色の言葉で偽装した、事実上の「共和制憲法」である。

天皇と皇室を弾圧するために作られた『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』は、天皇を内閣と国会の下位に置き、統制する。

内閣と国会は「主権者国民の代表」という建前だが、現実には戦後日本の「真の主権者」は未だ連合国であり、日本の内閣と国会は、連合国の洗脳教育を受けた「真の主権者=連合国」の「子飼いの権力者」である。

天皇とそれを支持する国民を、連合国が「内閣と国会」を使って、占領期と同様「間接統治」しているのである。

「何としてでも改憲」「とにかく改憲」と国民をせかす安倍政権が、『日本国憲法』と対になって天皇を弾圧しているGHQ『皇室典範』の改正となると、なぜか「何としてでも阻止」の様相を見せているのは、彼ら自身が言うように『皇室典範』改正となると審議に何年もかかり、安倍政権の「悲願」である「憲法改正」が遠のいてしまうからだ。

だが、「無効確認」「現存確認」なら、法的に正当に、「即時」主権回復できる。

天皇に、改正発議権をはじめとする天皇大権をすべてお返しし、譲位のご意向も最善の形で即刻実現でき、(明治の)皇室典範の改正は天皇と皇族にお任せできる。でたらめなGHQ『皇室典範』を一から改正するより、その問題点を深く理解していらっしゃる天皇陛下と皇族方が主導して明治典範を改正する方が容易なはず。

■自衛隊は大日本帝国陸海空軍になり、安全保障・自衛権の問題も解決する。

■北朝鮮による日本人拉致被害者の奪還も実現する。

■連合国の日本国への誣告=「東京裁判史観」を告発することで、「南京大虐殺」や「慰安婦性奴隷」「強制連行」等の虚構を全世界に周知できる。中韓北の「歴史認識カード」は無意味になる。

■GHQが削除した刑法の利敵行為項目も復原して「スパイ天国」の汚名を晴らすことができる。

■日本の政治・行政を私物化して、日本国民を搾取している不逞の輩を、正当に罰することができる。

偽憲法を「無効確認」することによって、戦後日本の諸問題が、一気に解決に向かうのである。

しかも、「無効確認」「現存確認」は「事実確認」であるから、そのことについて反日日本人の集団である野党にお伺いを立てる必要もないのだ。

「改憲」によって安倍政権が達成したいことが、「日本の主権と誇りを取り戻すこと」「戦後レジームからの脱却」であるのなら、それは、「無効確認」「現存確認」によって、文字通り「即時実現」できる。野党との根回し等に掛けている時間を、もっと大事な問題の検討に使うことができる。

それなのに、なぜそこまで「改憲」にこだわり、「無効論」を無視するのか?

日本の主権回復と、日本人が願う世界に比類なき歴史を持つ皇室の安定的継承を真に望むなら、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認こそが、最速最善で法的にも正当な唯一の道。

無効論を徹底無視して、その道を自ら閉ざすということは、天皇を内閣と国会の下位に置いて統制する「戦後レジーム」の継続を、安倍政権を含めた歴代政権は、寧ろ望んできた、ということの証左である。

「戦後レジーム」「東京裁判史観」打破の核心である『日本国憲法』無効論を、「保守」「革新」に関係なく戦後のどの内閣もが無視してきたという事実は、戦後日本の権力者が、洗脳のせいとはいえ、全て連合国の「傀儡」「手下」として働かされてきた、或いは洗脳など関係なく、「戦後レジーム利権」の甘い蜜を吸ってきた、ということを意味する。

この人々を、「天皇支持」の日本国民「天皇派」に対する「連合国派」と、ここでは呼ぶ。「改憲派」も「護憲派」も、「連合国の犯罪告発」と表裏一体の「『日本国憲法』無効論」をタブー視する点で共通する、同じ「連合国派」内の2つの「分派」に過ぎなかった。

「護憲派」=「9条死守」「9条盲信」の「中国(北韓)拝跪派」と、「改憲派」=「9条だけ改正」でアメリカの思い通りに、いつでもどこへでもどんな状況でも派兵が可能な「米国専属便利屋」の自衛隊にする「米国隷従派」である。

「連合国派」は、日本のために働かない。左右の思想傾向に関係なく、「戦前の、大日本帝国憲法下の日本は悪かった」「侵略国家だった」という「連合国史観」=「東京裁判史観」に囚われているか、或いは連合国史観の嘘を知ってはいても、何らかの私的な理由で「連合国の犯罪告発」をしたくない、できない。「GHQ検閲」にひっかった者に対する形を変えた「公職追放」が、今でも有効だからである。

安倍晋三首相は、北朝鮮の日本人拉致被害者奪還のために力を尽くし、教育基本法改正にもこぎつけたほか、多くの貢献を果たした名宰相であると思う。「戦後レジームからの脱却」を掲げ、国民に大きな希望を与えた。日陰者だった防衛庁を防衛省に格上げもした。が、宮内庁は宮内省にはならなかった。また、2007年の訪米・日米首脳会談の記者会見で、ブッシュ大統領の「慰安婦問題で安倍首相が謝罪した」という発言を正すことができなかった。戦後70年談話でも、玉虫色言語でお茶を濁し、外務省の英語版では完全に「侵略の過去を認めて謝罪」してしまった。

その陰には、「日中戦争」「日米戦争」=「真珠湾」以来の外務省の暗躍があることは明白だが、安倍首相自身が「外務省畑」出身だからなのか、選挙で世話になった誰かの言いなりになっているのか、全く制御できていない。

「『日本国憲法』無効論」を無視しているのも、「現実主義者」であるらしい安倍首相の、「現実主義」に沿って少しずつ大日本帝国憲法に戻していく「漸進的改憲」なのであろうと、この「天皇陛下のご意向表明」の時まで思っていた。だが安倍政権の支持団体である日本会議は、「日本会議が『帝国憲法復元』を目指しているなど、悪質なプロパガンダだ」(日本会議広報部、2016.9.9.)とまで言って否定している。

昨年11月、安倍首相直属の機関として、意気込んで発足させ、『日本国憲法』の成立過程も検討するはずだった「GHQ占領政策・東京裁判検証委員会」が、一年間殆ど何も進展した様子がないどころか、活動の報告すらも聞こえてこないこと、また、「日本国憲法無効論」について渡部昇一とビデオ対談がある稲田朋美防衛相が、この夏の終戦記念日の靖国参拝を「禁じられた」ことも、皆繋がっているのであろうか?

だが、いま日本は危篤状態である。機能不全の日本政治は、「連合国派」の跳梁跋扈によって、機能完全停止への急勾配を転がり落ちている。

天皇陛下が譲位のご意向についての「お言葉」を、「玉音放送」で述べられたという事実に、日本人なら頬をひっぱたかれたように反応しなければならないところだ。

天皇陛下が「お言葉」で述べられたことは、いま安倍政権がやろうとしているように「ちゃっちゃと片付け」てよい類のものではない。寧ろ、経済よりも優先すべき「国の根幹」に関わる問題である。

天皇のご存在そのものが有り難い、という天皇敬慕の国民感情を逆手にとり、「天皇が連合国による訴追を免れ、『象徴』という立場で存続している」という事実だけを以て「国体護持が成った」という戦後の国民の思い込みを利用して、「『日本国憲法』は国民に支持されている」という欺瞞の陰で、国際共産主義者と「戦後レジーム」利権の受益者たちは、その権力を、私利私欲と連合国=外国の反日勢力の為に振るってきた。

天皇を「象徴」という軛で縛り、「国民主権」のおためごかしの美名で国民をたぶらかした『日本国憲法』が、権力者の専横をのさばらしてきた。

『日本国憲法』が正当化する「天皇の権威の軽視」の日本の権力層への蔓延は、政府の「特例法」ごり押しで一層悪化する。

「特例法」で「退位」すれば、陛下は9条信奉者にとっての自衛隊のように、「違憲の存在」「日陰者」にされてしまう。

「内閣と国会」が天皇の意向を無下にし、天皇支持の大多数の国民の意思も無視しようとしている、この状況こそが、『日本国憲法』による「天皇の権威の低下」「議会制民主主義の空疎化」を証明している。

「国民主権」も「平和主義」も「基本的人権の尊重」も、すべて嘘だと、内閣と国会が天皇と国民に『日本国憲法』の遵守を強要することで、証明される。

天皇陛下が、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の規定にない「譲位」のご意向を、敢えて「違憲」の恐れのある「お言葉」として表明されたことは、「この擬製の典憲を持ち続けていけば、日本は亡びる」という真実を、国民に対して指し示すことになった。

特例法は、陛下の真摯な問題提起をあたかも一人の天皇の「わがまま」であるかのように扱い、一時の「抜け道」を作るかのような印象を与えかねない安易に特例法で対応することは皇室典範の基本的法規の枠組みでも恣意的に変えられる前例となり、法的権威や規範性を損ねるのではないか〉〈宮中祭祀も天皇以外の者は中核儀式を務めることができない。昭和天皇が大正天皇の摂政を務めたのは5年間だったが、中途半端な立場の重圧でとても苦労したと聞く〉(岩井克己元朝日新聞編集委員’86~’12宮内庁担当『第2回ヒアリング』朝日新聞2016年11月15日)

〈(大正天皇の摂政設置に際し)宮内省は大正天皇の病状や能力について人間性を無視したようなひどい表現を使って発表し、摂政を置くことを国民に納得させようとした。一方、大正天皇は書類の裁可に使う御璽を侍従長に渡すことを拒んで抵抗したと側近の日記にはある。昭和天皇は会見で父親の話題をほとんど語らず、「位を奪った」というトラウマを抱え続けていたという〉〈陛下は「国民と共にある」ということを存在意義と考え、被災地訪問など公務の幅を広げてこられた。全ての公務を重要とする陛下に対し、摂政や負担軽減を持ち出すのは失礼だし、日々の行動あってこその天皇だとお考えの陛下の意思に反する〉(保阪正康『第1回ヒアリング』朝日新聞2016年11月8日)

普段左翼的と思っていた言論人の方が、このような「正論」を述べている。彼らは「GHQ皇室典範改正派」であるので、やはり「連合国派」に属し、陛下の譲位のご意向を完全に理解しているとは言えないが、それでも、「天皇問題の専門家」「保守」の学者らの言葉があまりに酷く、不敬千万のうえに、意味不明で筋が通らない分、至極真っ当に聞こえる。

天皇の自由意思による退位は、いずれ必ず即位を拒む権利につながる。男系男子の皇位継承者が次々と即位を辞退したら、男系による万世一系の天皇制度は崩壊する〉〈退位を認めれば、「パンドラの箱」が開く〉(八木秀次麗沢大教授『男系維持派 困惑 / 生前退位 政府が特措法検討』朝日新聞2016年9月10日)

(天皇の)ご存在の尊さは、男系男子による皇位継承という『血統原理』に立脚する。そこに『能力原理』を持ち込むと、能力のある者が位に就くべきだという議論になる。結果として、陛下ご自身が天皇制度の存立基盤を揺るがすご発言をなさったことになってしまう。〉〈退位は明治の皇室典範制定以来、封印されてきた『パンドラの箱』だ。たとえ一回でも退位の前例を作れば、日本の国柄の根幹を成す天皇制度の終わりの始まりになってしまう。〉〈(天皇陛下の譲位のご意向表明は)『天皇は国政に関する権能を有しない』と定めた憲法に触れる恐れがある。陛下のご意向だということで一気に進めるのは問題だ〉〈天皇といえども生身の人間であり、ご自身の考えをお持ちだ。しかし、それが公になれば政争に巻き込まれ、尊厳を汚される。憲法が政治的発言を禁じているのは、天皇をお守りするためでもある。宮内庁のマネジメント能力に問題があると言わざるを得ない〉(八木秀次『生前退位 男系維持派は / 公務縮小し臨時代行も活用を』朝日新聞2016年9月11日)

「パンドラの箱」、「パンドラの箱」と連呼しているが、よほど怖いのだろう。だが言っていることは意味不明だ。なぜ「一回でも退位の前例を作れば天皇制度の終わりの始まりになる」のか?

天皇陛下がおっしゃっているのは「個人の天皇としての能力」ではなく、「全身全霊」で祭祀を執り行うための「体力・知力」のことであろう。また、「能力のある者が天皇の位に就くべき」なのではなく、「天皇という位に就いた者しかできない祭祀がある」ということだ。

「摂政」や「公務代行」では成しえない祭祀があるということは、「摂政設置」「天皇代行」の間、事実上天皇の位が「空位」となる、ということである。この「空位」による真空状態は、内閣総理大臣の不在などには比べようもない、甚大な問題となる。陛下のおっしゃっていることの本質は、そこにある。

天皇の「体力・知力」が天皇の務めを果たすために十分かそうでないかは、天皇ご自身にしかわからないことである。ならば当然、「譲位」のタイミングは、天皇からのご意向を拝して決定されるよりほかにない。

陛下のご意向表明が違憲かどうかを言う暇に、そのような当然至極のことを規定せず、日本の国民精神収斂の要である天皇の権能・自律権を簒奪して、「日本人の精神の武装解除」をするために存在する『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の妥当性をこそ、今問題にすべきなのだ。

連合国による『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の制定自体が、「日本の国柄の根幹を成す天皇制度の終わりの始まり」である、という「明白な事実」を、日本国民は知る権利があり、日本政府は知らせる義務がある。

天皇の存在の尊さは、武力の威圧によってでなく「至高の権威」として存続してきたことにある。一つの血筋で永く存在し続けていることそれ自体に価値があり、その価値を日本人が皆で支えてきた、という歴史こそが尊いのである。天皇とはその尊い「日本の永続性の象徴」である。

天皇をお護りしよう、天皇のお言葉に従おうという気持ちのないものは、もう「日本人」を捨てている。日本が日本でなくなって、「米国の51番目の州」「中国日本自治区」となっても、全然構わないのだろう。彼らが争っているのは、米国と中国のどちらを「宗主国」として仰ぐか、ということだけだ。そんな人間たちに天皇陛下の進退の決定を任せている現在の状況に、非常な不安と焦燥を覚える。

古川隆久は、2011年に「サントリー学芸賞(政治・経済部門)」を受賞した『昭和天皇』という著書のある学者であるが、その著書も今回のヒアリングでの意見も、「『日本国憲法』は、悪かった戦前の制度(=天皇による統治=大日本帝国憲法)を反省した日本国民の自由意思によって、日本国民自身が定めた『民定憲法』である」という間違った「大前提」に立っている

今の質と量の公務ができないなら退位するということが前例化すると今後の公務のあり方が縛られる。例えば健康状態の悪い天皇は退位すべきだとの風潮が生じれば、皇位継承が不安定になる。〉〈大前提として、国民主権の下、世襲の天皇を国の象徴にすると憲法で定めたのは我々国民だ戦前、天皇の権威を笠に着た軍部や官僚によって国民の自由な議論が制限され、最悪の事態となったその反省の上に現在の象徴天皇制がある。〉〈天皇制を続けるうえで、今の終身在位制度のままの方が退位の強制といった問題を防ぐことができ、無難と考える。〉〈退位した天皇が公務を続けると、国民の注目が集まり、現天皇の象徴性が薄らぐ。完全引退すべきで、極論を言えば皇籍離脱という選択肢も検討すべきだ。称号も「上皇」「太上天皇」とすれば権威が生じかねないので、シンプルに「前天皇」「元天皇」でよい〉(古川隆久 日大教授『生前退位 ヒアリング出席者に聞く 国民自ら冷静に判断』日本経済新聞2016年11月11日)

「最悪の事態」とは何だ。国粋主義者らのクーデターのことか?対米戦争そのもののことか?

「統帥権」を笠に着た国粋主義者のクーデターは、彼らが担ぐつもりの天皇に「賊軍」と呼ばれ、「自ら討伐する」とまで言われて潰えたのであって、大日本帝国憲法と立憲君主・天皇の過失ではなかった。(所謂「統帥権干犯問題」は大日本帝国憲法改正の際、熟考される必要は当然あるが)

対米戦争は、国際共産主義者らと「狂人」ルーズベルト(フーバー元大統領の言)の謀略によって、米国議会と米国民が騙され、日本が引きずり込まれたのである。日本による「侵略戦争」では、決して、なかった。

「日本の悠久の歴史と伝統を象徴する天皇」という、欧米人も絶賛する立派な君主を簒奪された、そのことこそを、連合国『日本国憲法』による立憲君主・天皇の「退位の強制」と呼ぶべきである。

連合国と国際共産主義者が世界中にばらまいた、「昭和天皇=Hitler」「日本侵略国家」という誣告のせいで、いま日本がまさに、「最悪の事態」に陥っているという事実こそを、政府も有識者会議も、認識すべきなのである。

譲位には賛成いたしかねる皇室を中心とした日本の国のあり方を考えれば、摂政を置かれるべきだと申し上げざるを得ない。明治の先人は、国民統合の求心力であり国民の幸福と国家安寧の基軸である皇室には、何より安定が必要だと考え、譲位の道を閉ざしたのではないか。譲位には政治利用されてきた歴史もある。〉〈天皇は、いて下さるだけで有り難い存在だ。天皇に求められる最重要のことは、祭祀を大事にして下さるというみ心の一点に尽きる。〉(櫻井よしこ「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表『第2回ヒアリング』朝日新聞2016年11月15日)

「天皇が国民の目に見えないところで存在しているだけでよい」と言えるのは、天皇の「至高の権威」が国権を総覧することで、立憲政治がきちんと機能していることが大前提である。

不裁可権を持つ「至高の権威」=立憲君主・天皇を喪失した戦後日本の「疑似アナーキー」の下では、天皇の姿が見えないことは、権力者の専横を一層増長させることになるだけだ。

立憲君主として権力を総覧する天皇の不在が、「第4の権力」メディアを含めた権力層への、日本解体工作員の浸透・跳梁跋扈を許している。

だからこそ、占領以前の原状への復帰により、大日本帝国憲法下の立憲君主、「究極のオンブズマン」である天皇に、「不裁可の大権」「拒否権」を以て、好き放題をしている権力者らを「総覧」していただかねばならない。

『日本国憲法』の「象徴天皇制度」は、「権力側」に位置する政府御用学者達を「思考停止」させ、国民の常識的感覚との間に、深刻な乖離をもたらしている。

■「特例法の制定であろうと皇室典範の改正であろうと、退位を制度化すべきではない。『国民統合の象徴』という機能が低下する」(笠原英彦慶応大教授・朝日11月15日)

■「退位認めれば権威分裂の懸念…(今上陛下は)国民からの信頼も厚く、称号が変わっても国民は先の天皇を意識してしまう…新天皇が活動しにくくなる」(今谷明帝京大特任教授・朝日11月15日)

■「新帝と先帝が同時にいらっしゃることから、『日本国民統合の象徴』たる天皇が二重写しとなり、『国民の精神的統合』に分裂を招きかねない」(百地章日本大学教授・WILL9月号)

■「退位した天皇が公務を続けると、国民の注目が集まり、現天皇の象徴性が薄らぐ。」(古川隆久・同前)

「象徴の機能低下」「権威分裂」「象徴天皇の二重写し」「象徴性が薄らぐ」……?そんな訳のわからないことを心配しているのは、この人達のように、『日本国憲法』絶対主義で思考停止している人だけであろう。

新天皇には、「天皇の務め」に関してのアドバイスが必要だ。「天皇の務め」が天皇にしか理解し得ない事柄である以上、この「アドバイザー」のお役は上皇陛下にしか務まらない。まして、侍従長を始め、宮内庁が丸ごと「天皇の味方でない」現状を鑑みるに、孤独な天皇を支え、正しく導くことは、上皇陛下にしかできないことであろう。少なくとも、大日本帝国憲法復原が成って後、日本人、特に支配層・権力層の者たちが、正気を取り戻すまでは、上皇陛下がおられた方が寧ろ、経験不足の新天皇を「政治利用」する輩への牽制になる。

また、上皇におなりになった陛下が、これまでのように被災地のお見舞いなどに行かれたとして、「やっぱり上皇様の方が権威がある」「新天皇様は『象徴』としての権威がない」などと、国民は思ったりはしない。

国民は、「誠実」「勤勉」「厚情」という日本人の徳を体現しておられる天皇陛下を崇敬しているのであり、「理想の日本人」を体現すべく不断に努力なさっているそのご姿勢ゆえに、陛下を信頼申し上げているのである。

「万民の父母」たる天皇が、譲位後上皇となられても、やはり「万民の父母」であることに変わりはないのだ。「万民の父母」がお二人になっても、国民は戸惑ったりしない。「天皇の赤子」たる国民は、天皇の「権威」の度合いを測ったりしない。そもそもこの人達は、「象徴」をはき違えている。「何もせず、ただそこにいればいい」と権能を取り上げた『日本国憲法』の「象徴天皇」しか頭にないからだ。

宮内庁参与会議で陛下は、「私が上皇になってどんな不都合があるか」と聞かれたが、きちんとお答えできるものは誰もいなかった。『日本国憲法』の欺瞞に囚われているものには、答えることはできまい。

この人達が恐れているのは、「権威の二重写し」などという実体のないものではなく、立憲主義下の「至高の権威」の復活と「ダブル至高の権威」である。

「至高の権威」天皇は、「統治権を総覧」することで、実権力の暴走を抑える。大日本帝国憲法の復原による「立憲君主・天皇」の復活で困るのは、国際共産主義者と現在暴走中の実権力者だけである。

■「(退位後は)完全引退すべきで、極論を言えば皇籍離脱という選択肢も検討すべきだ。称号も「上皇」「太上天皇」とすれば権威が生じかねないので、シンプルに「前天皇」「元天皇」でよい。」(古川隆久・同前)

「皇籍離脱」?「権威が生じかねない」?「権威が生じてはまずい」のか?なぜ?全く意味が分からない。『昭和天皇』という著書があるから「天皇派」の人かと思うから、意味が分からない。だが、古川隆久は実は「天皇制廃棄派」であるようだ。

現行憲法制定時、世襲による天皇制を残した意味は、日本の永続性、歴史を表すのに良いからですが、当人らにとっては息苦しい制度です。職業選択の自由もなく、仕事も過酷。一部の人にやってもらうかどうかから考え直さなくてはいけなくなる可能性もあります。〉(古川隆久「生前退位 こう考える」出典:中日新聞 2016年7月24日朝刊)
(http://blogs.yahoo.co.jp/shimataka373/18068941.html)
「(天皇や皇族)当人らにとっては息苦しい制度」と勝手に決めつけ、「仕事も過酷」だから、「一部の人(皇族)にやってもらう」かどうか、つまりは皇族以外の一般の人間に「やってもらう」ことを考えるべし、と言っているのだが、おためごかしもいいところだ。2676年、125代に亘って連綿と続いてきた皇統を、『スター・ウォーズ』のクイーン・アミダーラのように「民主的に選出される『王』制」にでも変えたいのだろう。そのための布石として、「引退した天皇」は端から「皇籍離脱」させ、「そして誰もいなくなった」ということにしたいのだろう。
しかし、「歴史と伝統」「永続性」に裏打ちされておらず「権威」のない、名ばかりの「王」こそ、「真の権力者」によって簡単に「政治利用」されてしまう。(勿論、古川らの本心は「政治利用したい」のであろうが。)

「天皇」という地位はまさに過酷で、孤独で、「権利」とは無縁の「無私」の存在である。その恒常的な重圧に、一般人は耐えられないであろう。そもそも、天皇が祭祀を行う祭祀王である、という事実をこの人達は失念しているようだ。祭祀王には、誰でもなれるというものではない。

自分たちが天皇を「国民のアイドル」「ハンコを押すロボット」と勝手に蔑視しているからと言って、実態もその通りなのでは決してないということを、全く解っていない。解っているものは誰も、その地位を欲しがったりしない。その地位に就くことが可能であるとすら、思ってもみないであろう。
天皇の地位には、連綿と続く血脈の「軛」を、その過酷な運命を、従容と受け入れる覚悟のある者だけが、上る資格がある。そして、皇族として生まれたものだけが、その覚悟がある。覚悟があるはずだという周囲の「絶対的期待」を背負って、皇族は生まれてくるのである。
八木の言うように、「皇位継承者が次々と『即位を拒む権利』を主張する」ようなことになれば、日本は滅亡する。
だが、自分の「権利の主張」が日本の滅亡に繋がると解っていて、そのような権利を主張するような皇族は、存在しない。少なくとも、日本国民は、そう信じている。だからこそ、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』という「天皇と皇室弾圧装置」は、日本国民が、「無効確認」によって外してさしあげねばならない。

「日本国憲法には、皇位は世襲のものであり、また、天皇は日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であると定められています。

私は、この運命を受け入れ、象徴としての望ましいあり方を常に求めていくよう努めています。したがって、皇位以外の人生や皇位にあっては享受できない自由はのぞんでいません。」

(1994年6月4日、天皇陛下訪米前の文書によるお言葉)

「即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごしてきました。(中略)」

「天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。(中略)」

「始めにも述べましたように、憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも、皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話いたしました。

国民の理解を得られることを、切に願っています。」

(2016年8月8日、「象徴としてのお務めについての 天皇陛下お言葉」 宮内庁)

「天皇陛下は、以前から『日本国憲法』を遵守する、と折に触れおっしゃっている。だから、陛下も『憲法改正』反対派だ」という者がいる。「天皇陛下の譲位のご意向」が明らかになった後、中国がしきりに「天皇は安倍政権の『憲法改正』を潰すためにこのようなことを言ったのだ」と言っていたから、「中国拝跪派」の人達なのであろう。
だが、陛下のおっしゃることが常に、100%陛下のおっしゃりたいことだと考えるのは早計である。
天皇陛下の「お言葉」は、「添削」されている。敢えて強い言葉を使うなら、「検閲」されている。
〈お気持ち表明に先駆け、「原案」について安倍晋三首相も加わって宮内庁と直前まで修正作業を繰り返した。官邸関係者は「原案は天皇陛下の意向が強すぎて激しい内容だったが、8月8日のビデオメッセージは、抑制された穏やかな内容になった」と語る。〉(朝日新聞2016年10月18日『検証 天皇陛下お気持ち表明』)
一方、天皇陛下は、「公に語る『おことば』について自ら推敲を重ねるという。」「陛下は『(儀式などでの言葉について)立場上、ロボットになることも必要だが、自分の考えも入れなければならない。その調和が難しいと思う』と打ち明けた。」(朝日新聞2016年8月11日『象徴天皇のこれから 陛下自身の意思どこまで』)
国民の前に表された「お言葉」が、「検閲」によって『日本国憲法』に抵触、或いは『日本国憲法』=連合国批判と受け取られる要素を削除・変更されたものであることを念頭に置いて、陛下のご真意を忖度してみる。
皇位以外の人生や皇位にあっては享受できない自由はのぞんでいない
これは字義通りの意味であろう。皇族として生まれた以上、天皇という過酷な人生を受け入れる覚悟がある、ということだ。が、以下のことは細かな言い回し、言及そのものや事実の集積から、行間を深く読む必要がある。
■「『日本国憲法』を遵守すること」は、「象徴天皇」と規定された立場上「受け入れるほかない運命」であるが、「憲法を遵守」しその規定通りに行動することと、「日本国の象徴」「日本国民統合の象徴」であることとは、必ずしも一致しない、矛盾するものである。よって、その整合性を「日々模索」する必要があるが、その努力は擬製の『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の嘘を嘘で糊塗することと同義である。

『日本国憲法』の下、天皇は国政に関する権能を有しない。同時に、天皇は「日本国の象徴」として日本の歴史と伝統を体現する存在であり、その在り方を維持するためには、歴史と伝統に則って皇統を維持することもまた、「日本国の象徴」としての務めである。然るに、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の規定に従っていては、祭祀王・天皇の本来の務めが完遂できず、皇統の安定を図ることもできない。

■「国民統合の象徴」として、国民の生の声を直に聞き、その声を政治権力がきちんと掬い取っているか、国民と権力の間に「分裂」がないか見守ることも、天皇の務めである。国政が国民の声を無視し、民主主義を無視した行動に走っている時、天皇は「国民統合の象徴」としてこれを正すよう取り計らう必要がある。然るに、『日本国憲法』は天皇に国政への関与を禁じ、「蚊帳の外」に置いており、「国民統合の象徴」としての務めを果たすことができない。

天皇陛下の譲位のご意向を実現し、上記の不備を正すには、以下のことが最低限必要である。

 

■祭祀王・天皇の最重要の務めである祭祀を、天皇が常に全身全霊を以て行えること、また、天皇が天皇の務めとして重要と判断することを、天皇の判断で自由に行えることができるようにする。従って、天皇自身がその務めを完全に行うための体力・知力に限界を感じた場合は、天皇の自由意思で、最適の時期を選んで譲位を行うことができるようにする

■明治の皇室典範にも退位の規定がないため、天皇が改正発議の大権を行使し、皇室問題の「有識者」の頂点である天皇及び皇位継承者たる皇族等の会議が主導して、これを改正できるようにする

■皇族の「家長」たる天皇が、皇族及び外戚を統率し、皇位継承の安定や、皇室の権威・品位を保つための諸対策を講じることができるようにする

■天皇・皇族の私有財産を、天皇皇族の自由裁量で慈善事業などに使えるようにする

 

現在『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』のせいで不可能となっている上記のことを、最低限可能にしなければ、陛下のご意向を完全に実現できたとは言えない。そして、これらを可能にするためには、「『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認」で天皇陛下にかけられている権能簒奪の呪縛を解き、「大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認」で天皇陛下に立憲君主に戻っていただくほか、方法はないのである。

日本全国の神社をすべて燃やそうとまで考え、「天皇=祭祀王」を否定したいGHQの指令で作られた現行『皇室典範』は、天皇の主務たる祭祀、天皇陛下が「天皇の務めとして何よりも大切」とおっしゃる「祈り」を、「天皇家の私事」「天皇の行うその他の行為」としてしか規定していない。

『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』は、人権が全くない、しかし人権を欲したりしない天皇の、無私の人生を全否定し、その存在理由さえも否定しているのである。

先日薨去された昭和天皇の末弟、三笠宮様が、70年前に「天皇の譲位」問題についてお考えを述べられていた。

「新憲法で基本的人権の高唱されているに拘(かかわ)らず(中略)国事国政については自己の意志を強行することも出来ないばかりでなく、許否権すらもない天皇に更に『死』以外に譲位の道を開かないことは新憲法第十八条の『何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない』という精神に反しはしないか?」

「天皇と内閣との間に意見が対立した時天皇はどうすればよいか? (中略)天皇に残された最後の手段は譲位か自殺である。天皇が聡明(そうめい)であり、良心的であり、責任観念が強ければ強いほどこの際の天皇の立場は到底第三者では想像のつかぬ程苦しいものとなろう」

三笠宮殿下__1946年11月3日「新憲法と皇室典範改正法案要綱(案)」

熊澤志保 『有識者会議に、天皇ご学友たちの懸念 生前退位はうやむやに?』 https://dot.asahi.com/aera/2016112900180.html

天皇陛下は今まさに、「譲位」か「自殺」かの二者択一を迫られている。その現実を見て見ぬふりし、尚も唯一の「譲位」実現の道=「無効論」を国民に周知せず、隠し通そうとするが如きは、「自殺幇助」「国家反逆罪」にも相当しよう。

「『日本国憲法』無効論」は、救国の正論である。いくら連合国隷従の政府が不周知に努めようとも、必ず、近く、国民の知るところとなる。

そのとき、政府は国民の目をまっすぐに見て説明責任が果たせるのか?

朝日、日経ら「中国拝跪派」は「『日本国憲法』を国民が守ってきた70年の伝統を大切にしろ」といい、安倍政権ら「米国隷従派」は「明治の先人が決めたことを大切にしろ」という。

だが、『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』は、日本の数千年の歴史と伝統を蔑ろにする外国の無法により与えられた紛い物だし、明治の典憲は、その同じ外国勢力の侵略を跳ね返すため、彼らと同等の文化力があることを見せつけるために、彼らの憲法・政治体制が参考にされたというだけのことだ。

今まさに、天皇の立憲君主としての主権が現に簒奪され、内からの侵略が進行している時に、まずその主権を取り戻すことを最優先することこそが、日本が行くべき法治主義の王道というもの。

いま、国民がまだ安倍首相を信じているうちに、安倍首相が「日本国憲法無効論」を検討しますと国民に向かって発表し、天皇陛下に内奏し、粛々と「日本国憲法とGHQ皇室典範の無効確認」「大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認」を国会に於いて宣言していただく。同時に天皇陛下に大日本帝国憲法改正の発議をしていただけば、即刻大日本帝国憲法改正草案作成作業に取り掛かれる。

改正が実現するまで、『日本国憲法』は暫定法とし、但し9条、前文など『日本国憲法』の最も強い害毒部分は即刻廃棄する。その他はゆっくりと、慎重に公開討議を重ねながら改正してゆけばよい。

いつ何時、また政治的不幸が日本に襲い掛かり、あの民主党政権のようなものが出現しないとも限らない。その時、そのものたちが遂に日本を滅亡させることのないよう、日本に「統治権力を総覧する立憲君主・天皇」を取り戻しておく。

全ての日本人が、国際社会で堂々と日本の弁明ができるよう、真実の歴史と誇りを取り戻しておく。

それが、安倍首相、貴方の使命である。

天皇陛下の譲位のご意向の実現とは、「戦後レジームからの脱却」に他ならず、それこそが日本国民が安倍首相を望んだ理由だからである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「象徴天皇制」「人民主権」の『日本国憲法』は「共和国憲法」であるという真実を、「押しつけ論」が隠している__『日本国憲法』無効論で改憲・護憲両派の「敗戦トラウマ」を解消する__正確な現状認識だけが日本を護る④

『日本国憲法』は、GHQ『皇室典範』と対で天皇の権能を簒奪した、実質的「共和国憲法」である。これを始末する唯一の手立てである『日本国憲法』無効論の不周知は、連合国による国体破壊の現実を国民から隠す売国行為、連合国の犯罪幇助である

 日本国民は、「象徴天皇」の意味を善意に解釈して「天皇=国体は護持された」と信じた。だがそれは連合国による「偽装」であった__「70年も改正されずに来た=国民に浸透している」という欺瞞を、制定経緯の再検証で粉砕する

2016年11月3日「文化の日」__『日本国憲法』が公布されて70年を迎えるこの日、「押し付け論は現実逃避 憲法公布きょう70年」と朝日新聞は書いた。11月4日からはシリーズ記事「憲法を考える・押しつけって何?」も始まった。

「なんと、遂に朝日が無効論に言及?」と一瞬思った。「日本国憲法無効論」をネットで検索すると、ウィキペディアの「憲法無効論」がトップにくるが、そこでは「日本国憲法無効論」=「押しつけ憲法論」と呼ばれているようだからである。だが違った。朝日記事が言っているのは「改憲派」のことであった。

最近では、もう滅多に「無効論」という名称すらも使われなくなってきている気がする。完全に、無視されている。これは、日本国憲法無効論を国民が知れば、改憲派も護憲派も一緒に吹っ飛んでしまう、という両派の危機感の表れであろう。

「改憲派の重鎮」小林節と「護憲派の泰斗」樋口陽一が、仲良く安倍政権の憲法改正推進を批判する対談本『「憲法改正」の真実』を出したのも、その流れと見える。なぜなら、彼らが同書で批判しているのは、実は「安倍政権批判」に名を借りた「『日本国憲法無効論』見下し論」だからである。小林節は、「無効論」の名は全く出さずに、「安倍批判」ついでに「無効論」を小馬鹿にしてみせている。

〈(岸信介の孫・安倍晋三、吉田茂の孫・麻生太郎らのように、敗戦時の日本の指導者達の子孫である)自民党世襲議員のなかに、旧体制下の支配層たちの「敗戦のルサンチマン(怨恨)」が脈々と受け継がれ、アメリカに「押しつけられた憲法」を憎悪するという構図になっているのでしょう。/ だから、彼らはハーグ陸戦条約の「占領地の基本法は、占領に支障なき限り、占領した側が勝手に変えてはいけない」という意味を半端に読み違えて占領下につくられた憲法は、国際法上無効だなどと言い出してしまう。そのうえ、日本国憲法が国際法上無効なのだから、正当な憲法は我が日本民族がみずからつくった明治憲法しかないという、とんでもない主張を平然と出してきたりするわけです。〉

「(押し付け憲法は)無効だなどと言い出してしまう」「正当な憲法は明治憲法しかないという、とんでもない主張を平然と出してきたりする」__全く恥ずかしいね(笑)と、「無効論」を「無効論」と呼ばずに軽蔑して見せている。

だが、「『日本国憲法』の制定がハーグ陸戦法規違反でない」或いは「ハーグ陸戦法規に違反しているからと言って『日本国憲法』が無効であるとは言えない」ということへの論拠を、小林は提示していない。そして、勿論、『日本国憲法』の無効理由は「ハーグ陸戦法規違反」だけではない。(当ブログ別稿「【日本国憲法無効論】『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効理由」をご覧ください。)ご立派な憲法学者なのに、「無効論」をまともに勉強していないようである。

押しつけかどうかという以前に、そもそも『日本国憲法』には、「日本の国体を文字であらわす」という、憲法としての本質的資質がない。

日本の国体とは、「万世一系の天皇を至高の権威としていただくこと」であるから、天皇の権能を簒奪した『日本国憲法』には、日本の憲法としての実質的資格が全くない。

大日本帝国憲法は、日本の歴史と伝統をふまえた正当な憲法である。だが、大日本帝国憲法だけが日本の憲法なのではない。戦後の憲法学者は、日本のように万世一系の天皇が一貫して戴かれた数千年の歴史を持たないフランスなどの、「強権の為政者を引きずり下ろし、永遠に縛りつけておくための憲法」を絶対視しているから、話が全くかみ合わないのだ。

さて、朝日の「押しつけ論は現実逃避」「押しつけって何?」に戻ろう。

%e6%86%b2%e6%b3%95%e3%80%80%e6%8a%bc%e3%81%97%e3%81%a4%e3%81%91%e3%81%a3%e3%81%a6%e4%bd%95%ef%bc%91
朝日新聞2016年11月3日・4日

〈「押しつけ憲法論」を唱える政治勢力は、国としての主権回復を訴える。〉と、朝日記事筆者・編集委員の大野博人は言う。そして〈主権回復を掲げる運動は今日、日本やその憲法についてだけ見られる現象ではない。〉として、英国のEU離脱や、米大統領選のトランプ登場まで引き合いに出して、日本の状況が特殊でないことを強調しようとする。

だが、日本の憲法問題の様相は、国際基準に照らして、かなり特殊である。英国や米国が取戻そうとしているのは、厳密には「主権」ではなく「主導権」であり、日本のように、暴力と脅迫で国体改変を伴う『日本国憲法』制定を強要され、その犯罪を正当化・隠蔽する為に「日本悪玉史観」の誣告を受け、その誣告を真実と信じ込むよう国民全体が洗脳され、今でも連合国の犯罪幇助者らによって洗脳され続けている、という三重の「主権侵害・人権蹂躙」を受けているわけではない。

だが、勿論朝日はその真実を隠したいからこそ「日本だけが特別ではない」とうそぶいているのだ。

グローバル化や高齢化で不平等感が広がり、将来への不安が募る。政治家が国境のない世界から国の枠に戻れば解決すると呼びかける。人々の心も揺れる。この時代の空気が日本の押しつけ論にも表れている。〉〈最近、憲法公布を記念する「文化の日」を「明治の日」に変えようとという動きさえ出ている。近代国家の出発点への郷愁。押しつけ論への傾斜と重なる。しかし、「かつての」国や自分を取り戻すという回顧的発想は、「今とこれからの」困難や不安の軽減にはつながるまい〉(同上)

朝日記事は、不平等感に何の関係があるのかわからない「高齢化」を間に挟んで「グローバル化…で不平等感が広がり、将来への不安が募る」という「現実」を、グローバリストのせいだけではないかのように誤魔化している。

要するに、「押しつけ論」は単なる「センチメンタルな勘違い」だといっているのだ。「国境のない世界」の方が本当は素晴らしく、明治への郷愁も「false memory(過誤記憶)」だから、何の意味もない、と。

中国が着々と有事(戦争状態)に向けて軍区再編など体制を整え、尖閣・沖縄への侵略に備えて演習を繰り返し、潜水艦で日本の領海を侵犯したり、戦闘機も飛ばしてきているなか、「日中の信頼醸成を急げ」「中国は緊張を高めるな」などと寝惚けたことを社説に書くような朝日新聞の、まさに面目躍如たる「お花畑」な文章だ。

だがここに、朝日新聞の立ち位置が明瞭に表れている。連合国=国際主義者・国際共産主義者の推進する「国際化=グローバリゼーション」である。

そして、グローバリストの主敵は祭祀王・天皇とそれを戴く日本である、という事実を、朝日は国民の目から隠そうとしている。

グローバリズム・国際共産主義は、扇動に乗りやすい無知な(権力者によって無知な状態にされた)大衆を操って混沌と対立を招来し、社会不安を醸成して暴力革命・革命戦争を起こす。既に国際市場を統制しているグローバリストは、戦争特需を最も享受できる地位にあり、敵も味方もなく全ての交戦国が彼等の顧客となる。しかも、彼らは戦争を実際に開始した国の政府に戦争開始の咎を擦り付け、裏で政府を操って戦争を引き起こした張本人達は「我関せず」と涼しい顔をしていられる仕組みに守られている。

戦争が起こった方が得をする者、戦争が起こって欲しいと願うのは、グローバリストと国際共産主義者なのである。

ところが日本人は、なかなか共産主義者のオルグに乗せられないばかりか、戦前、コミンテルン日本支部としてスタートした共産党創立の時点で、彼らが「天皇制打倒」を持ち出した途端に共産主義を激しく拒絶し、完全にそっぽを向いていた。(『田中清玄自伝』)

共産主義になびく様な人間は、もともと唯物論的でこの世が全てだと思っている。神もなければあの世もない。だから自分は貧乏で他の者が金持ちだったりすると「不公平だ」と短絡する。文化大革命の中国のように、「持てる者」からは、その者を殺してでも富を奪え!という扇動に乗りやすい。

だが、日本は八百万の神を奉る神の国である。例え人が見ていなくとも「お天道様が見ている」から悪いことはできないし、邪なことをすれば自分の魂が穢れる、だからしたくないのが日本人の性分である。森羅万象のみならず、人の作ったものにすら魂の宿る国柄にあって、祭祀を通してその神々の声を聴き、神々の意思を知り、人々に「しらす」のが天皇である。

天皇は祭祀王であり、人の幸せを祈る祭祀は、利他の精神を育み、共棲と融和を重んじる文化を生む。

だから日本では戦後、戦前と同じように、一致団結の精神で高度経済成長を達成し、「一億総中流」という言葉も生まれたが、そもそも古今和歌集の古代から、「詩歌の前で、帝も貧者も平等」の文化が日本にはあった。

日本人は、かつて「世界で最も自分の持っているものに満足する人々 (contented people)」であるといわれたことがある。そのような人々は、共産主義による暴力革命など欲しない。だから、グローバリストと共産主義者にとって、最悪に不都合な、排除すべき「敵」なのである。

共産主義社会においては、大衆は「皆平等に無知で貧乏」のままに置かれるから、そこから抜け出して「指導層」に入るためには「理論武装」し、常に他者を「理論」で威圧する必要がある。共産主義思想自体が、「無知な大衆を扇動して革命を起こし混沌を招来する」ことが目的であるから、自然その「理論」は矛盾に満ちたものとなるが、大衆を丸め込むことができれば、それで良いのである。だから、左翼学者は常に偉そうに上から目線で人を小馬鹿にしている。

小林節や朝日新聞が「どうしようもない奴らだ、恥ずかしいね」と肩をすくめ、首を振りながら「改憲派(無効論)は回顧的」といってみせているのは、「偉い学者先生やクオリティ・ペーパーが『駄目』と言っているのだからダメなのだろう」と、何も考えていない大衆に思い込んでほしいからだが、彼らがほのめかしているのは、つまり明治と戦前が、そして大日本帝国憲法と、その下で「日本を統治していた天皇」が、悪いものだった、ということである。

連合国・国際共産主義者が、敗戦国日本に、大日本帝国憲法を「改正」させ、『日本国憲法』を制定させた表向きの根拠は、「大日本帝国憲法が、天皇制強権支配と侵略的軍国主義の温床である」ということであった。

だがそれは事実ではなかった。「天皇制強権支配」も「侵略的軍国主義」も、「誣告」であった。

連合国は誣告の罪を犯し、国際法に違反し、検閲・洗脳の人権蹂躙を侵し、日本の国体改変を行った。

そして、彼らはそのことを承知していた。だからこそ、「『日本国憲法』は、連合国・GHQの強制ではなく、新しい主権者である国民の自由な意思によって制定された」という虚偽によって、偽装しなければならなかった。

そのことは、GHQ・SCAP=マッカーサーへの「指令書」SWNCC文書の中で、彼ら自身が告白している。

swncc228-5
http://www.ndl.go.jp/constitution/shiryo/03/059/059_005l.html

〈Only as a last resort should the Supreme Commander order the Japanese Government to effect the above listed reforms, as the knowledge that they had been imposed by the Allies would materially reduce the possibility of their acceptance and support by the Japanese people for the future.( 最高司令官がさきに列挙した諸改革の実施を日本国政府に命令するのは、最後の手 段としての場合に限られなければならない前記諸改革が連合国によつて強要された ものであることを日本国民が知る時には、それらを、将来、日本国民が承認し[支持]する可能性は著しくうすれるのである。)〉(p.5 SWNCC228、p.29『 憲法制定の経過に関する 小委員会報告書の概要』pdf)

これは、「SCAP・マッカーサーは日本政府に命令しなかった」という意味ではない。彼らは間接的・遠回しに、公職追放などで脅迫しながら、すべてのことを「日本に命令」した。「あくまでも、日本人自身が自主的にやっていることであると『偽装』すべし」ということなのである。そのために、GHQには5000人もの日本人が占領軍の手足となって働いていた。

このような『日本国憲法』の出自の真実を、日本国民が70年後の今も知らされていない、つまり未だに日本国民が検閲され、洗脳され続けているという事実を知ることなしに、憲法論議は始められない。

『日本国憲法』制定過程の実情を知れば、大多数の日本国民は『日本国憲法』無効論の正当性を理解し、それを支持する。

だが、国際共産主義者だけでなく、日本政府までも、「日本国憲法無効論」をひた隠しに隠し続けている。

1956年6月11日に設置された憲法調査会が、1964年7月3日に内閣と国会へ提出した『憲法調査会報告書』の役目は、『日本国憲法』の制定が連合国による強要であったという真実を国民に周知することであるはずだった。

そして、「日本国憲法無効確認」によって、占領以前の「まともな国・日本」とその正当な憲法・大日本帝国憲法を取り戻そう、と日本国民に訴えるのが、憲法調査会報告書を受け取った内閣と国会の義務であった。

天皇陛下に上奏し、民主主義的議会制立憲君主国の日本に戻るべく、日本国憲法とGHQ皇室典範の無効確認・大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認を、天皇陛下に粛々と宣言していただくのが、総理大臣の使命であった。

だが、そうはならなかった。

調査会報告書のその膨大な量の調査結果にも拘らず、結論は「押しつけとも、押しつけではないともいえない」という日本人得意の玉虫色で終始した。

「憲法調査会」も、内閣も国会も、独立回復後23年を経てなお、連合国の顔色を窺うかのように、『日本国憲法』の制定経過のいかがわしさ__連合国の明白な犯罪性__に触れることはなかった。

_____〈すなわち、原文が英文で日本政府に交付されたという否定しえない事実、さらにたとえ日本の意思で受諾されたとはいえ、手足を縛られたに等しいポツダム宣言受諾に引き続く占領下においてこの憲法が制定されたということは、明らかなのであるから、この面に関する限り、それを押しつけられ、強制されたものであるとすることも十分正当であるというべきである。特に、日本側の受諾の相当大きな原因が、天皇制維持のためであつた事も争えない事実である。ただ、それならば、それは全部が押しつけられ、強制されたといい切ることができるかといえば、当時の広範な国際環境ないし日本国内における世論なども十分分析、評価する必要もあり、さらに制定の段階において、いわゆる日本国民の意思も部分的に織り込まれたうえで制定された憲法であるということも否定することはできないであろう。要するにそれらの点は、この報告書の全編を通じて、事実を事実として判読されることを期待する以外にない。〉(p.77『 憲法制定の経過に関する 小委員会報告書の概要』pdf〔p.82〕太字・下線引用者)____

朝日新聞の「64年調査会、評価踏み込まず」に「事情は決して単純ではない」とあるように、調査会はその肝心要の目的である『日本国憲法』制定の真実について、評価をこの調査報告書の読者に「事実を事実として判読されることを期待する」と、丸投げした。明白な結論を、自らの口で、国民に発表することを放棄したのである。だが、この報告書は本編が781ページ、それに「『憲法無効論に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第10号)』も含めて12冊の付属文書が付いた、膨大な文書である。93ページのダイジェスト版はPDFで読めるが、それにしたところで、真面目に働く普通の庶民はこのようなものを読んでいる暇がない。

国民に代わって吟味調査し、真実を追求して、それを国民に報告するための「憲法調査会」ではなかったのか?

そもそも、『日本国憲法』制定過程の重大問題を、「押しつけ」か、「押しつけでないか」の二分論に集約・矮小化することこそが問題である。

『日本国憲法』は、どんな国の、どんな立場の、どんな人間が、どこをどう見ても、「押しつけ」であって、そこに疑問をはさむ余地はない。

『憲法調査会報告書の概要』の、『日本国憲法』は「押しつけではないともいえる」根拠とは、「制定の段階においていわゆる日本国民の意思も部分的に織り込まれ」ていることであった。

占領当時の「広範な国際環境」とは「連合国・国際共産主義の独裁」状態であったし、「日本国内における世論」は、『報告書』も言及するように、大多数が「天皇支持」であったのだから、これらは「押しつけではない」理由どころか、むしろ「押しつけ」の理由である。

だが、その「部分的に織り込まれた」「いわゆる日本国民の意思」とはどんなものであったのかを、『概要』の「制定過程に関する総括的考察」は、全く書いていない。

GHQが、憲法改正担当国務大臣・松本烝治による草案を、完全に一蹴した理由は、「(松本案では)天皇の権威および権力が、現実的にはなんら変更もされず弱められてもいない(……)天皇制度はそのまま残り、しかも、議会による立法を必要としない皇室典 範に基づき依然運営される」からであった。(p.21『憲法制定の経過に関する 小委員会報告書の概要』[p.25 pdf] 太字引用者)

即ち、『日本国憲法』により連合国が企図する「日本の政治的再編成」の要は以下の通りであった。

◆天皇の権威及び権力のはく奪

◆天皇制度を残さない

◆皇室典範を『日本国憲法』の下位法とする=議会による立法を必要とする=天皇と皇室の自治自律をはく奪し、内閣に統制させる

◆内閣が、天皇の上位

松本案の他にも、7つの政党・民間団体・個人が試案を発表したが、このうち5案は「天皇制維持」で松本案とほとんど変わらず、GHQは同様に却下した。他2案は共産党と高野岩三郎個人によるものであり、「共和制」を採用していた。

GHQが唯一「可」的な批評を加えたのが、この高野岩三郎の「日本共和国憲法草案」であった。

調査会報告書が「GHQがその意思を『部分的に織り込んだ』としている『日本国民』」とは、「天皇制廃止」「共和制樹立」を謳う、左翼運動の仲間うちでも「超過激」といわれる左翼思想の持主だったのである。

調査会報告書は、その重大な事実を指摘することなく、「GHQが日本国民の意思を部分的に織り込んだらしい」(確たる証拠はない)から「押しつけではないともいえる」という府抜けた調子でお茶を濁した。

かくて、調査会は、「膨大なエネルギーを使い、押しつけ議論に区切りをつけた」。そして、「以降、押しつけ論とともに政界での改憲の機運は薄れていく」(押しつけって何?1⃣)

一般国民はもとより、選挙・国会対策に忙しすぎる政治家たちもまた、『憲法調査会報告書』が読者に丸投げした総括を「総括」として終わったこととし、『報告書』が期待したように「(報告書を丹念に読み)事実を事実として判読」することはなかった。

そして、「象徴天皇制」を謳う『日本国憲法』は、天皇の権威・権能をはく奪することで実質的に「天皇制廃止」をした「共和国憲法」である、という真実は、事実上国民から隠された。

それが、「『日本国憲法』無効論は『終わった議論』」といわれて無視されている理由なのである。

だが、知的好奇心旺盛な日本人なら、「無効論は全く終わってなどいない」ことが理解できるだろう。

インターネットのおかげで、現在少なくとも93ページの『憲法制定の経過に関する 小委員会報告書の概要』は、pdfで一般国民も家にいながら読むことが可能だ。

報告書が伝える、『憲法改正草案要綱』が発表された当時の新聞の論調によれば、日本人は新憲法の中に「天皇」の規定がある、という単純な事実をもって「国体が護持された」「天皇制問題がこれで解決された」と喜んでいた。

だが、それと同時に、「本当に国体は護持されているのか」と疑問を持つ者もいることにも触れている。(河原春作枢密院顧問官 【枢密院における憲法改正草案要綱に対する主な論点】『概要』p.50 [pdf p.55])

つまり、日本人は「大日本帝国憲法がGHQによって改正させられる」と正しく認識し、天皇の地位はどうなるのか、日本の国体は護持されるのか?と心配していた。だからこそ、「象徴」という「不思議な言葉」(当時皇太子妃であった美智子様の感想)に取って代わられてはいたものの、とにもかくにも、「天皇」について規定があるならそれは「天皇存続」ということであろう、と解釈して喜んだのである。

だが、日本人は騙されていた。ナイーブでお人好しの日本人は、「条件付き降伏だ」といっておいて後「いや、無条件降伏だ」と言い募り、「日本人を奴隷にはしない」といいながら、検閲・洗脳という非人道的占領政策によって、日本人を事実上「一億総前科者」「敗戦奴隷」に貶めた連合国の卑怯ぶりを、全く甘く見ていた。

「民主主義」を掲げる先進的欧米の立派な大国が、ここまで非道なことをするとは思わなかったであろう。

占領下、天皇も政府も議会も、全て日本人はSCAPマッカーサーの超大権力に隷属させられていた当時と違って、1951年5月3日には、解任されたマッカーサーの後任、リッジウェイによる「占領諸法令を再検討する権限を日本政府に与える」旨の宣言が出され、同年9月8日にはサンフランシスコで平和条約の締結をみ、事実上日本は独立国となった。

それから23年を経て、尚も続く日本人自身による「自虐洗脳」によってか、「戦後レジーム」利権の利得ゆえか、「調査会報告書」を受け取った内閣も国会も、『日本国憲法』が実質「共和国憲法」である事実を、遂に追及することはなかった。

%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%9b%bd%e6%86%b2%e6%b3%95%e5%a4%b1%e5%8a%b9%e8%ab%96ましてそのことを国民に周知し、一刻も早く無効確認・現存確認による占領以前の原状回復をせんと働きかける者はいなかった。いたのかもしれないが、全く無視され、忘れ去られるままにされた。(菅原裕『日本国憲法失効論』は1961年11月10日に初版が発行されている。)

ナパーム弾による全国絨毯爆撃と2発の原爆で日本の国土の壊滅を見せつけられ、20万人の公職追放で連合国に「右翼」とレッテルを張られたものが家族ともども路頭に迷うさまを目の当たりにし、日本人は極度の心的外傷(トラウマ)を負った。小林節が言った「敗戦のルサンチマン」ではなく、「敗戦トラウマ」であった。

全国絨毯爆撃ですべてを失った日本国民は、昭和天皇の二度の「玉音放送」に慰められ、「朕と汝等国民との間の紐帯は、終始相互の信頼と敬愛とに依りて結ばれ、単なる神話と伝説に依りて生ぜるものに非ず」「朕は朕の信頼する国民が朕と其の心を一にして、自ら奮い、自ら励まし、以て此の大業を成就せんことを庶幾(こいねが)う」と仰せられた『新日本建設に関する詔書』(所謂「人間宣言」)に励まされた。そして、ひたすらに前へ進んだ。

だが、連合国=権力側の手足となって日本国民を欺く手伝いをした政府・官僚・学界・メディアは、今も国民をだまし続けている。「敗戦トラウマ」は、日本と日本人を裏切り続けたこの者たちに、より濃く、深く、残っている。

「敗戦トラウマ」患者である政府・官僚・学界・メディアは、『日本国憲法』無効論が、連合国の逆鱗に触れ、今も続く「公職追放」の脅迫によって、何もかも失うことになる、と怯えきっている。

『日本国憲法』無効論を、改憲派も護憲派も、徹底的に無視し続けるのは、この「連合国恐怖症」のせいであろう。

だが、占領の真実に向き合い、「連合国は犯罪者」という現実を認識することでしか、この「敗戦トラウマ」から立ち直ることはできない。

幸い、先日の米大統領選で、日本の敵・北朝鮮と中国から闇献金を受け取り、国際共産主義の黒幕・ユダヤ国際金融資本家ともズブズブの関係だったビルとヒラリー・クリントンの民主党は、日本の自主防衛・核武装を叫ぶビジネスマン、トランプの共和党に大統領の座をさらわれた。国際主義者・グローバリストの専横に、アメリカの「普通の人々」が、NOと言ったのだ。

「戦後レジーム」の継続を、歴史認識の面から強化していた、NYタイムズらアメリカの反日左翼メディアにケンカを売ったトランプが、大統領になるのである。

グローバリストのヨーロッパでの牙城・EUも、英国の離脱によってその崩壊に拍車がかかるだろう。

これは『日本国憲法』とGHQ『皇室典範』の無効確認と、大日本帝国憲法と明治の皇室典範の現存確認をする千載一遇のチャンスである。

「嘘も百回言えば本当になる」と言ったのはナチスのプロパガンダ相・ゲッベルスだが、偽憲法である『日本国憲法』は、70年使おうが、100年使おうが、本物の日本の憲法にはならない。

改正しても、『日本国憲法』のいかがわしい出自に触れ、連合国の犯罪を告発し、日本に着せられた「侵略国家」「制奴隷を持った軍隊」の汚名が誣告である、と世界に周知するのでなければ、「戦後レジーム」は終わらない。日本は永遠に「敗戦奴隷」のままなのである。

連合国の犯罪を告発しなければ、国際社会もまた、永遠に、第二次世界大戦の反省をしないままである。

日本だけではない、世界が騙されている。

来春キプロス島で開かれる国際憲法学界の部会のテーマは「押しつけ憲法(imposed constitution)」だそうだ。

「日本の憲法の際立った特徴は(70年間一度も改正されなかった)長い耐用年数で、私たちに押しつけ憲法の概念の見直しを促している」「押しつけかそうでないかという二分論は、日本の憲法への理解を妨げてしまう。大切なのは、日本の例から憲法への信頼を醸成したのは何かを探ることだ」(国際憲法学界部会責任者コンティアード教授 『押しつけって何?1⃣)

『日本国憲法』が70年間一度も改正されなかったのは、『日本国憲法』が日本人の信頼を得たからではなく、日本人が戦後71年間ずっと、『日本国憲法』が、かけがえのない日本の国体の現身である天皇の権威と権能を簒奪し、天皇と日本国民を苦しめ続けている、という真実を、知らされないままできたからである。

『日本国憲法』は、今も日本をだまし続けている。

この事実を、日本人だけでなく、世界と共有することで、世界は連合国=国連のいう「人権主義」「平和主義」「民主主義」がどんなものか、今一度立ち止まって真剣に考える機会を得る。

国連安保理常任理事国といえども、違法行為は裁かれるという当然のことを、世界は確認する。

国連が自身の裁きを受け入れられないなら、それは国連に自浄作用がないということを意味し、そのような機関は存続する資格がない。

世界に対立と混沌をもたらした国際主義・共産主義の犯罪を問い、天皇という「至高の権威」を取り戻した日本は、白人至上主義・暴力至上主義の旧弊を打ち破り、国際社会に真の意味での法治主義をもたらす。

『日本国憲法』無効論が、国際法を豊かにし、国際社会に真に貢献する日本を再生するのである。